![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34038449/rectangle_large_type_2_33756b74a5923bb89ddbc5c4f7aa88a4.jpeg?width=1200)
#6 大問1対策_世界地理④_時差の計算
お世話になります。黒猫です。
今回はタイトル通り、時差の計算について解説していこうと思います。
時差の計算を学習する時期は学校によって異なると思いますが、早い学校では中学1年生、教科書通り(東京書籍)に進めるのであれば、中学2年生で学習する内容だと思います。
どちらの学年でもよくある質問が、「時差の計算方法は理解したけど、時計を進めれば良いか、戻せば良いか分からない」という質問でした。
今回はそんな悩みを解決する内容にしたいと思います!
時差の計算で必要な基礎知識
《用語》
①標準時・・・国や地域の基準となっている時刻
⇒時差・・・各地の標準時のずれ
②日本の標準時・・・兵庫県明石市を通る東経135度
③本初子午線・・・経度0度の経線、イギリスのロンドンを通る
④日付変更線・・・経度180度の経線
《前提条件》
①経度15度で1時間の時差
②東経はその度数が大きいほど、西経は小さいほど東側にある
③東側にある国の方が現地時間が進んでいる。
時差の計算方法①_時差のみを求める問題
まず問題の文章を読み、「東経どうし」「西経どうし」である場合は引き算をし、「東経と西経」である場合には足し算をする。
その後、計算で導き出した数字を15で割ることで時差を求めることができます。
ここで「なぜ15で割るのか?」という質問もよく聞かれます。
この15で割る理由は、地球は球体(360度)であり、1日が24時間であるためです。式で表現すると、360÷24=15 で、経度15度で1時間の時差が発生することが分かります。
①2つの地点が「両方とも東経」の場合、「両方とも西経」の場合は”-”
例)日本:東経135度 中国:東経120度
⇒式)135-120=15 ・・・経度の差を求める
15÷15=1 つまり、1時間の時差が発生している
②2つの地点が「東経」と「西経」の場合は”+”
例)日本:東経135度 アメリカ:西経75度
⇒式)135+75=210 ・・・経度の差を求める
210÷15=14 つまり、14時間の時差が発生している
時差の計算方法②_日付を伴う問題
次に中学生を悩ませる、日付を伴う問題です。
このタイプの問題の解決策は「数直線を書くこと」です。
実際に問題を解く際にどう考えれば良いのか、具体例を用いて解説します。
〈例題〉
イタリアは東経15度の経線の時刻を標準時としている。日本が9月4日の午後5時の時、イタリアは何月何日の何時になるか、午前・午後を明らかにして書きなさい。なお、サマータイムは考えないものとします。
〈解き方〉
①分かっている情報を数直線を用いて整理する
この数直線で書く際に注意が必要なのは、「より東側にあるものを右側に書く」ことです。
例えば、東経135度の日本と東経150度のオーストラリアではオーストラリアがより東側にあるので右側に記入します。
また、東経135度の日本と西経75度のアメリカでは日本がより東側にあるので日本を右側に記入します。
今回の場合は、日本(東経135度)がイタリア(東経15度)よりも東側にあるので右側に日本(東経135度)、左側にイタリア(東経15度)を書きます。
さらに、日本の現地時間が分かっているので、日本(東経135度)に現地時間である9月4日の午後5時と書きます。
②右側の情報(より東側の情報)が分かっている場合は時間を戻し、左側の情報(より西側の情報)が分かっている場合は時間を進めます。
必要な情報を数直線に書き込むことができたら、時差の計算を行います。
今回の場合は、「東経どうし」であるため、”-”で計算します。
式)135-15=120 120÷15=8 8時間
⇒8時間の時差があることが分かりました。
時差を求めた後は、右の情報(より東側の情報)が分かっているのか、左の情報(より西側の情報)が分かっているのかで時間を戻すのか、進めるのかを考えます。
右の情報が分かっている ⇒時間を戻す
左の情報が分かっている ⇒時間を進める
ここまで理解できたら、後は時差の分だけ時間を戻す、もしくは進めることで正解にたどり着けます。
今回の問題の場合、下の図のような数直線が描くことができ、右側の情報(日本の情報)が分かっているので8時間分の時間を戻せば正解です!
最後に
いかがでしたでしょうか?疑問を少しでも解決することができたのであれば何よりです!
今回は以上となります。
下記に練習問題も添付いたしましたので是非活用してください!
ありがとうございました!
時差の計算_練習問題のPDF
参考文献
学研プラス「わけがわかる中学社会」(2018)