50歳のリアル① 自分のこと
今年の夏で50になる。え?俺が50歳?
まったく他人事のようだ。
当然、自覚などあるはずがなく、鏡で見る自分の姿は20代の頃とさほど変わっていないようにも思う。
多少図々しくはなったけど、頭の中はいつまでたっても20代の頃から変わっていないようにも思う。
20代の女子と同じ目線で恋ができる自信さえある。
だけど、写真の中の自分の姿は、薄くなってきた毛髪やほうれい線・・紛れもなく50のオジサンに見える。
鏡で見ている自分と、写真の中の自分とが違い過ぎて思わず卒倒しそうになるが、写真というものは真実を映す鏡として、甘んじて受け入れなければならないんだろう。
どう客観的に見積っても、50のオジサンは20には見えないだろう。
人並みに結婚して所帯を持ち、妻子に恵まれ、仕事では肩書を持った一端の会社員にはなったけれど、やっぱりガキっぽさがぬぐい切れるわけではなく、人前に出ればオロオロし、漠然とした不安に苛まれて会社を休みたくなることも度々ある。
ゲームや動画に熱中して夜更かししてしまうこともある。
時間がたてば自然と成長できるほど、この社会は甘くない、ということを50になった今も思い知らせれる日々だ。
けどまあ、だから何だっていうんだ。
不格好だろうが、不細工だろうが、誰かに迷惑をかけているわけでもなく、いや、誰かに迷惑をかけていたとしても、俺は俺でしかないのだし、誰かに好かれようが嫌われようが、俺は俺自身でしかないのだ。
今さら、なりたい自分になれただろうかという問いも空しい。
諦めと同時に発生した、解放のようなものだろうか。
他の誰かと比べることもなく、俺は俺のやりたいように、やりたいことをやって、これからも生きてゆくだろう。
諦観と解放と。
果たして、これを精神の成長というんだろうか?
わからない。
これが50歳のリアル。