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Sintyxiah Rec.01-2
《君には、素敵な家族が居た》
私はまず彼の家族構成から伝える事にした。
父親に母親、そして妹に従兄弟。
彼の記憶はある能力者によって改ざんさせていて
本当の家族については思い出させないようにしていた。
だが彼は何か感ずいた表情でこちらを見て答える。
《前に弟が居たような気がしたんです》
そんな事は無い筈だが、
親戚に当たる従兄弟の事なら
改ざんが解けている可能性が高い。
そう思った私は
Sintyxiah Rec.01
《私は何故、此処に居るんだろう》
旧友に呼び出されて第二の故郷たるこの場所に
訪れただけでなぜ捕らえられているのだろう。
足音がして人がやって来てすぐに釈放された。
外で見覚えのある顔の人物が私を待っていて
笑顔でこちらに寄って来て直ぐに私に抱き着く。
真っ白な容姿をした彼女とは旧知の仲で
現在の名前は幽羽遊こと天田結衣らしい。
《ルウちゃん、来てくれてありがとう》
と言って私の腕を引っ