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もう1回

敵味方色んな感情が渦巻く中、私は親であるという事を念頭におくようにした。

ひとりでは緊張感で押し潰されそうな中、10年来のママ友が隣にいてくれて助かった。

自分の中で勝手にゴールを決めてしまう悪い癖がある。先週はスタート地点でこけた感じだったので、今週は頑張ってほしいところだが、同じようにこけてしまう場面も頭を過ぎっていた。

今週のスタートダッシュはうまくいきひと安心も束の間で、このまま失速になりそうなところをなんとか乗り越えることができてホッとした。

緊張感から解放され涙も見えたが、周りに早い早いと声をかけられ、「もう1回」と言葉を発し気持ちを立て直し挑んでいた。

私の中でもお世話になった環境で、お世話になった環境を抜け出すきっかけとなった10年来のパートナーの最後の試合を集大成として見届けたい気持ちが強かった。

メンタルスポーツの要因も強く、向かっていく気持ちと向かってこられる気持ちは異なる。大本命とみられる中、結果を維持するのも大変な事もわかっている。

付属する様々なタイミングや感情がクロスして、筋書きのないドラマが出来上がる。だからガチ勝負は感動をもたらしてくれる。

普段は私も相手を応援している。会場全体が相手を応援しているようなアウェイ感たっぷりで、こちらの応援をするのが少し気恥ずかしかった。でも逆に私くらいは応援しなければ可哀想とも思った。

隣にいる友人は転勤族で離れてからの年月の方が長いけど、幼稚園時代を仲良くしてもらった気の合う友。子供達は成長し大人になったが、気分的には私達は当時のまま。将来家庭や子供を持ち私達が出会ったような子供達の未来を想像したりした。

その友人はアウェイ感など関係なく、真っ直ぐに応援してくれる姿が純粋すぎて嬉しかった。予想を超える結果に、勝利の女神と思えた。

面白いのは勝利の女神が帰宅した直後にこけてしまったところ。ほんとに筋書きのないドラマは面白い。

勝手に決めていたゴールは少し延びたが、「もう1回」という言葉がひっかかる。もう1回ではなく、本来の最終ゴールにはまだ先があるから。

だから、このタイトルも「もう1回」としてしまうとそれで終わってしまいそうで躊躇した。だけど、繰り返せばいいと思い直し、あえて「もう1回」にしようと決めた。

向かってこられるのは脅威だが、大本命の気持ちも背負って本人達に楽しんでもらいたい。

それを側で楽しめる私はなんて幸せなんだろう。

あ~、すでにもらい泣きしてしまいそうだけど、しっかり見届けに行ってきます!!