"本"が出来るまで 3
電車は結構混んでいた。
一年半の休職をあけて、やっと時短で仕事に復帰したばかりだった私は、こんな時間に電車に乗るのも久しぶりだった。
平日の22時、サラリーマンやOLらしき姿も多い。
少し苦しい。
あいている席に、誰にも気付かれないくらいそっと座る。
鴨さんからは「5分」というワードを使うということを指定されていた。
5分…5分…
オチも決めず、とりあえずiPhoneのメモ帳を開き、書き始めてみた。
そして気づいたら書き終わっていた。
え?
え?
終わってたの…終わってたんです。
分からないけど、なんか気付いたらあんな話になってましたっ!!読んで!!(突然投げやり)
途中はほぼ泣きながら書いてて(こわい)
最後はスッキリした顔で電車を降りました。
前で立ってる人からしたら、別れ話を一生懸命恋人に告げ、涙を浮かべつつも晴れやかな顔で降りていったレディに見えた思うわ。
またひとつおとなになりました的な。うん。
ちょっといい女に見えたかも。うん?
とりあえず鴨さんに提出。えーい!って感じで。
だって、ど素人が書いた文章を、ど素人本人が穴があくほど見返してもね。(もちろん見たけどね!)
困った時はその道のプロに相談⭐︎よ。
すぐ人に頼るやつ選手権あったら優勝してしまうと思う。恥ずかしい。
だけど、書いてみて気付いたことがある。
小説って妄想の世界だから、いっくらでも自分とかけ離れたこと書けると思ってた。
実際は違う気がした。
絶対にあり得ない話だけど、なんか私らしいというか、現実に起きたことみたいだった。
現実なら世にも奇妙な物語もいいとこだけど。
無意識にそうなってたんだから、やっぱり著者本人がこれまで辿った道で集めて引き出しにしまってきたものというか、著者本人の芯みたいなものがどこか表れるんだと思う。
さあ、鴨さんの反応やいかに。
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人生第二章を歩むための、なにか"きっかけ"を与えていただけたら嬉しいです!あなたの仕事や好きなことを教えてください。使い道は報告させていただきます。(超絶ぽんこつなので遅くなっても許してください)