いけの美紗子

ふたりの娘(内ひとりは自閉症スペクトラム―ASD)と生活するシングルマザー。行動分析学を勉強中のキャリアコンサルタント。ひとり親支援、生活困窮者支援が専門。発達障害者支援、被虐待児支援に関心あり。 2019年11月5日、ニックネームを4kimisaから変えました。

いけの美紗子

ふたりの娘(内ひとりは自閉症スペクトラム―ASD)と生活するシングルマザー。行動分析学を勉強中のキャリアコンサルタント。ひとり親支援、生活困窮者支援が専門。発達障害者支援、被虐待児支援に関心あり。 2019年11月5日、ニックネームを4kimisaから変えました。

マガジン

  • Cafe Independence~カフェ インデペンデンス

    暴力と貧困の連鎖を断ち切る為に、今、私ができることは何? 経済的困窮、毒親、DV 、虐待、発達障害。10年間務めている支援業務を通して得た経験と知識。そしてプライベートでの経験を整理しながら考えたい。 インデペンデンスすなわち自立について。

  • 自閉症スペクトラム(ASD)で不登校の娘との日々

    小学6年生から始まった娘の不登校傾向は、中学入学1か月で本格的になり、現在通信制高校1年生。自立に向けて、じわりじわりとナビゲートしたい母です。

  • 暴力の連鎖について

    祖母、母、私。ふた周りずつ離れた親子間の、暴力の連鎖を振り返ります。

  • 毎日考えたり、したりする事

    超個人的リフレッシュ用です。

  • 私が好きなnote

最近の記事

親として接する

娘が通う学校は1~2か月に一度、発達障害理解に役立つセミナーを開催している。 先日のセミナーは、カウンセリングを受けるハードルを下げるという目的のものだった。 カウンセリングを受けにくる親は「どうすればいいか教えてください」というが「答えはクライアントの中」にあるのであり、カウンセラーが解決策を示すわけではない。 講師の話は基本的な内容が中心でありながら、発達障害者や被虐待児、不登校児の支援の現場にいるだけに迫力と説得力がある。 質疑応答で、私は娘の話をきく難しさについて

    • 「振り回されましょう」

      スクーリング会場までやっては来たが、娘と私は宿舎に一晩だけ泊まって翌朝早く家に戻った。 本来、スクーリングに親は付き添わないのだが、娘の場合、初めての場所でほとんど見ず知らずの生徒たちと共に3泊4日を過ごすのは難しいという本人、親、学校の判断のもと、医師に書いてもらった意見書を提出した上で同伴していた。同じ状況の親子は他にも何組かいた。 初日の夜に娘が帰ると言い出して、私は相談のために先生の部屋を訪れた。 その直前、娘は「高校を変わりたい」とまで言い出していた。「絵を教えて

      • その「帰りたい」大事

        結局、3泊4日の予定だったスクーリングは一泊した翌朝にリタイアした。 前日、施設に到着する前に緊張は既に極限状で、昼食を摂ろうと途中寄った店では好物の唐揚げがほとんど喉を通らないほどだった。 にも関わらず、到着直後の開校式、からの「情報」の授業2時限という、日頃は週に一度登校するとき以外家でじっと絵を描いている娘にとっては驚異的なハードスケジュール。 授業の間、宿舎の部屋で待っていた私は、娘がさぞやぐったりとして戻ってくるだろうと思っていた。 しかし、「二進法って言われ

        • 振り返る意欲

          最後にこのマガジンに投稿したのは、去年の9月だった。 もちろん、その後もすったもんだのけっこう濃い日々を過ごしていたが、嵐の真っ只中にあっては客観的に書く意欲も自信も湧いてこないものだ。気づくと更新が止まって1年余りになっていた。 この3月に中学生を終えた娘は、今、通信制の高校一年生だ。とうとう3年間、中学校にはほぼ通うことなく、もちろん卒業式にも参加しなかった。 高校への進学を検討するときは、抜きん出た才能の持ち主をその道のプロフェッショナルの手で育て上げる、という高校

        マガジン

        • 自閉症スペクトラム(ASD)で不登校の娘との日々
          12本
        • Cafe Independence~カフェ インデペンデンス
          24本
        • 暴力の連鎖について
          5本
        • 毎日考えたり、したりする事
          8本
        • 私が好きなnote
          3本

        記事

          非日常と非現実の一日

          近所に住む一人暮らしのその人は、ホームに入所している妻の元に、自転車を30分漕いで毎日お見舞いに行く。 時には朝から掛かりつけの病院で自分が診察を受け、その足でホームに行く。 昼前には到着し、妻が昼食を摂るのを見届けて、午後2時過ぎにホームを出る。自分の昼食は家に着いた午後3時前。 一年前に私が知り合った時、その人はそんな生活をもう何年も繰り返していた。 半年前、狭い路地を自転車で走っていて障害物を避けようとしたその人は、手元が狂って転倒しあばらを折った。 医師からは入院を勧

          非日常と非現実の一日

          パネルディスカッションを、見に行って良かったと思ったことは、一度もない。ボヘミアンラプソディを観て帰ろう。

          パネルディスカッションを、見に行って良かったと思ったことは、一度もない。ボヘミアンラプソディを観て帰ろう。

          交差点で停車してたら前の車がバックしてきてぶつかった話

          最近、 「離婚したばかりなのだからしょうがないでしょう」 「子どもが小さいんだからしょうがないでしょう」 「出来ないものはしょうがないでしょう」 「気がつかなかったんだからしょうがないでしょう」 「気がついたならあんたがやれば良かったでしょう」 と言う人と、少々揉め事になっていて消耗気味。 メールでのやりとりが成立しない。やけに高飛車だが、何が言いたいのか分からない。 相手のメールを見た長女が、「お父さんを思い出す」と言うのを聞いて、あぁなる程、この宇宙人と話す感じは、まさ

          交差点で停車してたら前の車がバックしてきてぶつかった話

          2DKでは狭すぎる

          先日、娘は高校の体験授業を受けた。週1日~4日の通学か、インターネットを使ってほぼ自宅で授業を受けるかのどちらかを選べる、発達障がい児を専門に受け入れる高校だ。 2週間前、1週間前、3日前、前日とカウントダウンしながら気持ちを整えさせたが、案の定当日の朝は行きたくないと言ってベッドから動こうとしない。しかしここは引き下がる場面ではない。7月、8月と、ほんの少しずつ変化の兆しが見えだした。打ちひしがれて萎れ切ったような弱々しさが影を潜め、内側から力が湧き始めたように感じる。

          2DKでは狭すぎる

          昨日ある人に「カラ元気は身体に悪いよ」と言われて、肩の力がふっと抜けた。そしたら、いつもストレスに感じる、明るいリビングに布団を引いて娘たちのお喋りを聞きながら眠るしかないのも、これはこれで幸せかなと思った。言葉って不思議で大事。

          昨日ある人に「カラ元気は身体に悪いよ」と言われて、肩の力がふっと抜けた。そしたら、いつもストレスに感じる、明るいリビングに布団を引いて娘たちのお喋りを聞きながら眠るしかないのも、これはこれで幸せかなと思った。言葉って不思議で大事。

          「MY TREEペアレンツ・プログラム」について書かれた本を読んだ。 虐待する母親の問題は「孤立」であるという視点から、グループワークでそれを解決しようというプログラム。まだ新しい取り組みのようだ。私は求めるものに近づいたのか? http://www.geocities.jp/mytree1206/

          「MY TREEペアレンツ・プログラム」について書かれた本を読んだ。 虐待する母親の問題は「孤立」であるという視点から、グループワークでそれを解決しようというプログラム。まだ新しい取り組みのようだ。私は求めるものに近づいたのか? http://www.geocities.jp/mytree1206/

          この間、沖縄から帰省していた長男から言われた「母さんは人間関係に無関心過ぎる」という言葉が、ボディブローのように効いている。ズボシなだけに。くそぅ。ア奴めでかい口を叩いてくれるわ。でもこれから年取る一方で孤独は避けたい。「そんなのほっとけば?」と言う前にちょっと考える。事にする。

          この間、沖縄から帰省していた長男から言われた「母さんは人間関係に無関心過ぎる」という言葉が、ボディブローのように効いている。ズボシなだけに。くそぅ。ア奴めでかい口を叩いてくれるわ。でもこれから年取る一方で孤独は避けたい。「そんなのほっとけば?」と言う前にちょっと考える。事にする。

          おっぱい嫌いの赤ちゃん

          中3絶賛不登校中の娘は、すぐ上の兄と七つ違いで生まれたが、上の三人と違うことが多かった。 四人目ともなると、子育てなんて余裕のヨッチャンだと、正直思っていた。しかし、それまでの経験が役に立たない。 まず、おっぱいは生後4ヵ月で本人から拒絶された。 当時はアルコール依存症の舅と、その舅と共依存関係の姑、両親との関わりを避けて家に寄りつかない夫、小学6年、4年、1年の子どもと新生児というストレス満載の家庭環境のせいか、おっぱいの出が非常に悪く、足りていないのは明らかではあった

          おっぱい嫌いの赤ちゃん

          風向きを見る

          夕べ娘が言うことには 「なんか、みんなを見返したくなってきた。学校に行こうかな。学校が怖いとか、トラウマだとか、ほんとはとうの昔にどうでもいいんだよね。行かない癖がついちゃって、めんどくさいんだよね」 さあ、ここで飛びついちゃ事を仕損じる。 「ふーん。ま、本気でそうしたいときはそう言って。幸いお母さんは出勤が遅いから、あんたを車で学校に送ってやれるよ」 「分かった」 卒業証書は私が1人で職員室にもらいに行く覚悟を決めていたけど、これは?もしかして?いやいや、期待を膨らま

          風向きを見る

          何年振りにこの椅子に座っただろう。ヨチヨチ歩きの娘の手を引く私の姿が、あの木陰からもし現れたなら、その子の言葉に心から耳を傾けなさい、と伝えられるのに。 なんて、センチメンタルな気分で座る秋の図書館。

          何年振りにこの椅子に座っただろう。ヨチヨチ歩きの娘の手を引く私の姿が、あの木陰からもし現れたなら、その子の言葉に心から耳を傾けなさい、と伝えられるのに。 なんて、センチメンタルな気分で座る秋の図書館。

          娘、自分のからだに目を向ける

          「なんか、凄くマズい気がする」 と、娘が深刻な声で言ったので、軽く身構えながら「何が?」と訊ねた。 「私、デブってない?」 娘は手脚が長い。しかしここ数年、家でとぐろを巻いているせいで、すっかり締まりのない体つきになっている。 せっかくの長い脚の膝は曲がり、腰を落とし背中を丸めた立ち姿は、歴史の教科書に載っているネアンデルタール人のイラストを思い起こさせる。と、さすがに本人に面と向かっては言わないが。 「ちょうどお母さんもあんたを見て、あれっ?とは思ってた。太ったと言うよ

          娘、自分のからだに目を向ける

          健全な中二病患者

          仕事から帰宅した私の顔の前に、「これ、意味わかる?」と娘が自分のスマホ画面を突き付けた。 Can you alive without weapon? 「…まあ、分かるよ。」 「…」の数秒で、私が呑み込んだ言葉は「物騒な」「なんでこんな言葉を」「何かあった?」etc. 「じゃあこれは?わかる?」 Why I kill a lot forever. 「???」 娘は中学に入って程なく学校に行かなくなったので、英語の授業をほとんど受けていない。にしてもだ。一体なに、な

          健全な中二病患者