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ウチの娘は彼氏ができない‼︎ 第7話 シスターフッドの話だったのか
碧と空は親子じゃなかった。血液型でわかってしまった。その真相を、碧が語りだします。
樹海で死のうと思った碧。このまま前に前に進めば死ねると思った――。
そうして森の奥深くに進むと、声が聞こえた。赤ちゃんの鳴き声。
「あなたが泣いていた。あなたが生きていた」
ちっちゃな籠に入れられて、泣いていた。知らず知らずのうちに手を差し伸べてた。君を抱き上げた。あたたかくて、あたたかくて。生きていこうと思えた。このこ育てようって思った。
そう、綺麗な話を語られ感動する空ですが。なんなんでしょうね、この綺麗すぎる話は。信じられんぞ!
樹海のかぐや姫
光は空の話を聞き、驚いています。命拾いした同士の運命の出会いだ! 今日が晴れだと気づいて、空と名付けた。そう語る空は、血のつながりなんてどうでもよくなったと言う。樹海に捨てられてよかった。空は母ちゃんの命だ。そう思えるようになっていたのでした。
とはいえ、笑うのもぎこちないとこぼす空。血のつながりがある実の親子でもそうだと光は慰めるのでした。
碧は漱石と自宅で打ち合わせ。新作『真夏の空の夢』全然書けないと言います。ずっと書けない、書いてない! うちの子、実の子じゃないって、本当の母じゃないってばれた! 漱石はそう言われ困惑します。小西や前担当者の松山は知っていたそうです。松山は空のおむつも替えたとか。小西は仕事のできる男なので、自分の損得勘定で動くから放置だったそうですよ。
いや、碧はよくとも漱石の心の準備ですよ! 漱石よ……サリーといい、気持ちを傷つけられてばっかりだな。
空は漱石にダメージを与えた空と話しています。重い内容の話に驚くサリーに、このあいだ友達になったからいいと空は言い切るのです。
サリーは毒親育ちだからこそ、血のつながりがあればいいとは思わないらしい。そんなサリーは、黒髪で和風でかわいい空はかぐや姫だ、月帰っちゃいそうと微笑むのです。樹海に捨てられたというより、空から降りてきた天使だって。そんな天使をラッキーガールである母ちゃんが見つけたんだと。空の友達は感受性豊かな子が揃っています。
空は感激してハグをする。母ちゃんには感謝しかない、そういうふうに言ってくれるとすごく救われる! そう爽やかに確認し合う親友同士です。かぐや姫というか、眠り姫といいますか。
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『ウチの娘は彼氏ができない』レビュー
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