途上国だから・・・という考え方は、ダサい。
-国際協力を現地で現地人とやってみて-
※noteは自分の主観で書いております、所属団体とは関係ありません。
現在カンボジアという新興国で、映画を通した国際協力活動をしています。どの活動にも当てはまるのですが、ボランティア・国際協力活動を持続可能にするためには現地への権限移譲・協力が不可欠です。そこで今自分は、現地スタッフをゼロから育成しています。noteではこの経験で感じたことを今後発信していきます。
-途上国だからという考え方はダサい-
途上国だから○○○。
貧しいから○○○。
教育が十分じゃないから○○○。
これは、僕ら先進国側の人たちが途上国で何かをするときに時折出てしまう言葉です。正直、当の本人である自分も実際に現地に入り現地人と活動するまでこのマインドがありました。
だからこそ、最初の1ヶ月くらい彼らの行動に対して不満を持つことも、ぶつかり合うことも多々ありました。確かに、教育が未だ充分に整備されておらず、識字率も低く、職業に従事する経験も少ない彼らは、日本人など先進国の人間から見たら見劣りするように感じるかもしれません。
ただ、このマインドを持ったまま活動することはとても危険だと感じています。理由は・・・
・現地スタッフの意見に耳を傾けられなくる
・現地スタッフをバイアスのかかった状態で見てしまう
・現地スタッフを信用できなくなる etc…….
ビジネス・活動の幅を広げることができなくなるだけではなく、彼らとの信頼関係すら構築できない最悪の形に陥る可能性があるからです。
ただでさえ、現地人からしたら外国人の自分たち。彼らも懐疑心を持って接しているのにもかかわらず、日本人である自分たちがそのようなマインドを持っていては、信頼関係を構築することは容易ではありません。
僕がこのことに気づかされたのは、このマインドのせいでなかなか思うようにいかないときに、現地で活躍する先輩から言われたある一言でした。
「現地で、本気で活動するならまずパートナーのことを深く知りなさい」
自分のなかでこの言葉に、最初は抵抗があったものの、実践するうちに確かな手応えを感じました。
具体的に、自分の場合どう実践したかというと、
"彼らと朝ごはんは必ずとるようにして、時間があれば彼らと生活をする。”
ただこれだけでした。とにかく、生活の距離感を縮める。
すると、
・彼らの生活状況や人生のストーリー
・家庭環境
・今抱えている問題
今まで自分が持っているバイアスのせいで見えなかった、彼らの姿が日に日に見えるようになり、彼らの自分への態度も徐々に変化をしてきました。
具体的には、彼らの口数が増え、話の内容に私生活も混じるようになると同時に、彼らが今まで感じていたことを話し始めました。そして、自分が考えていることを話すと彼らなりの考えも発言するように。
このように、異国の地で実際に今ゼロから現地人と活動をし、正直四苦八苦しながら彼らとなんとかやっているわけですが、
彼らは活動の理念に共感すること以上に、
“自分という人を判断し、協力してくれていると深く感じています”
だからこそ、最大限自分も彼らを尊敬し、マネージメントするこちら側が彼らの限界値を設定しないで、共に課題を越えていく姿勢と思い切って任せることが、活動・仕事の最大化につながるのではないかという、見解にたどり着いています。
薄々感づいていると思いますが、冒頭に述べた、途上国(カンボジア)だから○○○はダサいというのは、○○○にマイナスの言葉が入る場合のことです。
自分の場合、今では確実に○○○にはいるのはプラスの言葉です。
カンボジア人だからこそ。
いや、パートナーの個人の性格を見て彼だからこそ○○○。
そんなマインドを持ててからというものの、彼らの活動への貢献度は格段に上がり、自分ができなかった、そして想像できなかったこともやってのけはじめています。
途上国だけのみならず、何かマネージメント面でうまくいかないときは、マインドを変えて、少しプライドを捨ててともに働く仲間を信頼することが鍵になる気がしています。
こちらの偏見で○○○にマイナスを入れるのではなく、
○○○に、プラスが入るような信頼関係作りが遠回りに思えるけど、
実は最短の目標へのルートかもしれません。