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自分に合ったトレード手法を見つける手順|感情を活かして勝率アップする方法

↑この記事のバックミュージック。


自分に合うとは?

「自分に合う」とは、自分の考え方や感情のパターン、行動の特徴にぴったり合っていて、無理なく続けられることを指します。自分に合った手法を選ぶことで、余計なストレスを減らし、安定した結果を得やすくなるのがポイントです。

誰かの手法は自分には合わない?

誰かのトレード手法が自分に合うとは限りません。その理由は、性格や感情、リスクの受け止め方、価値観、行動の仕方が人それぞれ違うからです。特に、トレード中に湧き上がる「感情」は、自分と他人で全く違うことが多いです。「感情」の違いが、本やYouTubeで学んだ手法を自分でやってみても、うまくいかないことが多い理由です。

他人の成功した手法をそのまま真似するのではなく、それをヒントにしながら、自分に合った手法を見つけることが大事なんです。

トレードで湧き上がる感情を分類してみる

まず「自分がどんな感情でトレードしているのか」を知る必要があります。たとえば、冷静で自信を持ってトレードできる手法だと、自分に合っている可能性が高いです。一方、焦りや欲望、怒りの感情がたくさん出る手法だと、うまくいかないことが多いです。

こうした感情が自分に合うかどうかをチェックするのが第一歩です。

ここでは、以下の5つに感情を分類してみます。

 5つの感情分類
  1. 冷静 / 自信: 客観的で落ち着いた状態。リスク管理をしながら論理的な判断ができる感情です。成功するトレードにおいて理想的な感情といえます。

  2. 希望 / 楽観: トレードに前向きな期待を持ちながらも、現実的な範囲でリスクを受け入れる感情です。ポジティブなエネルギーが計画的な行動を後押しします。

  3. 焦り / 不安: 「早く利益を得たい」「損失を避けたい」といった感情から、急いだ判断や衝動的なエントリーを引き起こします。

  4. 欲望: 「もっと利益を出したい」「一気に資産を増やしたい」という感情が、ルール違反や過剰なリスクを取る原因になります。

  5. 落胆 / 怒り: 損失や期待外れの結果に対しての否定的な感情で、新たなチャンスを見逃したり、過去のミスを引きずったりする原因となります。


トレードでコントロールできることは?

「感情」は経験の積み重ねやメンタルトレーニングでコントロールできるかもしれませんね。

ここで、別の切り口でトレードを考えてみます。参考にするのはアドラー心理学です。アドラー心理学では、「コントロールできること」に焦点を当てることが幸福と成功の鍵であると説いています。

同じ原則をトレードにも適用するとするとどうなるでしょうか?

市場の動きや外部要因(ニュース、他のトレーダーの行動)はコントロールできませんが、自分の行動や意思決定はコントロールできます。

ここでは、以下のコントロールできる項目をあげてみました。ご自身で他にコントロールできそうな項目があれば追加しても構いません。

  • 銘柄: どの銘柄で取引するのか?(ドル円/ 日経225先物/ バリュー株/ グロース株/ 個別株の業種ect.)

  • エントリーとエグジット: どの価格で取引を開始し、終了するか?(早い/ 遅い)

  • 損切りと利確の設定: どのリスクとリワードの比率を狙うのか?(大きい/小さい)

  • ロット: 資金管理。(大きい/ 小さい)

  • トレード頻度: スキャ、デイ、スイングなどの頻度(多い/ 少ない)

  • トレードする時間帯: (NY時間/ 欧州時間/ 寄り付き直後/ 引け間際/ ect.)

  • トレード前の感情整理: トレード以外の心配事や雑念がないか、落ち着いた感情状態かどうか?(5つの分類と同じ)

自分でコントロールできる項目に対してどのような行動をとったときに、5つの感情のどれに結びつくのか?を把握することが大切です。また、コントロールできる項目の改善に取り組むことで感情を理想の分類へ引き上げることも可能になります。

自分に合った手法を見つける手順

  1. 過去のトレード記録を振り返る
    過去3~6ヶ月のトレード記録を用意します。まだトレードを始めていない場合は、今後のトレード日誌に以下の記録をして蓄積していきましょう。

  2. エントリー前、トレード中、エグジット後の感情を記録する
    5つの感情分類のどの感情を抱いていたかをメモします。

    • エントリー前: 取引を始める前やエントリー直前の感情

    • トレード中: 価格の変動に対する感情

    • エグジット後: 利益確定や損切りをした後の感情

  3. コントロールできる項目を3段階評価する
    コントロールできる項目それぞれを3段階で評価します(1: 非常に悪い、3: 非常に良い)。

  4. 感情と結果のパターンを分析する
    トレード記録を振り返り、どの感情でのトレードがうまくいったか、どの感情が失敗につながったかを探ります。コントロールできる項目が感情とどう関係したのか探ります。特に「冷静 / 自信」「希望 / 楽観」の感情で取引した場合の結果に注目します。

  5. 自分に合った手法を探す
    感情の振り返りと評価から、自分が落ち着いて取り組めるトレード条件を特定します。例えば:

    • 冷静なトレード: 短期よりも中期的な手法が向いている?

    • 焦るトレード: 時間帯の変更やロットを減らす工夫が必要。

  6. 新しいルールを試す
    振り返りから得た知見をもとに、次のトレードで新しいルールや手法を試してみます。結果を記録し、再度振り返りを行うことで、自分に合ったスタイルを徐々に確立します。

冷静、自信、希望、楽観がカギ

冷静でいられる手法や希望を持てる手法は、無理なく続けやすいものです。計画に従いやすく、トレードに余裕を持てるので、結果的に安定して利益を上げやすくなります。具体的には、ルールがシンプルで分かりやすかったり、リスクが明確で安心してエントリーできる手法が理想的です。

普段の生活でも、「冷静 / 自信」と「希望 / 楽観」の感情でいると、自然といいことが起こりやすくなりますね。前向きで落ち着いた気持ちが、いい判断や行動を引き出してくれるんです。良いトレードにも繋がりそうですね。

焦り、不安、欲望、怒りは危険信号

反対に、焦りや欲望、怒りがよく出る手法は、自分に合っていない可能性が高いです。たとえば、複雑すぎるルールや、リスク管理が曖昧な手法だと、感情が暴走してしまいます。結果、ルールを破ったり、損失を膨らませたりしてしまうんですよね。

普段の生活でも、「焦り / 不安」や「欲望」「怒り」に支配されていると、どうしても悪い方向に引っ張られがちです。余計なトラブルを招いたり、人間関係がギクシャクしたりしやすいですよね。

感情の5段階

感情を整理しコントロールできることに集中することで見えてくるもの

自分がどんな「感情」でトレードしているかを整理すると、自分に合う手法が自然と見えてきます。それに気づくことで「この手法なら続けられる」と思える選択ができるようになります。また、「コントロールできる項目」の改善に取り組むことで感情を理想の分類へ引き上げることも可能になります。

自分に合ったトレード手法をみつけていきましょう。


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