ゴールデンカムイ #258 重荷
火事による死亡原因のほとんどは、「煙」である――。
そう開始された今週は、衝撃的な展開になりそうです。有毒ガスでまず倒れ、そしてそのまま助からなくなる。泥酔組は無事なのでしょうか。
煙に阻まれて
土方たちは切り裂きジャックのコピーキャットを確保し、手押し車で第七師団を避けつつ逃げてゆきます。
アシリパの鉢巻を濡らし、口を押さえるようにと説明する杉元。白石は救出に向かおうとしますが、煙に阻まれてしまいます。そのとき、房太郎がその息をしない特性を生かし、助けに向かうと言い出すのでした。
白石ですら死ぬと心配しますが、堂々と房太郎は向かってゆくのです。いいのかな? 杉元、アシリパ、門倉3名が固まっているようですが。
裏切り者たち
そのころ、別の建物では尾形と菊田がすれ違う。特に反応もなく、当然であるかのようにすんなりと。この二人はいつから裏切っているのでしょう? 鯉登誘拐時点だとすれば、かなり前ということにはなります。
この二人が生存して、「鯉登父子は騙された」と証言すれば、鯉登もまだなんとかなりそうな気がしますが。尾形は興味なさそうですが。菊田はどうなのか?
もうダメだ……そう門倉が言いかけたところへ、房太郎が颯爽と登場。助けに来たかのように手を伸ばし。スコップで杉元を殴ります。スコップの柄が折れているのはよいことかも。金属部分で殴られたらパックリ頭蓋骨削れちゃうかも。
門倉が杉元に加勢するも、蹴られて吹っ飛んでしまう。杉元が反撃して撃つものの、相手右肩に貫通しただけでそこまでダメージがない。杉元が負けるなんて!
酸欠で動けない杉元から、房太郎はアシリパを奪い、肩に乗せて運んで行ってしまいます。そして別の出口から出て行くのでした。
刺青人皮が鉄に当たる
ここで門倉の刺青人皮が、鉄の工具とべったり接触しています。偽物が判別された可能性があります。
房太郎がやらかす
今週のMVPは房太郎。藩閥構図がなかなか熱い本作で、長州枠であるとも推察されます。やりやがった、やりやがった! 杉元に殺されるルートも確定しましたし、こんな私利私欲で動く奴はろくな目に合わないとは思います。刺青人皮も全員出てきたし、サクサクと始末する流れになってきました。門倉は生き残ると思いたいのですが。
いよいよ最終局面に突入だ!
『ゴールデンカムイ』主要キャラ9名の出自やルーツ 史実からマトメました https://bushoojapan.com/jphistory/kingendai/2020/01/15/115694
東京民藝館にて「アイヌの美しき手仕事」開催中
現在、東京民藝館で特別展「アイヌの美しき手仕事」が開催されています。細部まで美しく、見ていると力強さを感じさせるものです。見ていてしみじみと、なんて素敵でカッコいいんだろうと思いました。見ているだけでムクムクと湧き上がってくるそいう感動や力強さこそが、そのものが持つ力なのではないか。そう強く感じたものです。
それと同時に、この模様や工芸をどう表現してよいのか。言葉を失うことにも気づきました。桃山時代の美術なら、ああだこうだと言えるのだろうし、朝鮮の白磁にせよ、明朝の壺だってそうだけど。アイヌの工芸をうまく語れないことを痛感しました。
ただただ、これを着て北海道で生きてきた人がいること。その力強さを感じました。この独特の模様な何だろう? どうして生まれてくるのだろう?
そう思ううちに、『ゴールデンカムイ』のことも考えました。あの刺青の模様は、アイヌの造形美、感覚がなければきっと解けないこと。そんな模様と、和人経由で学んだ漢字が使われている。アイヌと和人が力を合わせねば、埋められた金塊は見つからない――なんとも北海道らしい作品なのだと思った次第です。
大変貴重な、赤いモスリンの衣装もある今回の特別展。見応えがあります!