40'sカンパニー

まだ20代だった頃に考えた仕組み。

あの頃はまだ株式会社設立に資本金が1000万円必要だった時代。もちろんそんなお金も持ってないし、会社設立なんてことも具体的に考えることもなかった。それでもこんなことを思いついた…。

一人で1000万円準備するのは大変だけど、何人かで集まったらその分一人当たりの負担金が減る。5人だったら200万…まだまだ大金、10人だったら100万…まだまだ、20人だったら50万…うーん、40人だったら…25万円だったら失敗して無くしたとしてもネタと思えば笑える金額かなと思って、40人の株式会社を作ろうという案が浮かんだ。念のために言っとくが、実際に40'sカンパニーは設立されることはなく仲間内で数年ぐらいは盛り上がったお話です。

その40'sカンパニーはどんな会社？

40人がそれぞれに25万円を出資し、全員が取締役に就く40人の株式会社。40人は40'sの取締役ではあるが、それぞれは自分の仕事(会社員でもいいし個人事業主でもフリーで仕事していてもいい)を持ち、その分野である程度のスペシャリストであることを条件とした。

どんな職業？…実際に周りにいた人の例

不動産営業、タレントマネージャー、広告代理店、音楽事務所、イベント制作、人材派遣、証券会社、出版関連、コンピューター・・・まだまだいろいろといたような気がする。

さて実際に受注する仕事はというと…当時私の仕事はテレビ番組の制作スタッフをやってて、プロジェクトを進めるにあたり他業種のフリーを含めたスタッフを集めチームを組んで作品を作り上げていた。そんな時、この仕事だったらあの人とあの人がいたら成立する…と思った。もし私みたいなことを考えてる人が集まったら…自分の会社ではできないけど、プロジェクトチームを組んだらできるはず。例えばある商品のPRの仕事があったら…商品の広報担当者、広告デザイナー、映像制作者の三人でチームを組み40'sで受注する。100万円の予算で、制作費用60万で完成納品、残り30万円を直接関係者で山分け、予算の10%(今回は10万円)は40'sに積み立てていく。こんなことを40人がそれぞれに繰り返し積立金を積み上げていく。年末に決算報告を行い、資本金1000万円を超える積立金は40人で山分けし、年が変わるとまた再スタートする。全く仕事をしない人もいると、たくさん仕事をする人もいる。それでも利益が出たら全員で山分け。細かいことを言わない40人で楽しく仕事ができたらいいな…。

ざっくりだけどこんな感じプランだった。

まー法律的なことや昨年話題になった闇営業なんてことを言い出したらできなくなるけどね。もっとゆるく、ラフに発想行動したらできるかと。

まー資本金1000万という条件もなくなり、40'sの次なる展開は見なかったんですけどね。やってみたら面白かったんですけど、やれてなかったってのが現実。そこまで勇気と行動力がなかった。

あれから30年、考えてみたら「セレブと執事と羊飼い」も同じことをやろうとしているのかもしれない…ふとそう思った。