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いままさに、会社を辞めます

お訪ねいただきありがとうございます。

書いた時(2021年1月)は29歳、大企業で働く会社員でした。
今(2022年9月)は31歳、スタートアップで働く会社員です。

『大企業からスタートアップに飛び込んだ人間はどうなるか』これを伝え、少しでも自分と同じ様な悩みを抱いている方の励みになればと思い書き始めます。

・今に不満を抱え、気持ちが外に向き始めた方
・今に不満はないが、どこか『このままで良いのか』と感じている大手企業の若手/中堅社員の方
・スタートアップに興味を持ち始めた方

これは『成功体験記』ではなく、何を考え行動したのかをそのままお伝えするnoteです。
ここから以下は2021年1月に書いた文章になります。

① 何がきっかけとなったか
勤めてきた7年間を通して、大企業にいれば必ずしも豊かな暮らしをしていける訳ではないと感じるようになっていきました。

学生の頃は、大企業に勤めたい。世界に影響を与える様な大きな仕事がしたい。
そんな漠然とした思いがあったと思います。

現実そんな簡単ではありませんでしたが、6年経ち、この企業で働いていけそうだと自信がついた時に部署で大きな変化が起こりました。

100人以上だった部署が分割/切り離しを経て1/4程にまで圧縮されました。また、組織も完全に分断され、組織間のローテーションも見通しが分からない状況となりました。
この出来事は、今後のキャリアを考えるきっかけになりました。

この時の自分の心境
新卒入社の部署が人の面倒見がとても良い場所であり、育ててくれた環境に深く恩を感じていました。
現在の職場でも対人でのストレスを感じた事があまりなく、会社を出たい訳ではありません。
また、仕事は専門的な職種でやりがいを感じており、このキャリアを大事にしていきたいと思っていました。

② 今後勤め続けた時を想像した
現状を踏まえ、今後の自分のキャリアがどうなりそうかを考えました。

1.分割後の同じ部署で働き続ける。
2.以前から希望をしていた海外駐在が出来る。
3.全く違う部門に移籍する。

もちろん総合職として入社した以上は、どの様な場所/仕事であってもやり遂げる必要があると思います。ですが、今後の働き方を考えると危うさを感じました。

豊かな暮らしの定義はそれぞれだと思いますが、
・安定した生活の基盤
・働きがいのある仕事
この2つは外せない要素だと思います。

仮説の1〜3が豊かな暮らしの要素にどの様な影響を及ぼすかを自分なりに考えました。
1.分割後の会社で働き続ける
分割後の部署のメインタスクは業務の外出しでした。コストセンターの宿命ではありますが、業務の外部委託化とその管理を行う事となります。
当然ですが、委託先管理を除いてやり切った後には何も残りません。つまり、進めた先に行き着く先は異動(仮説3)なのです。

2.海外駐在をする
(何かは分からないけれど)成長できる機会だと思っていたので、海外駐在は希望していました。
海外駐在後は元部署に戻ってくる事が多かったですが、組織縮小により行ったが最後戻ってこれない可能性があります。
今回のコロナ禍に限らず様々なリスクも相まって、働く基盤の不安定さは増すと考えました。

3.全く違う部門に移籍する
今回の変化は、『君たちをこんな仕事に着かせておく訳にはいかない』という建付で進められている突貫工事ですが、まさにその場所でキャリアを積んできた人の事は置き去りにされています。

営業やれと言われても大丈夫ですが、ずっとその場でキャリアを積んできた上の人を思うと少々感じるものがあります。

③行動した
長くなりましたが、ようやくここで会社を辞めるという選択肢が出てきます。
少し悲観的ではありますが、想像した先に豊かな暮らしを見出す事は、少なくとも現状の自分のスキルを鑑みても難しいと判断しました。

『生殺与奪の権を他人に握らせるな。』鬼滅の刃の言葉ですが、妙にこの言葉が響きました。

自分の職種の場合、転職先として考えた候補は3つありました。1.他企業同部門、2.専門コンサル、3.スタートアップのバックオフィスとあり、この中で一番の悪手は同じ規模の企業に転職する事だと思いました。

これは結局時間稼ぎにしかならず、いつか同じ事が再現される可能性が高いからです。

2.専門コンサルと3.スタートアップバックオフィスはそれぞれに魅力がありましたが、自分は後者を選択しました。

決め手の要素は3つで、
故人に倣い『天の時、地の利、人の和』です。

天の時
何事にも行うに良いタイミングというのはあります。選んだ先はいわゆるシード期であり、これから更なる調達を目指す段階です。
僕はこの『自分で好きに設計して良い』というフェーズ環境にとても惹かれており、行くならシード期のベンチャーだと考え探していました。

地の利
『天の時は地の利に如かず』です。シード期に飛び込むとしても、自分の持ち味(キャリア)と会社の状況を鑑みて判断する必要があると思っています。私の場合は、『自分が培った専門性を武器に違う職種を経験出来る』という点において、キャリアの成長機会となる事を感じました。また、何よりプロダクトが魅力的である事はその会社で勤める必須条件だと思います。

人の和
『地の利は人の和に如かず』です。最も重要なのはそうはいっても一緒に働く人達だと思います。会社の方針含め肌感覚が合わない人達の中で働く事は大きな苦痛を伴います。僕の場合この点で決断出来たのは、創業者の1人が既知の信頼できる人だったという点が大きいです。

全ての条件が揃っている事を確認し、
シード期のベンチャーへの転職を決めました。

会社が潰れるリスクを考えると、ミスチョイスだったのでは?と思われるかもしれません。
一方で、この問題は『地の利』があれば結果として経験を上増しただけであり、大きなリスクとはならないと考えています。
何より、この選択が最も『生殺与奪の権』を自分に取り返す手段であると考えました。

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長くなりましたが、ここまでが自分が当時何故スタートアップへ転職しようと思ったかの記録です。

次回は、1年半経って実際どうだったかを振り返ります。

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