一人一人の良さを最大限活かす
※noteは自分の主観で書いております、所属団体とは関係ありません。
映画を届ける以上の価値をつけていく
シェムリアップでのローカライズが始まってから、
長く長く考え続けていたこと、いやカンボジアで駐在し、
日々活動を見ていてずーっと考えていたこと。
それは、どうしたら映画というコンテンツが、
学校教育や子どもたちにとってメリットになるか。
徐々に徐々に、悩みながら相談しながら見えてきたのは、
確かにただ映画をみんなで楽しむことにも価値はあるが、
上映場所が学校であったり、対象が生徒の場合は、
やはりある程度の教育的な視座に立つ必要があるということだった。
そこで、シェムリアップで活動を開始して、
約3ヶ月が経ち、カンボジア人スタッフも、
上映交渉、上映準備、上映、上映後の片付け・報告などを、
ある一定のレベルでルーティーンワークとしてできるようになってきた今日、
新しい試みを改めてスタートした。
それは、上映後に生徒全員に対して映画のストーリーに紐づいた、
質問を投げかけ、生徒が自分の理解の中で発表する場を設けること。
今回、バッタンバンではなくシェムリアップで最初にこの新しい試みができたのはシェムリアップスタッフの一人が元非常勤の教師だったから。
今日は、彼と打ち合わせをして今までの上映後の挨拶に付随させて、
少し時間を長めにかつ、生徒の声をしっかり聞ける場を、
そして、それを発表という形で設けることにした。
理由は、映画を観た後の一番心に入っている段階で、
映画を見た生徒たち全員でストーリーを振り返り、
そして、それぞれの頭の中で理解を進めてもらうことだった。
結果は、市内の学校だったこともあるが、
全体への理解の問いかけは概ねできていて、
さらに、個人への問いかけもしっかり発言できていた。
一人が、ストーリーの振り返りの質問に対して、
100%の回答をできなくても、
友達が、それを補う発言をする。
日本の教育現場でも、時折見られる光景がそこには広がっていた。
映画を通して夢の変化や努力をすることの大切を、
すぐに感じる人は少ないかもしれないけど、
こうして、一緒に映画を見て、一緒に振り返ることで、
よりこの映画上映をただの楽しい時間だけではない、
経験の一つの場として、心に残してくれる人が増えると考えている。
それは、学習の形として、
初期段階の学びも大事だが、それ以上に復習が大事なこと似ているかもしれない。
一つ言えるのは、楽しい空間で、能動的に感じた経験を振り返ることは、
座学を詰め込むことよりも吸収は早いと思う。
まだまだ、始動したばかりだけど、
ここから質問項目等をもう一度精査し、
全体質問だけではなくて、個別への質問も段階を経て可能にし、
バッタンバンでも同じモデルでやっていけたらと考えている。