荷造り
たかだか一泊するのに、どうしてこんなに荷物が多いのだろうか
本当に、こんなにも必要だろうか
入院の荷造りをするときに、いつもいつも考える
このコロナ禍の煽りを受けて、通常であれば翌日には退院できるはずが、1週間近い入院生活を強いられる今日この頃
何とか荷物を減らせないものかと考えるものの、荷物が多いことによる不便よりも、足りない不便の方がずっと困る
まず、着替えとタオル
そもそも、幼児は普段からとにかく汗をかくし、何かと汚しやすく、当然のことながら着替え回数も多い
そこに入院という非日常である
大嫌いなレントゲンや心電図、採血、病室から出られないストレス‥大泣きに伴い、一瞬で汗だくになってしまう
最悪、服自体は課金すれば病衣を借りることはできる
しかしながら、インナー類はそうはいかない
結果として、持参する服の枚数は増えるばかり
娘の着替えはともかく自分の分はそこまで必要ないだろうと考えて枚数を減らした結果、そんなときに限って汚れる
吐き戻しの直撃を受けたり、絶食に伴う空腹感に耐えかねた娘が私の洋服の袖を延々と吸ってみたり、景観栄養剤を移し替えるときにこぼしたり、まあ色々なパターン
病棟の洗濯機は有料で、全自動で1回400円、乾かなかった時の追加乾燥は別料金、病室での洗濯物干しは禁止
洗濯機も常に使えるわけでなく、全て使用中というケースもしばしば
毎日洗濯なんて、できるわけがない
タオル類についても、入院期間が長くなると私も入浴するので、自然と枚数は増える
私はともかく、娘は毎日お風呂に入らないという選択肢はない
この季節、あっという間に汗疹ができてしまう
次に付き添い者分の食事
レンジで温めるもの、お湯を注ぐもの、そのまま食べられるもの‥
洋服のように畳めるわけではないので、これもまた嵩張る
院内コンビニや売店があるといっても、いつでも買いに行けるわけではない
病室から出ることを制限されている今、原則検査などの名目なしで子供を病室の外には出すことは厳しい
ちょっと預かってもらうにも、小心者の私には、緊急性の低いことで頼むのは何となく憚られる
レントゲンや心電図のついでに買い出し、娘は時間のかかる検査に行ったので、その間に買い出しとお風呂
とにかく何かと慌ただしい
そして、おむつに医療ケア用品、医療用テープ類、爪切りや綿棒などの日用品、娘が元気になる玩具や絵本などの雑多な諸々
おむつもおしりふきも、枯渇は致命的なダメージを負うので多めに持っていく
買い出しは、行けないと思っていた方が良い
ここで出てくるのが、夫は何をしているのだ問題
自宅⇔職場⇔病院 という位置関係かつ、公共交通機関を利用の夫に「今これ足りないから持ってきてor買ってきて」は、少々厳しい
前日に連絡しておいて、その日だけ車で通勤して貰う必要があるため、突発的な事態への対応は難しい
大量の荷物を持ち込んだとしても、実のところ使わずに持ち帰るものも結構多い
それでも、繰り返しにはなるが、足りないことによるダメージを考えると、つい荷物を増やしてしまう
それに、持ち込んだ物が余ったということは予定通り退院できたという喜ばしいことなのだ
だから私たちは、今回も次回もその次も、大きな大きな荷物を持って病院を目指す
良い結果を持ち帰れるならば、往路で頑張った甲斐があるというものだ