森博嗣、スカイ・クロラシリーズ考察(2)時系列
まずは刊行されている合計6冊の時系列を考えてみよう。
ヒント1
“僕も、売れないことは薄々わかっていたので、シリーズとして書かせてはもらえない(続けて書いてくれという依頼がない、の意)、だから1冊だけ書くならば最終話にしよう、と考えて、時系列の最後の部分を書いたのが『スカイ・クロラ』である。”
引用:森博嗣(2015年)『作家の収入』幻冬舎新書
ヒント2
「第1巻は『ナ・バ・テア』なので、これから読むのが普通ということだが、どの巻から読んでも差し支えは無い」
という森氏の過去の発言。残念ながら現在はそのコメントが記載されているWBサイトは閲覧ができないため、ウィキの記述を参照した。
参照:森博嗣. “浮遊工作室 近況報告(期間限定公開)『Wiki.スカイ・クロラシリーズ』(2021-07-13)
ヒント3
文庫本の帯に書かれた順番。
そしてあとは各書を読み込むことで、下記の結論に至った。
① ナ・バ・テア
② ダウン・ツ・ヘブン
③ フラッタ・リンツ・ライフ
④ クレィドィ・ザ・スカイ
⑤ スカイ・クロラ
⑥ スカイ・イクリプス
最初は④が最後じゃないのか?と考えたのだが、⑤が最後であることは森氏本人がおっしゃっていることなので、⑤が最後なのは間違いないだろう。
⑥は短編集であり、各話によって時系列のどこにはめ込むかは異なるのだが、「スカイ・アッシュ」は⑤の後の話だと僕は考えているので、全体の時系列的には⑥とした。
時系列の考察はここまで。