頼人:らいど 

文学愛好家 : 文学軸で考える / 優雅をデザインする生き方 /【連載】50歳のリアル/【連載小説】ガルー 脱力系冒険小説/#毎週ショートショートnote/1000文字小説/短編小説/読書感想/旅日記/食レポ

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  • 【共同運営マガジン】みんなのうた

    • 9,686本

    コンセプトは、 書くって 楽しい、嬉しい、気持ちいい! 枝瀬と共に 日々の感動や気付きや学びを 分かち合いませんか? note記事は、 人のこころをたねとした、 「よろづの言の葉」です。 参加した人がすくすく育つ マガジンを目指します。

  • 【創作文藝】書いた小説 まとめています

    昔書いてたものや、最近思いついて書いたものを投稿します。1000文字小説、ショートショートが中心になります。

  • 【連載小説】ガルー 脱力系冒険小説

    【連載小説】ガルーをまとめておきます。すいません、不定期連載です。あえてジャンルを言うなら脱力系冒険小説です。未確認生物ガルーを追う才原教授と助手のタナカ。運転手の705を加えた3人組のドタバタ冒険コメディー。適当さ加減を、ぜひお楽しみくださいませ

  • 【連載エッセイ】50歳のリアル

    今年で50歳になります。今の自分の、等身大の50歳を、包み隠さずに心の奥底にある気持ちを形にしたいと思って、書き始めることにしました。 同世代の方々には共感していただけたら嬉しいですし、若い世代の方々には、いづれ訪れる50歳をポジティブに捉えられるように、伝えられたらいいなあと思ってます。 すいません🙇不定期連載です

  • 【旅レポ・食レポ】らいどさんぽ

    関西中心にあちこち日帰り旅にっき 神戸、京都、奈良が好き 仕事柄、出張であちこち行ったときのことも書いたりします 本職は食品バイヤーです。食べ物のこともちょこっと書いたりします

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【長文御免】だから、自己紹介するのは苦手なのだ!

子供の頃、極度のあがり症だった。 とにかく大勢の人が注目する場で発言するのが苦手。 苦手というよりは、もはや恐怖で、頭の中が真っ白になってしまい、言葉が何も出てこなくなるのだった。 だった、と過去のように言うが、50歳の今もやっぱり人前で話しをするのは苦手で、これが自分の本質だと諦めている。 話す声が小さく「何を言っているのか全然わからない」とよく言われ、萎縮して益々声が小さくなって行った。 扁桃腺が通常の人よりも大きくて、耳鼻咽喉科の先生は初見でどの先生も驚いてい

    • 【ショートショート】 嘘つき

      「この中に一人、嘘つきがおります」 「え?誰?」 「ドキッ」 「誰かな」 「誰だべさ」 「どいつだ?」 「今、ドキッと言った人があやしいですね」 「ドキッ!ドキドキ」 「ドキッと言った人、手を挙げて前に出てください」 「いませんか?」 「わしじゃない」「あたしじゃない」「わしは違う」 「いっぺんに言わないでください」 「否定する」「失敬な!」「ふざけんじゃないよ」 「だから、同時に話さないでください」 「ごめんなさい」「すまんな」「申し訳ない」 「だからもう!」 「とぼけるこ

      • 【ショートショート】 竹輪 #鋭利なチクワ#パールなチワワ

        パールのようなまん丸に刈り込まれたチワワが、竹輪を咥えて突然走り去った。追手から逃れるようにジグザグに走ってはいたが、なにせ短足の鈍足だったから、あっけなく捕まってしまい、微かな悲鳴をあげた。 一部始終を見ていた僕は唯一の目撃者で、偶然居合わせてしまったことから、パールなチワワを捕らえた男達の視線を一斉に浴びた。 「貴様、何者だ!」 「偶然ここにいた者ですが」 「嘘をつけ!それ以上近づくとこいつの命はないぞ」 男の手に握られていたのは、鋭利な刃物のようだったが、落ち着いてよく

        • 【ショートショート】 100円あげる

          「100円あげる」 「なんで?」 「あげる」 「理由を言ってよ」 「とにかくあげる」 「いらないよ」 「なんで?」 「とにかくいらない」 「受け取るだけでいいのに」 「わけもわからずにはもらえないよ」 「だいたいの人は受け取るのに」 「僕はそのだいたいの人には含まれないんだ」 「高尚なんだね」 「普通さ」 「あるお爺さんがいてね」 「お爺さん?」 「道端で偶然会ったときに100円をあげたんだ」 「受け取ったの?」 「そうしたら、毎日俺を探すようになって」 「それで?」 「お爺

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          【ショートショート】 怪談ルーレット #非情怪談#無情会館

          路地裏を縫って進むと小さな踊り場へ出た。薄暗がりの中、壊れかけたネオンが点滅していた。 無情会館。館の奥から女の悲鳴が聞こえてきた。最近、流行りのリアルお化け屋敷。廃墟をリノベーションした臨場感溢れる演出が人気を博しているそうだ。 正面玄関から中へ入ろうとドアに手を掛けた途端、電気が走ってのけ反った。どうやら罠のようだ。 端にある非常階段から2階へ上がってみた。恐る恐るドアを開ける。 中は真っ暗で部屋の様子はわからない。次第に目が慣れてくると、中央の怪談師を囲んで、幾人もの老

          【ショートショート】 怪談ルーレット #非情怪談#無情会館

          【ショートショート】 ミニオンズ

          娘とミニオンズの映画を観に行って以来、ミニオンズの幻覚を見るようになったことをずっと隠している。 仕事の重圧と過労のせいだろうと、しばらく放置していたのだが、日を追うごとに鮮明に見えるようになった。最近では声も聞こえるようになり、状況はますます悪化の一途を辿っている。 仕事柄、責任ある立場だから精神科にかかることは躊躇われる。何かしらの病名が明らかにはなるだろうが、認めたくない気持ちが勝って、病院の敷居を跨ぐことができなかった。病気になんてなっていられない。家族のためにもバリ

          【ショートショート】 ミニオンズ

          【ショートショート】 一人芝居

          「今夜は月が出ないね」 「まったく寝苦しい夜だな。熱帯夜はいつまで続くんだろう」 「早く寝たいけど、一向に仕事が終わる気配がない」 「はあ!なんてこった!」 「静けさがまた、気持ち悪いね」 「ねえ」 「…」 「そりゃ返事ないよね」 「独り言ばかり言ってる。ストレス溜まってんなあ」 「はあ…早く寝たい」 「とりあえずベランダでタバコでも吸おうか」 「ん?…」 「あれ?」 「…君は誰?」 「ここはマンションの5階だよ…」 「どうして浮かんでいられるの?」 「半透明だし」 「顔色悪

          【ショートショート】 一人芝居

          【ショートショート】 さすらい

          「それじゃ、ご機嫌よう」 「たった今、会ったばかりなのにどこ行くの?」 「たった今から、さすらうのさ」 「どこへ」 「風のむくまま、気の向くまま」 「風来坊だね」 「だけどゴールはあるさ。道筋なんてものが無いだけで」 「お金はあるの?」 「無いよ。無い方がいい。無いからさすらうのさ」 「僕には、さまよっているように見える」 「さまようもんか。さすらいだよ」 「そういうものなの?」 「ああ。さすらいにはゴールがある」 「ゴールってどこ?」 「新しい自分と出会うこと」 「えらく抽

          【ショートショート】 さすらい

          【ショートショート】 座禅 #見たことがないスポーツ

          俺たちAブロックは強者揃いで、かれこれ72時間、横並びに整列して座禅を組んでいる。微動だにせず固まっている姿は、生死が判別できないほど没入しているように見える。 75時間を経過したあたりから、まず最初の脱落者が出た。ルーマニア代表だ。僅かに動いたかと思うと、座禅姿勢のまま横倒れとなった。すでに意識はなく救急搬送された。見た目以上に過酷な競技なのだ。 俺のような胴長短足はこの競技には有利な一方で、欧米人のような足の長い選手は、血液の循環効率が悪いらしく、エコノミック症候群のよう

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          【ショートショート】 もらい笑い

          「ワッハッハッハ」 「どうしたの?」 「もらい笑いだよ。ワッハッハ」 「何がそんなに可笑しいの?」 「ワッハッハ、君も笑うといい」 「そうだよ、笑いは伝染するんだから」 「何が可笑しいのかわからないし、僕は笑えないよ」 「難しいこと考えちゃダメ」 「アーッハッハッハ!」 「こっちでも笑ってる…何がそんなに面白いんだろう」 「はーっはっはー!」 「イッヒッヒッヒ」 「ガッはっはっは!」 「みんな、何が面白いのか教えてよ」 「面白いから笑うんじゃない。笑うから面白いんだ」 「逆っ

          【ショートショート】 もらい笑い

          【ショートショート】あなたの居場所 #リベンジトリートメント#2cmアパートメント

          妻の紹介でやってきた美容院だが、なんだかヤケに陰気な店で居心地が悪い。店内は薄暗くてスタッフはみんな無表情だ。 「男性の方もトリートメントによく来られますよ」 俺の髪はハリコシとも申し分なくツヤツヤで、トリートメントの必要など無いはずなのに…なんだって妻はここを紹介したのだろう。 スタッフが丁寧にトリートメントしている間、気持ちよくなって、ついウトウトしてしまった。 「お客様…」 目を覚ましてみて、愕然とする。 「無い…」 「脱毛トリートメントコースでございます」 「なんだそ

          【ショートショート】あなたの居場所 #リベンジトリートメント#2cmアパートメント

          創作し続けなければ自分のことはわからない。 いくつか作品を書いてみると、自分の好みや傾向性やらが見えてくる。だから、まず書くことが先で、そこから自分の書きたいことが決まってくるんだと思います。

          創作し続けなければ自分のことはわからない。 いくつか作品を書いてみると、自分の好みや傾向性やらが見えてくる。だから、まず書くことが先で、そこから自分の書きたいことが決まってくるんだと思います。

          【ショートショート】 ヒソヒソ

          「ヒソヒソ」 「ヒソヒソ」 「何してるの?」 「ヒソヒソ話だよ」 「ヒソヒソ」 「ヒソヒソ」 「どんな話?」 「ヒソヒソの話だよ」 「どんな内容?」 「ヒソヒソについてだよ」 「ヒソヒソの内容について知りたいんだけどなあ」 「ヒソヒソはヒソヒソだよ。これ以上分解できない」 「例えば猫は猫だし、りんごはりんごのように?」 「その通り」 「嘘だ、そんなの嘘だ」 「そんなこと言われたって…」 「どうせ僕のことを馬鹿にして…悪口言ってるんでしょ」 「被害妄想というものだよ」 「だって

          【ショートショート】 ヒソヒソ

          【ショートショート】 ニュートン

          「ここにリンゴがある」 「なんだ、突然」 「リンゴは俺の手から、まっすぐに地面に落ちた」 「なんだ、ニュートンの真似事かい?」 「これを万有引力の法則というのだそうだ」 「知ってる。理科の授業で習ったよね、お前と一緒に」 「リンゴはなぜ落ちたんだろう?」 「重力に引っ張られたんじゃないの」 「落ちるのではなく、引き寄せられた」 「まあ、そういう解釈だね、俺も」 「では、なぜ引き寄せられたのだろう?」 「リンゴが美味そうだから?」 「それではリンゴだから、引き寄せられたというこ

          【ショートショート】 ニュートン

          【ショートショート】 三人

          「ここだけの話だから俺とお前だけの秘密だよ。絶対に内緒の話だからね」 「わかったよ。絶対に内緒にする」 「お前のことは口が固いから信用してるけど、万が一漏れたら、大ごとになってしまう」 「わかってるって。じれったいなあ。で、話って何?」 「いや、やっぱり今日はよそうかな」 「そこまで言ったんなら話してよ。こんな時間に、こんなところに呼び出しておいてさ」 「それにしても、不気味なところだな…」 「お前が呼び出したんじゃないか」 「まあ、そうだけど」 「今夜は三日月だね。そういえ

          【ショートショート】 三人

          【ショートショート】山田を探しながら

          「そういえば山田ってさ、どこに行ったんだろう」 「確かに最近見ないね」 「いつ頃から見なくなったんだろう?」 「気づいたときにはいない。いるかもしれないけどいない」 「いるかもしれないってどういうこと?」 「見えないんだけど、気配は感じてるんじゃないかな。いないようで実はいる、みたいな不思議な感じ」 「空気みたいな存在だと言いたいみたいだね。山田って目立たないけど無害だし、確かに空気みたいだね」 「空気を過信しちゃいけないよ。空気だって汚れるし有害になることだってあるさ。むし

          【ショートショート】山田を探しながら