【鹿乃子のこ】が展開する狂気的な領域は気持ちよい。
ぬん!
エントリーナンバー1,意味不明すぎる鹿パワーによって鹿🦌たちと共に都立日野南高校を狂気的な世界観で覆い尽くしたハイブリッド・シカ人間、鹿乃子のこです!のこたんって呼んでネ!
鹿乃子、通称‘のこたん‘は鹿と人間のハイブリッドであり、「しかのこのこのここしたんたん♪」とインターネットでバズったように一般生徒をはじめとした数多くの人間達を洗脳しながら(人類シカ化計画♪)、人間が作り出した既存のゲームに強い生徒会長の虎視虎子をめちゃめちゃに邪魔して振り回すポジションとして君臨しました。
本来はオスにしかないツノが生えている彼は性別なぞ超えており、「よろしくねヤンキーのお姉さん!」「タグ、ついてるよ」と核心を突く一言や、偽夏油のように額ごとツノを取り外せたり、北斗の拳風に身体を変化させたりなど、およそ人間ではありえない特性を有する魅力満載のキャラです。
鹿🦌には平和や神の使いといったイメージを含むように、鹿乃子の領域展開に洗脳された人々は流血しても平和ボケ、日野動物園でのシカ大名行列や神社でのお焚き上げではギャラリーを虜にするほどのカリスマ性。
公園で管理されるシカのように楽できるような生活を望み、シカ部を発足させて他人を巻き込みお世話係に勝手に任命する、生存本能ゆえの図太さ。
しかし鹿乃子は鹿ではなく鹿と人間のハイブリッドなので人間たるイメージも含有しており、そのツノにはダイナマイトの機能があります。ダイナマイトはその強大な破壊力により戦争の抑止として働くと考えられていましたが、結果的にさらなる戦争の激化をもたらした人間の悲劇です。
最終話では空を飛びながら爆破機能を持つツノを落としまくる、さながら空襲のような光景も見られましたね。
人間から見たシカは平和ですが、人類の過去は戦争しまくり、現在もロシアは絶賛戦争中です。そんな両義性を持つ鹿乃子のこは我々が生んだのかしら?
鹿乃子の鹿パワーは虎視餡子のようなシスコン過ぎる異教徒にはこうかはいまひとつのようだが、新入生ばしゃめを含めた一般大衆はもちろん、虎視虎子のような人間にはめっぽう強い。
ただし弱点はあって、ウイルスとマタギ。
第10話で鹿乃子が花粉症で悶絶していたように、精神的に余裕があろうと身体的な病はどうしようもありません。
第11話では食料としてマタギに命を狙われますが、これは人間だろうと鹿だろうと死からは逃れられません。
むしろ人間が日常では死をあまり意識しない分、鹿の方がシビアかも。生死をかけた戦場に生きているからこそ人間を皮肉れるのであって、真の平和ボケは死と隣り合わせなのでしょう。