「JAZZ LOFT」 創造的な場
写真家ユージン・スミスが記録した録音テープと写真をもとに構成したドキュメンタリー。彼が家族との生活を捨て創造するために50年代半ばから住んでいたマンハッタンのロフトに集まる人々。「場」って大切だな、、と思いました。コロナ禍でリモートワークが当たり前になり、「場」の意味について考えさせられます。
Appleや、日本では楽天など、大手はオフィスのあえて出勤する「場」を作りはじめています。Appleの広報は10月ロサンゼルスに5万1000平方メートの敷地で新オフィス建設作業に入ると報じました。新しいビルは「多目的」の施設になると述べ、楽天は「創造性を求められるような業務では、やはり対面でのやり取りにはかないません」ということで原則として週4日の出社に切り換えました。コミュニケィションと新規事業を作るための発想の場として、オフィスは新しい概念で捉えられています。報告や確認など会議はオンラインで合理的に、一方でオフィスという「場」は創造的な対話やエンゲージメントを生み出す様なレクリエーションの空間としてビジネスの場は「ハイブリッド化」していくのかもしれません。
確かにオンライン化する事で今までに出会えなかった人との出会いがあります。それは大きなメリットですが、何かを生み出す時の対話の「場」の空気やリアルな出会いはやはり重要だということです。
写真家ユージン・スミスの場に集うJAZZミュージシャン達。みんな貧乏、戦争、タバコとドラッグ、決して豊かではない混沌とした場から生まれる孤高のアート。それぞれの人生と奇跡。今とは随分クリエイティブな環境が違います。物に満たされ、コンプライアンスに囲まれた今に比べると必ずしも満たされた環境とはいえないからこそ生まれた価値がそこにありました。