【WIRED Singularity powered by デロイト・トーマツ】
こちら↓のカンファレンスに参加してきました。
ビデオメッセージの形でしたが、おふたりの話はとても示唆に富んでいたので簡単にレポートします。
2025年に「シンギュラリティー」が訪れると予言したレイ・カーツワイル氏の話は想定内の話で、それは既にそのレベルに到達しているという事でしょう。将来的な話では、脳とクラウドの連携でスマートフォンの仲介が必要なくなるという話も既にイーロン・マスクが既に手がけています。
カーツワイル氏の話で印象に残ったのが、"意欲の高い小規模のチームを作り、半年ごとに基盤となる技術の3年後を常に考えバックキャストする事が大切だ"という内容の話で、変化の早い現状では、企業は自らを常に再定義しながら進む必要があるということです。そして、情熱と創造性も重要だと強調されていて、とても共感しました。新規事業の支援をしている自分としても背中を押された気持ちです。
AIは人間の創造性を拡張するものでもあると同時に、人間社会の反映であるため倫理的であることが重要だということも印象的でした。
ハラリ氏の話は、技術と人間の関係性について、テクノロジーに支配される受動的な消費者となって、だれかが作る世界に閉じ込められるのではなく、テクノロジーをツールとして使い熟す能動的な創造者であるべきというメッセージが印象に残りました。
また、ゲームやメタバースで引きこもるのは閉塞なのか、それとも自由を手に入れたのか?
哲学や宗教で問われてきた心身二元論について、仮想空間は心と体を分離するものなのか?という、デジタルが介在した新たな二元論として、人間をどう捉えるかが問われるという洞察がとても重要に感じました。
AIやメタバースの技術が良いか悪いかという議論はナンセンスで、よく使う人間もいれば、悪く使う人間も当然いる。
大切な事は柔軟に変化に適応し、創造的かつ能動的にアプローチしていけるかどうかです。
逆に受動的な状態は個人にも企業にとっても危険だということです。
ビデオメッセージの形でしたがおふたりの話はとても示唆に富んでいました。共通していることは「創造性」というキーワードです。AIが急速に進化する中で人間は今まで以上に創造性を高め、未来を考察していくアプローチが重要だと感じます。
個人的には2008年にTOYOTAのメタバースを作った身として、これからの子供たちが住むクラウドの世界を大人が責任を持って構築していく必要があると感じています。現在、執筆集の「クリエイティブ・マネジメント」も、ビジネスのイノベーションや新規事業について書いていますが、本質的には生産性の社会から創造性の社会への変革と「ありたい姿(to be)」から個人や企業が社会を自分軸で捉える必要があるというメッセージになっています。
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