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営業はAIをどう使うのさって話

みなさん こんにちは 4DL Technologies株式会社 HRC部門の荒巻順です。

前回書いたイントロ

まぁ、エライ長い文章を書いて、なおかつ横道にそれるコトも多く、読みにくかったろうなぁと反省しております。

9,000文字も引っ張りましたが、結論は「AI Nativeな営業にならなあんぞ」だけで(笑)、今回からは「じゃぁ「営業としてAI Nativeってなんなのさ」を掘り下げていきたいと思います。

「営業」からみた生成型AIの魅力と弱点

ChatGPTの学習は現在進行形ではない

営業は、言うまでもなく「持っている情報」の精度で成績が変わってきます。

ChatGPTもGoogleも情報活用のためのツールですから、ちょっと実際のアウトプットを見ながら話を進めます。

【ウクライナとロシアの戦争が起きた理由を教えて下さい】
こんな問いを入れてみました。

ChatGPTは2021年9月までのデータとなっています。この後の時期の事象に関しては上のキャプチャ画面の解答が返ってきます。

2022年2月24日に侵攻が始まったウクライナへのロシアの侵略戦争なので、あっしはよくわかりませんとまず前置きが入ります。

全ての生成型AIに言えることですが、実は自信を持って正解を出せるのは学習モデルの範囲であること。

と言う意味では、生成型AIというのは現在進行形の情報源ではないと言うのが良くわかります。

しかし解答後半にあるように、入力した問いに対して、「ウクライナ」「ロシア」「戦争」というワードから推論できる情報は出してくれます。

とは言え、多少なりとも歴史的にウクライナのポジション、ロシアとのその後の関係性に影響を与えた事実としての「ブタペスト合意」ぐらいは記載して欲しいなと感じましたので、次にこんな問いをいれてみました。

【ブタペスト合意はウクライナにとってロシアのとの関係性に影響があったのですか?】

ブタペスト合意は1994年の話ですから、詳しく出てきますね。ホントよく勉強して、判りやすく要約してくれます。

問いの重要性を考えてみる

ちょっと問いを変えてみます。

【2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻を、1994年のブタペスト合意と2014年クリミア半島併合と言う事象を中心に原因を考えて下さい】

ちなみにGoogle検索に同じ問いを入れてみるとこんな感じの解答です。

ChatGPTは、人間の求めるであろう状態(自然言語)で解答を推論して、学習範囲の状況も置いた上で「ほぼほぼ的確な解答を出す」こんな感じでしょうか?

しかしユーザー側の知識が不足している場合(=問いが弱い甘い)は、けっこう肝心かなめ(今回で言う「ブタペスト合意」)な部分を抜かすコトもあるという特性がありそうです。

逆に、Google検索はありとあらゆる引き出しをこじ開けてくれる。関連する書類を机の上にバサッと乗せて「さぁ、この先は自分で考えろ」って所でしょうか?

なので、そもそも役割が違うのでこれからも併用していくことが重要なんだと思います。

大量の「生情報」が欲しいならGoogle

情報の「方向性」を欲しいならChatGPT

こんな感じでしょうか?

とは言え、人間は情報を集めることが目的ではなく、それを活用することが検索などの目的です。

と言う意味で、情報活用の目的に近づいたChatGPTの登場は、Googleにとって最大の危機であるCEOが宣言したのも良くわかります。

なので、Googleがリリースしている生成型AI「Bard」の進化も、元々持っているGoogle検索との優位性と合わせワザで注目だと思います。

ちなみにGoogleのBardに
【2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻を、1994年のブタペスト合意と2014年クリミア半島併合と言う事象を中心に原因を考えて下さい】
を入れてみたらこんな解答です。

余談ですが、ChatGPTとBardはなかなか面白い癖というか特徴を感じます。

ChatGPTは「詳細から話すタイプ」
Bardは「結論から話すタイプ」

こんなキャラクターの違いを感じます。たぶんこの辺は、最近各国でAI脅威論が出ている中でのアルゴリズム設計の違いなのかな。どうなんでしょう。

ChatGPTは、登場当初に比べると「慎重な解答」を返すようになっていると思います。ビジネスとして発展途中ですから、芽をつぶされないように振る舞いを変えているのでしょうか。

生成型AIを営業としてどう使う

次回以降は、実際の営業プロセスの話をしながらChatGPTで何を「営業活動の変革」につなげるのかなんてことを書いていきたいなと思います。

➀ 自分の「考えていること」「知りたいこと」を文章(自然言語)としてまとめくれる

②自分の「知っている範囲」を関連づけて文章として思索を広げてくれる

営業として、自分たちのコト(商品知識や手続契約)は判っているわけですが、相手のあるのが営業という営みですから「相手自身のこと」「相手の周辺のこと」を多面的に教えてくれるという意味で、有能な営業アシスタントになるはずです。

とは言え、
③ AIには学習範囲という制約があり、最新情報は基本的には持ち合わせない

④ 出てくる推論は、一般的な範囲ででてくるので情報としての魅力は受け取り側の情報量次第

⑤ 問いの入れ方で出てくる角度や論点が変わってくる故に、問いを入れる側の知識だけではなく生成型AI特有の文法を理解している必要がある

という、欠点と言うほどではないですが、知っておかないといけない弱点があると思います。

この弱点をどうカバーするための「AI Nativeにスキルチェンジ」ができれば、有能な自分のアシスタントを持つことになるかなと言うはなしだと思います。

人間のアシスタントと違って、どんな角度で、どんな内容を、どんな量で投げてもへこたれないというか、無限に要求できるのはありがたいなと思います。

とは言え、鷲らの言葉づかいも間違いなく学習しているから、育て方を間違えるとどんな風になるのかなとも思います(笑)

いずれ未来は、営業代行をガンガンとやってくれそうな気もします。

そんな中で人間が、付加価値の高い営業として生き残るためにはどうしなくてはいけないのか。

なんて話題を次回以降に。



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