母語以外の言葉は努力、訓練しないとちゃんとは身につかない。
大人になってから海外移住して、ただ生活しているだけでは何十年経っても現地語は身につかない。親が日本人でも生まれた時からずっと海外にいて、現地校で教育を受ければ、母語は海外の現地語になり、親が外国人でも幼少時から日本で育ち、日本の学校で教育を受ければ、母語は日本語になるのが普通のことだ。結局相当な努力や学習、訓練をして、普段その言葉を使う環境を維持し続けていないと、海外で暮らしていても、また親が外国人でも言葉はなかなかちゃんと身につかない。
最近知り合った台湾人は父親が日本人の血を引いているが、父親も本人も日本語は話せない。お祖父さんが戦前から台湾に住む日本人で、今もお元気だそうだが、日本語しか話せないらしい。お祖母さんがずっと子供や孫のために日本語から台湾語への通訳をして暮らしているそうだ。こういう家庭もある。
僕の従妹はアメリカのニューヨーク生まれ、育ちで、お父さんが日系アメリカ人2世、お母さんが日本人だ。両親は日本語も英語も話せる。しかし、従妹は簡単な日本語ならアメリカ人訛りで話せるが、日本語文章の読み書きはできない。従妹のご主人のお父さんはアイルランド系アメリカ人、お母さんはドイツ人だが、従妹のご主人もニューヨーク生まれ、育ちなので、ドイツ語は簡単な会話しかできないそうだ。