カスハラに愛を
今年最後のテーマは、カスハラ患者さんとのエピソード。
カスハラとは、カスタマーハラスメントのこと。
30代男性。
年末の忙しい時間帯に何度も電話をかけてきて、アートメイクをどうしても年内にしたいとのこと。
無理やり部屋と人員をこじ空けて、当日受け入れると、14時の予約時間には現れず、来院したのは14:40。
さらに16時までに出たいとの希望。
1時間ちょいではちゃんとした施術は無理なことを伝えると、
「駐車場が空いてなかったから、入らなかっただけで、14時にはついてた、どう責任とってくれるんですか?」
私も忙しかったので、
「こちらも時間枠を空けて待ってましたが、駐車場に停められなかったことは、こちらの関知しないことです。」
と、何度も同じ会話の繰り返し。
最終的に、彼の希望通り、翌日の19時半からアートメイクを行うことになりました。
ちなみにうちの閉店は18時です。
当日になると、彼は人が変わったように大人しく、施術しながら聞いてきました。
「あんなに文句言ったのに、なんで受け入れてくれたんですか?」
そう聞かれると、理由はすぐにはわかりませんでした。
ただ、
「この人はどうしても年内にアートメイクをして、きっと同窓会とか新年会とか、大事なイベントがあるんだろうな。そして、うちをわざわざ選んで来ている。」
と考えたら、何とかしないとと思っただけでした。
つまり、医療とは、愛なんです。
よいお年を。