『水都百景録』を楽しもう「少年文徴明」
『水都百景録』でちびっこ四大画家イベントが実装されました。ここでは文徴明の幼少期のことでも。
神童どころかその逆だった文徴明
明代の蘇州は、エリート文人の出身地として名高いものでした。朱元璋のライバルであった張士誠が本拠地としていたため、さんざん嫌がらせを受けていたものの、持ち前の経済力と文化力で克服。世代で言うと、沈周はこの迫害時代の記憶があります。蘇州出身の高啓なんて、朱元璋にいちゃもんをつけられて腰斬という最悪の結末を迎えています。
文徴明の時代までくだると、そうはいってもなんだかんだで科挙合格を目指すことが、蘇州文人の目標となってゆきます。
文徴明の父は文林といいます。無事科挙に合格し、出世ルートに乗りました。その二男が文徴明です。
さぞやお父さんに似て賢いんだろうな。周囲がそう思ってみていると、むしろその逆。8歳か9歳まで、全く口を利きません。
ちょっとこの子、大丈夫なの?
やっと話し始めてもどうにもすっとろい。あんまり親に似なかったんだな。そう思われていました。それでも11歳で塾に入れてみると、驚異的な暗記力を発揮し出しました。よかったね!
そんなわけで、あのぼーっとした顔のちびっこ文徴明はふきだしをついても「…………………………」でおかしくはありません。
字が下手すぎて科挙不合格に
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