一緒に「今」を楽しむ
先月から「成りきり鬼太郎シリーズ」をインスタグラムに投稿しています。(yohkaisanで検索してください。「折り紙目玉おやじ」が目印!)
https://www.instagram.com/yohkaisan/?hl=ja
「水木しげるロードのリニューアル工事と『世界妖怪会議』として整備公開している現状を知らない人が多い(約8割は事前の知識なし)」
「工事でご不便があるからこそ“今”を楽しんでいただきたい」
「本質的に『また来たい!』と感じてほしい」
――などの理由からですが、自分が楽しみたいから、でもあります。
「楽しそうな姿」が伝わってくる、子ども連れのご家族、女性一人旅か2~4人のグループ、カップルなどに、リニューアルと「世界妖怪会議」について説明した上で楽しんでいただき「折り紙目玉おやじ」を提供しています。
着ていただけるのは子ども連れのご家族が最多ですが、投稿としては、子どもの写真はなるべく載せず「写真ウケ」から、ほぼ「女子旅」に絞っています。
リニューアルされたら、ハード面はずっと継続されます。来年も、3年後も大差ありません。一方で「世界妖怪会議」の様式は「今しか見ることができない」のです。その貴重性のほうが大事で、「今」来ていただいた人に「楽しんで」いただくことこそが重要だと思っています。
しかし今、地域振興にかかわる主要な人たちの方向性として「リニューアルで再度ブームをつくろうとしている」と感じます。形式的にしか見えないイベントは、私的には「マスコミ向けに行っている」としか感じられません。団体客の誘致や外国人の増加によって「記録としての入り込み数」が極端に下がっていないため、「危機感」がなく、物事を多角的に見て検証する意識もなく「数字だけ」に踊らされて、すぐ「誇張した数字を自慢げに使う」、その風潮も顕著です。
本質的に大切なのは、心を通わせたコミュニケーションを図り、観光客の目線に立って物事を考え、実践していくこと。表面だけ取り繕うのではなく、闊達に意見を交わし合い、理想に向けて高めていくことだと思います。そして、正しく検証し、危機感をもって物事を見ることが「手遅れにならない手立て」です。
「お金がない」「人手が足りない」などというのは、“気持ち”がないことの言い訳に過ぎません。
また、地域住民同士および移住者などに友好な関係性があるかは、心から楽しみたいという“想い”がある人には伝わるものです。仲間意識や柵にとらわれて「意見」を「批判」と取るような空気感が払拭されなければ、一体感も生まれません。
「水木しげるロード」は、“想い”を持つ人が一体となったからこそ発展し、誕生からの10数年は、少しずつ確実に築き上げていました。
私は、そんな町と人の魅力に惹かれて、何度も境港を旅し、結果として移住しました。だからこそ「観光客の目線」で、「楽しんでいただく“想い”」を胸に、コンセプトに拘って宿を運営しています。
今、創世期を支えてきた人が町づくりを離れ、町に魅了された人にも飽きられ、周辺観光の“ついで”に寄る程度の人が主になってきました。時代背景や知名度の変化もありますが、「ブーム」によって「原点」「初心」が忘れられてしまったともいえるのです。
「リニューアル」の成否は、来年ではなく数年後に現れます。
そのために「今」何ができるか、何をすべきか、考えて行動に移さなければなりません。訪れるきっかけは“ついで”であっても「境港のほうが楽しかった」と思っていただけるよう、心ある姿を見せていかなければなりません。
理想としては、町一体となって「楽しいこと、やってます!」と言えるように理想を追求していきたいですが、現状としては「自分ができることを独自で実践する」しかありません。
だから、孤軍奮闘します。
――旅を愛し、旅を知り、旅を学び、旅を語り合う空間――
「鳥取境港”縁”」
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