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BILLY ELLIOT 2024(12)決めポーズに鳴りやまぬ大拍手

昨日の公演はカムイビリーに絞ってから8回目の観劇となります。

今回、象徴的だったことが一つありました。

それは安蘭けいさんの復活です。

今回の「M-2 Shine」の安蘭さんのパフォーマンスを観てパワフルだった2020年の公演が自然と甦ってきました。
極めつけは「M-6 The Letter」のデュエットです。
ロンドンのライブ版(Blu-ray)で聴いたウィルキンソン先生役のラシー・ヘンズホールとビリーの母親とのデュエットを彷彿とさせる美しいハーモニーが今回の公演で初めて聴けました。

「お帰りなさい。安蘭先生!」
「お待ちしていました。」

さて、この日の公演の客の入りは1階席で9割くらいでした。中央席は最後列まで満席でした。3連休の中日だったせいかもしれませんが、お子様連れのお客さまが多数いらっしゃいました。普段は笑わないところでお子さん達の笑い声が聞こえてきて舞台に花を添えていました。ちょっと気の毒に思ったのは前列のお客さまの頭で舞台が観えづらかったのではないかということです。クッションを貸し出す等のサービスがあればいいのになぁと思いました。何故ならこの子達は未来のお客さまなのですから。

私は中央の席に戻ってきました。奥まった舞台では最前列の端っこは避けた方がいいと思います。

観劇の回を重ねる毎に役者さんについて思うことはどうやって体調管理(特に喉)をしているのだろう?ということです。出演者が変更になる可能性があることは承知していますが、それは稀なことのようなのでいつも問いかけてしまいます。でも、昨日はマイケル役が途中で交替しましたね。
「M-5 Expressing Yourself」でマイケル役の西山遥都(ハルト)さんの声の調子が良くないことは誰もが気付いていたと思います。なぜ公演前に気づけなかったのでしょうか?これは大人の責任です。一日も早い復帰を祈っています。

代役を務めた豊本燦汰(サンタ)さんですが、いつも代役がスタンバイしている態勢で会場にいたのでしょうか?だとしたら春山さんにも代役が待機しているということになります。クワトロといえどもこれはかなりきつい仕事だと思いました。

今回はお客さんの数が多かったのでやり甲斐があったと思います。
「M-13 Electricity」はクライマックスで見せ所です。2020年の優しい声質の中村海琉(カイル)が初代ビリー・エリオットのリアム・ムーアなら、直球の声質を持つ春山嘉夢一(カムイ)はロンドン版のエリオット・ハンナです。

カムイビリーの歌唱にドラムやベースが加わると鳥肌が立ちます。お客さんはその後のアクロバットやバレエで見せる手先足先の美しさに酔いしれながらフィニッシュを待ちます。どうぞ上手くいきますようにと誰もが祈る気持ちでいたと思います。クルクル回りながら高鳴る音楽とともに舞台前方に向かい音楽の終止符と同時に決めポーズ!ジャストフィットでお客さまの満足度100%!鳴りやまぬ大拍手が会場中に響き渡ります。これがロンドンだったらここでスタンディングオベーションが起きるでしょうね。日本ではまだまだ先かな?それには観客を育てる必要があります。
でも、この公演のお客さまの反応は的を得ていてとても居心地がよかったです。

次の観劇は10月に入ってからになります。今回の公演の後のカムイビリーは夜公演が今月一杯続くからです。

「寂しいよ!先生!」