連載2

他人と出会っても幸せになれない。いつも誰かの一番にはなれない。いつも、いつも、自分より他人を優先して、いい人でいたくて、それが私を2番手3番手にさせる原因だってわかっていても、一番嫌いな人にはなりたくなくて、いい人ぶるだけ。それで、ずっと、ずっと、苦しい。早く楽になりたい。私の生きる価値ってなんなんだろうか。こんなに言葉を大切にしているのに、口から出る言葉はいつも歪で、綺麗な整った言葉にはできなくても、いつもそうできるように試行錯誤してもがいていて、自分が納得できる言葉を探り探り生きていたら、周りから取り残されていって、私の大事なものはいつも音では届かない。だから誰かが作ってくれた音楽を代わりに歌って、私と同じ魂のようなものに頼って、私の言葉を代弁させているだけ。私の本当の言葉は、いつも、汚いか。綺麗に作ろうとしているのに、みんなに合わせた速度にはなれなくて、歪な形で落下していく。地面にぶち当たってさらに形を変えていく。許せることと許せないことの境目がなくなって、全部がどうでも良くなっていく、自分の言葉もどんどんどうでも良くなって、私が口にする言葉から意味と温度がなくなっていく。感情のこもらない言葉なんて無意味だからそれなら何も喋らない方がマシだし、相手の目を見つめている方がよっぽど雄弁なんだ。

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