忙しい母たちへ〜家族脳より〜
こんな時代に子育てをするからこそ、母である人は覚悟を決めなきゃならない。
子どもに母親を独占させる時間を作る為に『わたしは19時以降子どもが寝付くまではネット不在である』などと宣言して欲しい。
赤ちゃんをお持ちのお母さんも『まだわからないから大丈夫』だなんて思わないでね。アイコンタクトと話しかけは赤ちゃんの脳に感性の地図を描く。母親の気配を肌で感じ取っているこの時に、母親が我が子に集中しないでネットコミュニケーションに夢中になるなんてあまりに悲しい。『独りでいるよりももっと孤独』…不実な恋人につぶやくようなそんな気持ちを、子どもの脳の奥深くに植え付けてはいけない。
人生最初に獲得する母語は心の動きとともにしか伝えられない。わからないなんて思わずに、お腹の中にいるうちから、美しい日本語をたくさん聞かせてあげて欲しい。
ここはよく聞いてきたことであったのですが、次なんですよね。
例えば息子が口から離乳食をペロッと出した時も、『あ、口に合わなかった?もう一回トライしてみて。…やっぱりだめ?じゃ、次は〇〇を試してみるわね。』と、声をかけていた。
夫に対する口の聞き方と変わらない…と言うかもっと丁寧だったかも(笑)
大人はつい、子どもの脳を『未熟な、大人のミニチュア版』だと思いがちだが、そうじゃない。構造の違う、別の脳なのである。尊重して、頼りにして暮らせばいい。どうか、小さなご家族と、しみじみする言葉をたくさんかわしてください。
こうして育ってきた、黒川さんのご子息は、『大切なハハに〇〇させるなんて申し訳ない』と、言う構文を編み出した。
最初に使ったのが小学1年生の、三者面談の後。宿題を忘れ続けて三者面談で叱られた帰り道に
『大切なママに宿題なんかで嫌な思いさせてごめんね』
と、つぶやいたのだそうだ。
他にも家のことが思い通りに進まないで黒川さんがイライラし始めた時には、
『落ち着いて落ち着いて、何もしなくていいんだよ。ここへおいで。』
と言ってくれたり
『オイラはただ抱きしめて欲しいだけなんだ。おうちなんて汚くてもいいんだよ』
などと愛しい言葉をかけてくれたりするわけです。
これが幼い頃から言っていたと言うから、感心してしまう。
子育ては戦争のようだと思うけれども、育て上げれば楽しいことしかないのかもしれませんね。