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問)空間上の任意の2直線について、それが同一平面上にある確率を求めよ。 基本的に僕達は皆、いつもねじれていて、交わることはない。 だからこの状態にはなんの不思議もないのだ。 僕は寝返りをうち、ベッドの右手にある窓のほうへ向き直る。冷たい空気とトレードオフの遠くまで見える視界。5階の高さでもすぐ前に川があるので展望は開けている。川の先に見える下町のほうへ手を伸ばし、その先に聳える電波塔を親指と人差し指でつまむように挟む。奥行きのない世界なら。僕の指先に塔の先端がチクリとした痛