法人関係とか相続関係とかの申請書類にまみれた夏の日の2021
先月法人化し、株式会社equal(イコール)として仕事を始めることになったmasakiさんなわけだが、法人登記されてすぐにお仕事GO! とはいかないわけで、ここ数日でようやくひと段落したのだけれども、とにかく申請書類にまみれていた。
さらに、個人的なところで身内に不幸があり、相続に関することや書類作成のサポート、委任なども加わり、向こう数年分の書類を書きまくったように思える。
流石に自分の人生でこんなに書類にまみれることなんて、今後人生のトラブルによって嫁さんに三下り半を突きつけられるか、仕事が立ち行かず破産するかくらいの話だろうから、一応区切りとして備忘録を残しておきたい。主に法人化すると決めてから今に至るまでの話とかいろいろ。
いやー、本当に書類とか申請書とか書くのってわけわからんな! 士業の方の偉大さが身に染みるわ!
法人成りを決意してから登記に至るまで
よし! 法人なりすっぞ! ワイは社長や…! プロWebクリエイター社長や! って決めた段階で税理士さんに相談し、司法書士さんを紹介してもらうことになるわけだが、そこで司法書士さんと面談をしていろいろ決めていくことになる。
大まかなところとしては
・法人化する理由
・社名
・発起人とか株式会社、合同会社どっちにするか(以下は株式会社想定)
・資本金(お金の移動などの証明がいるので、詳細を確認しておこうね)
・決算月とか
・株式についての諸々
・株主総会のこととか
・定款
・法人印鑑の代行作成(司法書士さんによって有無が違う? 任意)
などを決めることになる。ややこしそうだけれども、司法書士さんが優しく導いてくれるので、言われたことについて答えればほぼ完成。
多分2時間も話せば雛形が完成するので、後日正式な書面を作ってもらうことになる。
次に、いつ登記するかなのだけれども、これは好き勝手決められるわけではなく…、まぁある程度は決められるのだけど、公証役場の予約などが必要になるわけで、かつ、「司法書士さんが役場に行ける平日」になる場合がほとんどかなと。
土日祝日は公証役場がお休みなので、この日に登記はできない。また、予約しないとならないので、最短で予約ができた日が登記日となる。
この辺りも司法書士さんと相談して決めるので、どうしてもこの日にしたい! というのがない限りは従っておくといいと思う。
早めに動ければ、大体2週間くらいでまとまると思う。
あと、僕も知らなかったのだけど、登記日は「登記申請した日」で、実際に登記されるのは「登記申請した日から約1週間後程度」。
勘違いしやすいところだけど、会社設立日は前者の「登記申請した日」となる。ちなみに登記日程は各都道府県の法務局Webサイトで確認できるので、興味のある人は確認しておくと、いつ登記されるかの大まかな目安はわかる。
http://houmukyoku.moj.go.jp/kyoto/category_00011.html
↑とか(ここは京都の法務局のサイト)
法人登記されたかどうかは
https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/
で確認できるので、登記申請出してから1週間後くらいに調べてみると出てるはず。
登記されているのを確認したら、これにて司法書士さんへの依頼は完了ということで、謄本や関連書類一式を受け取ることになるので、今後は自分でこれらを使って様々な手続きをすることになる。
その際に、司法書士さんから数回分の「法人印鑑証明」などを入れてもらえたり、法人印鑑の作成代行を依頼していれば印鑑一式も届くはず。
司法書士さんに支払う金額はまぁ大体相場で検索してみるとわかりやすい。僕の場合も大体相場通りだった。
ここは蛇足だけど、法人印鑑を作る際、フリーメイト印鑑(社名と代表名や電話番号などが記載された、組み立て式段組の印鑑)はしばらく多用するので、ぜひ作っておくことをお勧めしたい。
で、ここからが割と地獄みある。
法人口座の開設
登記が完了し、必要な書類一式をもらったら、直ちに突撃することになるのが銀行になるんじゃないかなと。
口座を作るのはネットバンクでも都市銀でも地銀でもゆうちょ・農協でも信金でもなんでもいいと思うのだけど、田舎だと都市銀がないので、多くの場合は地銀か信金になるかなと。
ただ、地銀は結構審査が厳しいらしいので、最終的に信金に駆け込む人が多いという話は聞いたことがある。都市銀は知らん。都市銀だから何でもありなんじゃね? 知らんけど(厳しいそうです)。
というのは、「必ずしも全ての法人が直ちに法人口座を開設できるとは限らない」ということで、当然審査もあるし、フリーランス時代があるなら、その時代の帳簿などが必要になる場合もある。
あと、これもっと早くツイートなりなんなりして共有しておくべきだったー! ってのがあるのだけど、バーチャルオフィスは法人口座開設においてはとにかく不利なので、そこは注意。
これはいくつかの理由があって、業務実態のない住所で仕事していることについて業務実態確認ができないということと、近年急増しているマネーロンダリング犯罪対策のことなどもあって、とにかく締め付けがきつい。
銀行によっては、バーチャルオフィスである時点で審査落ちになるケースもあるらしい(本職の人談)ので、どうしてもバーチャルオフィスにこだわるなら業務実態を証明する、バーチャルオフィス元の紹介が通る銀行を選ぶなど事前準備が必要。
そうでないなら、事務所を借りてそこを本社とするか、自宅兼事務所を本社とする方が、思うところはいろいろあろうけれども有利ではある。
この際、とにかく大量に申請書類を書かなければならず、いきなり数年分の社名自筆を迫られることになるので、前述のフリーメイト印鑑を持っているのであれば、それを押しまくるなどして作業の効率化を図った方がよろし。
銀行によっては法人クレジットカードを持ってみては? と言われることもあると思うので、作りたいと思うなら作ってしまうのもあり。この時もまた大量の申請書を書く羽目になるので、再びフリーメイト無双が始まる。
ただ、初年度でいきなり法人カードを持てるかどうかまでは審査次第なのと、信用度を考えると割と疑わしい気もしてる。僕も申請中だが、まだ返事が来ない。銀行系カードは審査が1ヶ月程度かかるとのことなので気長に待つけど(絶対に必要というものでもないので)、急ぎで欲しい場合はネットで見つかる早期取得可能なカードを選ぶのもありかも? かも? 知らんけど。(7/28追記:無事法人クレジットカード取得できました)
早いところだと口座開設は3日以内でできる(と、思う)はずなので、まずここを抑えておけばいろいろ動きやすくなると思われる。
ちなみにその一ヶ月後、身内の不幸で口座を凍結・相続させるために再び同じ銀行に来訪し、今度はオール手書きで手続きする羽目になった。ほんともう申請書類嫌い。
社会保険とか国民健康保険とか
法人口座が落ち着いたら、今度は厚生年金などの社会保険の手続き、及び、国民健康保険の脱退などをしなければならない。法人は社会保険入らないといかんのでね。
最寄りの年金事務所(社会保険事務所)で手続きすることになるのだけど、幸いなことにこちらは予約不要。
ちなみに、特定の社会保険団体に所属しない場合であれば、大体 協会けんぽになるんですかね?
年金事務所のWebサイトから必要な書類一式ダウンロードできるので、予めこちらに必要事項をまとめておくと便利 of 便利。
どんな書類が必要かは電話すれば丁寧に教えてくれるので、予約は不要だけど、とりあえず一回は電話して確認しておくことをお勧めしたい。
オンラインで書類ゲットできるの、これ何が便利かって、エクセルでデータ落とせるんスよ。
なので、手書きは最小限に抑えられるし、ミスも少ない。世の中の申請書全部こうなればいいのに!
書類ができたら、直接事務所へGO。
僕の場合は地元に事務所があったのでとても楽だった。地域によっては結構遠出しないとならないケースもあるので、余裕を持って動きたいところ。
手続きが完了後、新しい保険証が届いたら市役所の国民健康保険課などで国民健康保険の脱退手続きをすることになる。
その際、未払い分の国民健康保険料、登記月直前までの保険料は支払いが必要なので、あのクソ高い国民健康保険から解放されたぞ万歳! と喜ぶのは全部支払い終わってからにしような!
その1週間後、身内の不幸の関係で遺族年金やらなんやらの手続きで要予約で再び年金事務所来訪。手書きで死ぬほど申請書書かされる羽目になる(オンラインであったかもしれないけど、探す余裕がなかった)。
融資関連とか
これまで健全にフリーランスでやってこれたから とか、潤沢に資金があるとかいう場合でもない限りは、運転資金の確保ということで融資を受けるという選択肢もあるかと思う。
別にこれはフリーランスでも可能だし、必ずしも法人である必要もなければ、業種によっては補助金などもあったりするので、既にお世話になってる人も多いかもしれない。
僕はといえば、幸いなことに無借金でここまで来れたので縁のない場所ではあったのだが、なぜか「法人成りしたから借金(融資受け)したろ」みたいな、読む人によっては割とガチ目に怒られそうなノリで融資を受けてみることにした。
まあ上記の冗談はさておき、正直なところ、ちゃんと会社をできるのか、法人によって払わなければならないお金の増加に自分は耐えられるのか みたいな不安がかなりあったので、最悪の状況を避ける手段として序盤の運転資金だけは多めに持っておきたい ということもある。
こちらは選択肢として取引銀行か日本政策金融公庫のどちらかになると思うけど、個人的な結果論だけれども、
・希望額を上限いっぱいまで融資を引き出したいと思うなら銀行
・今現在必要な金額を低金利で引き出したいなら公庫
という感じかなーと。と、いうのも、銀行と公庫の特性の違いとして、銀行は業務として可能な限りお金を貸したいところであり、公庫は今必要としている資金を事業主の状況的に可能な限りで貸し出したいところって感じ(個人的な解釈なので違ってたらごめんね?)なので、必要な資金とその必要な理由で決めればいいと思う。多くでは公庫の方が難易度が低い、融資を受けやすいという話が多く聞かれるので、公庫を選ぶ人の方が多いのかな? と思うけど、割と特性が違うので、合う方を選んだ方がいいのかもと思うようになった。
と、いうのも、僕の場合の話ではあるけど、公庫の面談の際に「個人事業主時代の事業が健全すぎて、希望額出せないかもしれない」と言われた経緯がある。公庫は必要な人に貸し出すところであって、必要のない人に貸し出すのは難しい場合がある とのこと(実際はお前なんかに貸せるお金なんてこんなもんだよバーヤ! っていうのをオブラートに包まれただけかも?)。
結果としてはほぼ希望額になったのでよしとする。
銀行だと、ぶっちゃけ限度額いっぱいまでブッ込めるよ! みたいなノリの場合もあるので、金利は公庫より高いけど満額借りれちゃう可能性もある みたいな。まぁ向こうも商売だからね…。でもダメな時はダメなので、まぁ融資は必要であれば、最適なところで って感じかなと。
ちなみに公庫であれば書類はオンラインでダウンロードできるので、こちらでいろいろ用意しておくと早いのと、過去2年分の確定申告書類、通帳一式(個人事業時代含む)、個人的な負債額がある場合は、その証明などを揃えておくと楽。ここでも申請書があああああぁあああぁ! あと完全予約制なので、16時までに予約しようね(16時を超えると翌日予約ができない)
審査が通ったら、正式な書面を通すことになるのだけど
・個人印鑑証明(担保が不要な場合はいらない?)
・法人印鑑証明
・返済用口座(法人口座)情報
は必須なので、予め用意しておくとこちらも便利。
これだけ揃ったら
とりあえず一通り終わるかな?
とにかく審査が多いので1日でなんとかなるようなものではないこと、申請書類の量が膨大すぎて、とてもじゃないけどすぐに終わらせられないことなど考えると、どうしても1ヶ月仕事となってしまうのだけど、この手の申請書類ってどこに何をどう書けばいいかってところで躓きやすく、かつ、面倒なのでなかなか進まないのが実際のところだと思う。
こういうのをさらっと導ける士業の方とか、慣れた人って偉大だよなーって感じで、僕の場合は私事のこともあって、必要書類が倍増したため、この数週間ほどは割と地獄みを感じていた。
幸い、嫁さんや身内、周囲に保険関係で非常に詳しい人が揃っていたので割とスムーズに終わらせられた方だと思うのだけど、もしみんながいなかったら、まだまだ闇の中にいたようにすら思える。
何にしても動き出しというのはなかなかに困難なもので、動いてしまえば少しずつ楽になるとは言え、ここで心折れるケースも絶対あるよなーってことで、大まかな流れを書いてみるに至った。
この文章が、次に大きく動かなければならなくなった誰かにとって、ほんのちょっとでも役に立てれば本当に嬉しい。みんな頑張ろうな!
おっぱい。
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