第７試合 Chant（チャント）ってなーに？
ヒロシ「WWEとかAEWとかさ、海外のプロレス観てると観客が同じ言葉を繰り返し叫んでるじゃん。あれってなに？」
マスクドK「『Chant』ですね」
ヒロシ「チャント？」
マスクドK「一種の応援手段です。いろいろなフレーズがあるので、一概に応援しているとは言い切れないですが、状況に合わせて観客はいろいろなチャントを使い分けていますね」
ヒロシ「そうそう。試合が盛り上がったり、ヒールがなんかやらかしたりすると会場の観客がさ、一斉に叫び出して。あれってなんかスゴイっていうか、面白そうっていうか」
ヒロシ「サッカーでも『応援コール』や『サポートソング』のことを『チャント』と言います。スポーツ全般で使われている用語です」
ヒロシ「あぁ、あれね。あれもチャントって言うのか。サポーターみんなでチャントを歌ってるとことか、サッカーって感じするよなぁ」
マスクドK「プロレスでもChantが起きるのは、良い試合の証拠です。今回はそんなChantの具体例をいくつか見てみましょうか」
ヒロシ「イイね！」
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マスクドK「『This is Awesome!』は試合が最高潮に盛り上がったときに良く使われるChantです。心がまさに揺さぶられた瞬間に湧き上がりますね」
ヒロシ「ディス・イズ・オーサムか。そういう瞬間ってあるよな」
マスクドK「『awesome』は『畏敬の念を抱かせる』とか『素晴らしい』といった意味です。『This is awesome!』は『すごい！』『やばい！』『最高だ！』といった感じに訳せますね」
ヒロシ「なるほど、なるほど」
マスクドK「同じ“すごい”でも『Holy Shit!』となると『なんてこった！』『超すげぇ！』と言った意味合いになります」
ヒロシ「ホーリー・シットね」
マスクドK「『holy』は『神聖な』という意味ですが、『shit』は汚い言葉なので一般的には使わない方が良いワードです。クソとか最低といった意味のカースワードです」
ヒロシ「Shitは知ってるぜ。チクショウてきなやつだろ？」
マスクドK「汚い言葉は知ってるんですね、ヒロシさん」
ヒロシ「Shitは海外ドラマとかにも良く出てくるじゃん！ 別に知っててもいいだろう？」
マスクドK「まあ、そうですが」
ヒロシ「他にはなんかないの？」
＊＊＊
マスクドK「変わったところでは『Rocky sucks』なんてどうでしょう？ 俳優としても大成功を収めたドウェイン・ジョンソンことザ・ロックに対する限定チャントです」
ヒロシ「あのロック様限定？」
マスクドK「『sucks』は『最低』と言った意味のカースワードなので『ロック、サイテー』（※チャントではRockのことをRockyと言っている。おそらくロックよりもロッキーの方がリズム感が良いため）となります」
ヒロシ「そんなこと観客から言われるなんて、ロックもいろいろやらかしたんだろうな」
マスクドK「チャントはブーイングだったり、カースワードだったり、結構汚い言葉が使われがちですね。もちろん冒頭のThis is awesomeと言ったポジティブなチャントもありますが」
ヒロシ「そうなんだ～」
マスクドK「チャントの種類をいくつか知っていれば、WWEやAEWを画面越しに見ていても会場にいる気分で一緒に叫べるので楽しいですよ」
ヒロシ「マスクドKは、毎回画面の前で叫んでるんだ？」
マスクドK「もちろんですとも。『Asshole』とか『Shut the fuck up』とか『Bullshit』とかテレビの前で叫んでますよ」
ヒロシ「……めっちゃ、汚い言葉、連呼してんじゃん」
マスクドK「まあそうですね。試合を観てると、どうもアツくなってしまって」
ヒロシ「まあいいや。とりあえず俺は『This is awesome!』から始めよっと」
マスクドK「それが良いですね。レスラーの名前を連呼するだけのシンプルチャントもありますよ。個人を応援するのに『Let’s go HIROSHI（＝がんばれ、ヒロシ）』なんてのもアリですよ」
ヒロシ「それ、良いな！ 自分へのチャント、なんか気分が上がる～」
マスクドK「Let’s go HIROSHI! レッツゴー・ヒロシ！」
※注：カースワード（=curs word）とは、罵りの言葉や汚い言葉のことで、いわゆるピー音が入るワードです。日常会話や公の場で使うのはとても下品なのでやめておきましょう。
第7試合 了