「散文」
はじめましての方は、はじめまして。
また読んでくださってる方。お久しぶりです。
ゆいです。
何してる女なのかと言いますと、簡単に言うと、デジタルツールを使って小売業界の業務改善を模索する女です。
詳しくは↓を見てください。
……いや、「でした」の方が正解かもしれません。
ここ最近、時折考えてしまうことがあります。
ほんとうに私のやっていることは
誰かのためになっているのだろうか?
かれこれ3ヶ月間集中してデジタルツールを使って業務改善を考えてきたのですが、ここにきて最近、ふと立ち止まって考えることが増えてきました。
「本当に私がやっていることは、業務改善になっているのだろうか」と。
作ってきたものと生み出した後のギャップ
私はchatgptをLINEにつないで、商品の位置案内や簡単なお客さま対応のテンプレートを作成できるようなAIを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1725555061-IQO89KLexjWmMAvETtHoSDZF.png?width=1200)
しかし、実際のところ、商品の位置が分からなければ、このAIを使うよりも周囲にいる人にきいたほうが早いという結論は覆りませんでした。
(周囲に人がいない時は重宝できますけどね!)
そのため、私の中で、「使えるシーンが限定的なAIは、本当に業務改善につながっていると言えるのだろうか」と考えるようになってしまったのです。
そもそも、なぜ業務改善をしようとしていたのか
私の業務改善の目的は、「現場で働いているパートさんやアルバイトを楽にするため」のはずでした。では、なぜパートさんを楽にしたいと考えているのか、改めて言葉にしておこうと思います。
小売業界はだいたい人手不足です。私が働いているスーパーも、例に漏れず人が足りず、ほぼパートさんたちやアルバイトで回すことが多い状況です。
責任感が強い人は、自分の時間を犠牲にしてまで仕事をしようとしてくれる人もいます。
「子供の運動会、シフトが変われなくて見に行けなかったんです」
「家事と仕事の両立が難しくて、いつも時間に追われています」
「急な残業で、家族との約束をキャンセルすることもあって...」
こんな声を聞くたびに、胸が痛みます。
みんな家庭のために働いているのに、その家庭との時間が犠牲になっているなんて。
これではいけない。なんとかしなければ、と強く思うようになりました。
それは、多分、自分の経験がこの思いの根底にあります。
両親が離婚し、母が一人で私を育ててくれた記憶が、今のパートさんたちの姿と重なるのです。
母は朝早くに起き、私の朝ごはんを作り、家事をこなし、必要であれば送り迎えまでしてくれました。
仕事もしているはずなのに、大変だと愚痴るところを見たことがありませんでした。
母が夜勤の日には作り置きの晩ごはんを用意してくれて、本当にありがたかった。
でも、やっぱり一緒に話しながらごはんを食べる時間が一番楽しかったんです。
だからこそ、パートさんが残業で遅くなり、子どもが一人でごはんを食べているかもしれないと思うと、胸が痛むのです。
押し付けがましいかもしれませんが、家族との時間を大切にして欲しい。そのために業務改善を目指していたはずなんです。
自分の時間を大切にして欲しい。そのために効率化を追求していたはずなんです。
AIとの距離感の模索
でも現実を見ると、まだまだAIで解決できないことが山ほどあります。
AIは品出しをしてくれませんし、魚を切ることも、肉をパック詰めすることもできません。
接客だってまだまだ人間にしかできないことがたくさんあります。
将来的には解決できていくのかもしれませんが、それは今ではない。
それに、まだまだ人間味のある対応を求めるお客さまも多いですし、機械の対応に抵抗を感じる方もいるだろうなぁと思いますし。
結局のところ、AIや技術の導入は使い所が重要なのだと思います。
人間にしかできないこと、人間がすべきことを見極め、その上で本当に必要な部分に技術を活用する。
それが、私が目指している業務改善であって、パートさんたちの負担を減らし、家族との大切な時間を作り出すことができるのだろうと思います。
現場の課題を現場が解決するために
私はなにができるだろうか
AIが進化して、巷では言葉だけでアプリを作れるような生成AIまで出てきました。(すごいなぁと思いつつ使ってみては使いこなせずにいますが)
これができればあれが解決できるかも? と思って、叩き台みたいなのは作ってみるのですが、本当に欲しいなと思う部分にまで手が届かない。
そんな苦しい状況にいます。
もう少し私に技術があれば。知識があれば。
そう思って情報を収集し、使ってみて、試してみて、ダメだったら次、できそうであれば深める、その繰り返しです。
でも、今私が働いている環境で「解決してほしいな」、という課題に対するアンテナは、きっとまだまだ鋭敏なはず。
私が作ったものを使ってくれたアルバイトが言った「これ便利ですね」という感想は、決して嘘ではなかったと思うので。
これからも、知識0.2くらいの私でも作れる、「ちょっと便利になったかも」を少しずつ積み重ねていきたいと思っています。
それがいつか、みんなが楽になるものになるはずだと願って。