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あった光

午前4時ヨガマットをしいて部屋の真ん中に三角座り
なるべく小さく低い姿勢でいよう何故なら窓から誰かが吹き矢で狙ってくるかもしれないから的は小さい方が安全なのだ
まぁ死ぬ時は死ぬけど
こうやってわたしは今、積極的に孤独を獲得しようとしている
と、誇らしげに目を上ぐ。
なんつっておきながらしかし実態は膝を抱えている
こうして言葉と実情が乖離して実態経済は悪化の一途を辿る死ぬ人は死ぬ時代

カップ麺のフリーズドライのネギが嫌い許せないあれはネギじゃないしあとバランス的に量多い
ネギを割り箸で一つ一つ取り出すように丁寧に我が人生における異物を取り除いてみれば
本当にやらなければならないことなど何もないことに気づくシンプルに生きて死ぬだけ
でもね我が目の前に広がるは未だ誰にも踏み荒されぬ茫漠たる空虚なり!とかではもうテンション上がんないんすわー
白地図にせよ無地のキャンバスにせよフレームはあるわけじゃんそういうとこよ
欲しいのは俺を心地よくさせてくれる枠組みジャストフィットのそうジャストフィットの

あんこギッシリ!とかじゃなくお前が考えるベストの比率でもって餡と皮のバランスを取れよそれがお前の仕事だろう
だいたいお前らもあんこギッシリが良ければあんこだけ食えモチモチのパンを食いたきゃ餅を食え
大切なのは本質だろうそもそも何を作りたかったのか何を食べたかったのか
もう一度家でゆっくり考えてから出直したまえと言われたのですが帰る家がわからない
だって昨日まで住んでた場所に帰ろうとしても地球は公転してるわけで昨日の家の場所は既に宇宙空間なのだからそこに帰ったら死ぬよね
座標をグラグラにしないでくださいよろしくお願いします

「こちらディティールとリアリティーにこだわり抜いて仕上げました」
僕の希望はすべて実現不可能な反実仮想で妄想で
だからそこからは悲しみしか生まれてこないのは必然
その悲しみを寸分違わぬかたちで言葉に封じ込めることができたなら
その寸分違わなさが誤読を生み出し言葉は光を帯びるのだ即ち詩である
魂を完成させた死人になりたいさもなくば何者にもなりたくない

悲しみを分かち合えないわけでもないそうできる日だってある
明日が来るのが楽しみじゃない事だって今まで何度でもあった
けれども今NOWこうしてここで動けずにいるわたしには奇跡が起こるべきだと思うよ公平に見てね
わたしはずっと我儘を言ってるだけですがでは逆にそうでない人がいるのかと問いたい
今夜もカシオペアの5つ目の星が見えない悪いのは天気か大気汚染か都会の明るさか
そんな犯人探しよりもっと大事なことがあるでしょう
そこにあるはずの星が見えないという根本に目を向けてください
なくなったのは星自体かわたしの視力か届くはずの光線なのか

あなたなのか、僕なのか、関係そのものなのか
こわれてしまったのは。

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