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ケーキ、精神世界の第二言語(0106日記)
ただ音をなぞっていた椎名林檎「意識」の一節一節が、独りの夜に途端心を抉るような日々を、死んだ恋人の写真を、血みどろな生を覚えている。生きるために切り分けた非三等分のケーキを、忘れない。 傷の細分化 は落ちた
忘れない
生まれ直し 地面に近付いた
Spending all my timeの人工心臓で、愛のかたちを知った気になる。 生きている間に、死は生に近すぎて遠いはずだった。ほんとうは。
今まで死で語っていたすべてを手離すことは怖いけれど、表面を撫でていた果実の味を知りたい。聞こえなかった音 フラッシュバック まだ遠いけど
未だに悪夢を見るけど それでも
「あなたと同じチャンネルで話したい」というのが私なりの精一杯のアガペー。近しいチャンネルは知っているかもしれない、今試すから少し待ってて というのが精一杯です。
バッドトリップの最中、廃人さながらトイレの床に横たわりながら聴いた曲で当時の痛みがフラッシュバックする。だから今は、不眠のよすがだったはずのあの曲が聴けない。敬愛している友人がわたしにすすめてくれたあの曲を聴けない。 今は赤色も灰色も遠くなった 生に寄って、わたしは少し色褪せた。
何かを話そうとするたびに自ら死の方に歩んでしまうのは、今までそれでしか話すことができなかったから。この言葉しか知らないから。まだ、死を通してでしかすべてを話せないような気持ちになる。
手放すのが怖い これがなくなったら本当に空っぽになるから怖い
生まれ直している 今を
アイデンティティの1部になっていた不安感や焦燥を手放さなければいけない。強く思う。淵の、底の、奥の方に戻りたくなっても踏みとどまって、手放さなければいけない。天使の羽根はいらない 浮かなくてもいい、沈まなければいい ただ息をして、2度目の言葉で話したい
心を裸眼にして、世界に溢れてる不幸の解像度を低くする。それは決して悪いことではないだろうし、精神的にわたしを救うだろうけれど、ある種の不健康だとも思う と言ってまた自ら沈んでしまいます 人生はおそらく難しい
まだ何も分からないから、断定はわたしから最も遠い表現方法です。 生死、幸不幸の向こう側にいきたい。
いつまでも本音を隠してしまう。幾重にもオブラートにつつんで。わたしの赤裸々は中途半端で、ゆえにグロテスクだから。傷痕がばれないように真夏に長袖を着るように、隠してしまう。見えないように、世界からなくなるように、人間になれるように、自分が傷つかないように目を逸らしてしまう。
そういえば 人工物が好きです
人工的な建造物はもちろん、人工太陽や温室の人工季節とか。
自然という人間の領域外、タブーの域にまで進出しようとするわたしたち。その欲深さ。わたしたちは知恵の実によって得た知性で、自然を創造しようとする。原罪に回帰するような、罪に罪を重ねるような行為。 業が深ければ深いほど、強欲であればあるほどエロスを感じる。
人間は赦されない領域にまで達しようとしていて、人工羊のドリーの眼は人間の原罪をじっと見つめている。
時々そんな幻視をする。
最近「わたし」という一人称を使うたびに違和感を感じる。けれど「ぼく」や「俺」も違う。きっと「わたし」によって自分の輪郭を世界に晒すことが嫌なんだと思う。「わたし」のなかにわたしを閉じ込めたくないと思う。マイノリティのような話ではなくて、ファッションによって自分を語るように一人称で自分を語りたくない。
過去の傷を経由せずに、深海のような深いところへ行きたい。自分の傷じゃなくて、世界のするどさによって傷つきたい。ただそれだけ。
ずれていた脈動がようやく正規のリズムを刻もうとしていて、私は第二言語を学んでいる。英語と、精神世界の第二言語。 あなたの月を見たい。
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認知シャッフル睡眠法みたいに生きている
夜も朝も来ない部屋で