お仕事発注を検討中の業者様に
私、榊原寛は主にゲーム業界のエンバイロメントアーティスト(背景デザイナー職)+α の業務範囲でお仕事をお受けしています。
こちらは、お仕事の発注にご興味お持ちの業者様に初めに読んでいただけるよう、私の経歴、お手伝いできる内容などをまとめたページとなっております。
基本情報
榊原寛
1981年生まれ
2024年現在ポーランド・ワルシャワ在住
開発スタジオ従業員としての職歴
2008-2012 株式会社アルヴィオン
背景デザイナー
『マリシアス』PS3用アクションゲーム
『マリシアス フォールン』PSVita用アクションゲーム
上記2タイトルの多くの背景ステージのコンセプトアート、基本レイアウト、モデリング、テクスチャリング、ライティング等を総合的に手がけました。
2013-2017 2K Czech - Hangar 13
Senior Environment Artist
Lead City Architect
『Mafia 3』
2K CzechとHangar13は共にカリフォルニアに本社を置く2K Gamesの社内スタジオです。チェコからカリフォルニアへの社内転属を挟みつつ1960年代のルイジアナ州を舞台にしたオープンワールドゲーム『Mafia3』を完成させました。
始めにシニアアーティストとして採用され、その後オープンワールド背景アートを作る大規模チームのリードとなり、アートフィードバック、マネジメント等も含め担当。
2017-2022 CD PROJEKT RED
Senior Environment Artistを経て
Environment City Coordinator
Expert Environment Artist
『Cyberpunk 2027』
Witcher3を開発したポーランドのCD PROJEKT REDに移籍し、シニアアーティストを経て『Cyberpunk 2027』の舞台である「ナイトシティ」背景制作チームのチームコーディネーターとして、実制作のみならず各種管理、周辺チームとの交渉や課題解決などを含め担当。
人気Youtubeチャンネル ライブドアニュース ゲームさんぽにて、『Cyberpunk 2077』の背景制作技術を解説
同チャンネルの書籍化『ゲームさんぽ 専門家と歩くゲームの世界』白夜書房(2022)にて私担当の内容を一章分としてご掲載下さいました。
「【サイバーパンク2077×ところざわサクラタウン】リアル建築家の目線でみた近未来バーチャル建築物」と題する動画にて、建築家隈研吾氏と対談
個人としての職歴・経歴
背景制作・R&Dの各種ご協力
フリーランスとして活動開始以降、UE5、Unity、内製エンジンを使用した各種プリプロダクション~実制作段階の、技術検証、パイプライン整備、ディレクション、ステージ制作等
AAAプロジェクト、VRプロジェクトから新規にゲーム事業に参入された企業様まで、国内外の未公開案件への参画多数。
畳部屋名義 UE4、UE5を使用した個人インディーゲーム開発
『NOSTALGIC TRAIN』2018年発売
文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品
日本の懐かしい田舎の風景をUnreal Engineで再現したウォーキングシミュレーター
『最涯(さいはて)の列車』2021年発売
BitSummit 技術的な挑戦をした作品に贈られる 革新的反骨心賞ノミネート作
プロシージャルに車窓の景色を変え、2度おなじ景色を見ることが無いという技術的チャレンジを実装したアドベンチャーゲーム
『歴史の終わり』開発中
中欧最大級のゲームイベントDigital Dragons 2024 のIndie ShowcaseにてActivision特別賞受賞
文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業 創作支援プログラムに採択
架空の中世封建制風の世界の中で、皇帝から貴族、騎士、商人、盗賊までそれぞれが自律的に動く大量のNPCが構成する世界の中で、プレイヤーがどのように生きるか、世界に影響を与えるのかを選択できるシミュレーションゲーム。
洋画業
2000年代後半~
全国各地の百貨店美術画廊にて洋画個展、グループ展など(画商取扱)
執筆活動
『背景アーティスト導きの書』ボーンデジタル(2023)
現代のゲーム背景制作技法を解説する書籍の企画、共著者様への
声掛け及び下記三章分の執筆。
1章:制作パイプライン
4章:レイアウト
6章:周辺チームとのコラボレーション
『サイバーパンク2077』のアートディレクションの方法論について榊原自らがディレクター陣にインタビュー、執筆し、CGWORLD誌とオンライン版に掲載
CEDEC2023 の取材レポート記事 CGWORLDオンラインサイトに掲載
Vook様への、モノの配置と物語性についての記事執筆
フォーラム・ポーランド様 -ポーランドを専門とする研究者、大使館等が連携し、ポーランドについての情報提供や交流の場を提供するなど様々な活動をされている団体-
の依頼で「なぜ世界が注目? ポーランドのゲーム産業の隆盛」という文章を寄稿
セミナー活動
アドバイザー活動
CGWORLD誌にアドバイザリーボードとして毎号参画(2022~)。
「現場視点/海外標準」という本誌のコンセプトのお手伝いをするため、ゲーム関連記事の企画やインタビュー内容に各種のご提案等。
審査員活動
ゲームクリエイター甲子園 総合大賞審査員 2022-
インタビュー等
スキル・業務内容
使用ソフト
Maya Blender 3ds Max Houdini ZBrush
Substance Painter Substance Designer Photoshop
Unreal Engine Unity
Perforce svn
Jira Hansoft Confluence
お手伝いできるお仕事内容
こちらでは、これまでの経歴、経験などからお手伝いできる内容をまとめています。
現在まで、アナログの2Dアート(洋画)、3Dのモデリング・テクスチャリングに始まり、
それらのレイアウト、プロシージャル手法などを含めた技術検証、大規模チームでのパイプライン設計やチームマネジメント、Unreal Engine製ゲームの個人製作など、
多様なバックグラウンドと経験を重ねてきました。
そのため、一点特化の作業(モデルのみを大量に作成依頼したい等)というより、
プロジェクト全体のアートと要件を俯瞰して、大勢のチームの皆様の全体を底上げ、長期的にプロジェクトを可能な限りスムーズに進めるための各種検証作業、ご提案を実際のゲームエンジンなどを使いながら行うことを得意としております。
上図のように、優れたゲーム背景アートというのは、単にモデル一つ一つのクオリティ、レイアウトのクオリティの結果ではない。多様なバランスと力関係に支えられて成り立つもの、というイメージを私は持っています。
そこには当然、実機でパフォーマンスの出る作り方がされていないといけない。
面白いゲームプレイを実現するための要請に従うと、良いアートの原則とぶつかることもあるでしょう。
エンジンや使用ソフトの技術的な制約の下でできることの最善を常に導き出さなければなりませんし、当然開発コストが無限にかかることは許されません。与えられたコストの中で最良の結果を出す勘所が必要です。
それらの複雑な力関係とバランス取り、方針を決める事にもしご苦労されている、助けが欲しい、というプロジェクトがございましたら、私が様々な形でお手伝いできるかもしれません。
以下で個別に補足いたします。
アートディレクション業務
洋画というアナログの2Dアートの経験から技術検証などテクニカルな側面、ゲームデザイナーの遊びの要求まで幅広く見ながら、アートとしてどのようにチームで良いものを作っていくか、というご提案をさせていただきます。
UEを使用した各種技術検証
PCG、World Partition、HLOD、Nanite、シェーダー作成(Landscapeの各種ブレンド効果、Dynamic Material Layeringを使用したSubstanceとのマスクの接続等)。
企業所属時とフリーランス案件でのUE使用経験、UE製ゲームを個人で一から開発・発売した経験、内製エンジンでの大規模オープンワールドゲームの技術仕様策定をTAチーム、エンジンチーム等と交渉した経験などを基に、各種の技術検証や方針策定を担当いたします。
プロジェクトのアートプロトタイプ、ベンチマークの検証・作成
プロジェクトのプリプロダクション段階において、量産時のベンチマークとなるような小規模なマップを、本開発に使用するのと同じレギュレーション(シェーダーの種別、モデルのモジュラー仕様等)を想定した形で作成します。
アートチームのレギュレーションとパイプラインの設計
ゲーム開発が複雑化するなかで、テクスチャサイズ、モデリング仕様、モジュラー仕様、使用マテリアルの種類、パフォーマンスとクオリティと開発効率の兼ね合いのバランスを見つけるのは難しくなる一方です。
これまでの大規模開発経験に基づいて、プログラマーやテクニカルアーティスト班との相談、社内Confluenceへのドキュメント化等含め広く検証、ご提案いたします。
モデリング テクスチャリング
業界スタンダードなモデリングソフト、テクスチャリングオーサリングソフトを使用し、リアル~デフォルメのあるモデル、テクスチャを、メモリ等パフォーマンスも適したレギュレーションに沿った形で効率的に作成します。
レイアウト、レベルアート
個々のアセット制作のみならず、それらがどのようにシーンにレイアウトされるとゲームアートとして良く見えるのかについては、これまでそれほど多くは書籍やセミナーの形で情報が表に出ていないようです。そのことが『背景アーティスト導きの書』レイアウト章執筆につながりました。
海外AAAゲーム開発で培ったノウハウを活かし、魅力的なレイアウトのレベルを作成、ご提案します。
VR案件の各種検証、制作
これまでフリーランスとしてVR案件もいくつも頂いており、フォワードレンダリングの制約の中で背景アートを良く見せつつパフォーマンスの最適化を行うなどの検証、制作業務などを行います。
歴史的建造物や様式を忠実に再現するような案件(含 非ゲームプロジェクト)
多少個人的な好みや希望の範疇なのですが、西洋東洋問わず歴史的な建築や建築様式に忠実に、当時の景観を再現するというような案件に非常に興味を持っております。
ゲームに限らず、文化事業、地域創生等に関わるそのようなCGの案件がございましたらいつでもお声かけください。
私自身は建築学、建築史等専攻ではございませんでしたが、大学学部では西洋史専修、大学院博士課程ではタンザニア・ザンジバル島における、インド洋海域世界から影響を受けた建築装飾「ザンジバルドア」の様式の変遷の研究を行いました。
制作対象となる建築資料を読み込み、それを基づき歴史や様式に忠実なモデルを作成することを得意としております。
セミナー・執筆等様々な案件
CG制作案件に限らず、これまで様々なお仕事をさせていただきました。
業界の皆様へのセミナー、記事執筆、コンテスト審査員など。
私自身の経験を広げてくれるお仕事は大歓迎ですので、もし私のスキルや経験が何か形でお役に立てそうなご相談がございましたらいつでもご連絡ください。
その他の情報
海外取引
ポーランドのワルシャワに在住しており、お仕事はこちらで立ち上げた法人を介して行っております。
お手数ではございますが、お支払いは海外送金をいただくこと、契約内容によっては日本・ポーランド両国の租税条約周りの手続きの関係で書類を日本法人様の管轄税務署に提出をお願いすることが必要となってまいりますこと、ご了承ください。
契約書の文章などは全て日本語にて問題ございません。
ご契約期間と稼働時間、単価等
ご依頼いただく内容等でご相談させていただきますが、あまりに短期間だとご提案できる内容も薄く表面的になってしまうことを懸念しておりますので、最低3か月程度から、それ以上はきりの良い期間でのご契約が多くなっております。
稼働時間につきましては、まず日本と時差がございます(日本より夏季は7時間遅れ、冬季は8時間)ため、毎日日本時間の夕方以降の業務開始となりますことご了承ください。業務に関わるご連絡は特別な事情が無い限り、稼働契約がフルタイムであるかどうかにかかわらずすべて平日24時間以内にご返信差し上げます。
また、複数の散発的な案件を抱えていることが多いため、フルタイムで稼働できる枠が確保できないことも多く、月の半分程度稼働などの契約になることが多くございます。
(ありがたいことにクライアント様から仕事が早いとおっしゃっていただくことは多く、成果物が少なくプロジェクトが進められない、ということの無いように最大限尽力いたします)
稼働時間が数割減のご契約になる場合は当然その分月単価より引いてご提示させていただきます。
実際の単価額は、個別の案件内容の難易度、近年の円相場の変動もあり都度ご相談させていただきたく考えております。
コンタクト
以下のメールアドレスのかっこ部分をアットマークに変えてお送りください。
info.tatamibeya(at)gmail.com
XアカウントのDMも開放しております。
@SakakibaraEnv
ただ、時々Xの通知仕様が変わるようで、FF外からの方の場合、通知が無く数日見逃してしまうということもございました。基本的にお仕事のご連絡は1日以内にご返信いたしますので、もしお送りいただいたのに反応が無いようでしたらメールの方にもご連絡ください。
その他の自己紹介
よりプライベートな経歴も含めた自己紹介は以前にこちらの記事に書きました。
ご興味がございましたらご覧ください。
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