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【14日目】逆風。そして大きな街へ※ビージャマニウアレス〜コジャイケ

【アウストラル街道単発自転車旅日記⑰】

2024年10月21日 (走行日のみ)→10日目
天気→晴れ(強風) 気温→最低5℃くらい 最高16℃くらい

■ビージャマニウアレス〜コジャイケ 89km
10時半出発〜19時着 走行8時間

10月21日走行ルート

昨日13時過ぎに街に着いてしまい、逆にリズムが崩れて朝方まで眠れませんでした。(快調快調とか言って気を抜いてビールを飲みすぎたあほんだらです。)

今日90km走りきればアウストラル街道最大の街「コジャイケ」到着です。そこで、美味しいビールを飲もうじゃありませんか。

起きたら強風。ふて寝。

「ビュー!!バタンガゴン!!バタバタ!!コケコッコー!!」

朝4時くらいに、外の強風の音で目が覚めます。というより、眠れずぼーっとしてました。

ぼーっとした頭で「あー、こんな風吹くなかチャリンコなんて漕いだら死んじゃうよ。とりあえず今日は止めとこう。」(というより、この風の中コケコッコーだと?)なんて思い、本格的にふて寝しました。

小屋(寝床)の周りでテンションアゲアゲで鳴いているニワトリに対して異常に腹が立ちます。それもこれも昨日のビール飲み過ぎ&寝不足の自業自得かもしれません。

寝てる小屋

ふて寝から起きたら8時でした。小屋を飛ばさんばかりの強風が外では吹いてます。ニワトリだけでなく犬まで吠えまくりです。

今日はこの旅最高距離90km走行が待ってます。

「うーん。今日は無理やな。もう一回寝ようか。」目を閉じました。

やる気でないけど出発

ふて寝のふて寝から起きたら9時半でした。

諦めかけた心を奮い立たせ10時半にやっと外へでます。相も変わらず外では、強風が吹き荒れ目の前の木々を反り返らしまくってました。

犬たちはまるで台風にテンションが上がってつい外に出てしまう子供のように、吠えまくりです。

出発の空。写真じゃ分かりにくいけどビユンビユン風が吹いてる。

とりあえず、「テンション上がらないな…」と思いながら出発。昨日の60kmを4時間で走った勢いは1mmも垣間見えません。
おかしいです。(ビールを飲み過ぎだっての。)

風に煽られてさぁ行きましょう。

やっぱり逆風だったか

スタート時の道

スタート時道は良く、アウストラル街道らしくのどかな眺めで「二日酔いで寝不足」のだらしない僕を癒やしてくれます。

と、思ったのも束の間「やっぱり逆風やんけ…」と癒やしタイムが早速終わってしまいました。

出発時に「追い風だったらいいな」と思っていた淡い期待は、薄々気づいてましたが色濃く僕を裏切ってきました。

低いテンションが更に低くなり、もっと低くなり、それ以上低くなったら漕げなくなりそうだったので立ち漕ぎして無理やりパワーを出力しました。

「ぬぉぉぉ!!逆風よぉぉ!!」一緒に声を出してみると少しだけ元気がでた気もします。少しだけ。本当少しだけ。(声の割に全然進みません…)

分岐迷わず舗装路

ビージャマニウアレス〜コジャイケ間はルートが大体2つ?あって、
①7号線を真っ直ぐぶち抜いていく
②途中240号線を経由して迂回していく

なぜ大きく2つに分かれるかというと、①は「6km程距離が短くなるが50kmくらい未舗装」②は「6km程距離が長くなるが全部舗装路」というわけです。

ビージャマニウアレス〜10kmちょい走ったら差し掛かる分かれ道。舗装路は右折。一目見れば分かるので間違えることは無いと思う。

出発時の僕は、「短くなるなら①に決まってるやんけ。そもそも走り出しちゃえば舗装も未舗装も一緒じゃ!!オール7号線でコンプリートするのが男だろ!!」なんて、イカしたことを思っていました。

どんどん分岐となる道に差し迫ります。真っ直ぐ行けば未舗装の7号線。右折すれば舗装路の240号線。

殊勝な思いとは裏腹に下りのはずの道をスピードを落としながら進み、分岐30m手前くらまでに近づいていきます。

(男なら勢い良く真っ直ぐに走り込め!!)自分にそう言い聞かせた瞬間、目の前の未舗装路から車が勢いよく「砂埃」を上げて走ってきました。

それを見た僕は考えるよりも先に、自然とハンドルを右に切っていました。

(あんな、砂埃の中50kmも行くなんて無理だし。仕方ないよね。)

なんとか30km

昨日は60kmを4時間で走った僕ですが、今日は30kmに3時間も掛かってしまいました。

アップダウン(弱め)は相変わらずあるし、下りも逆風であまり進まないのです。
思い違いかもしれませんが、坂を上りきった時に風は止み坂を下ろうとした瞬間にまた逆風が吹き荒れる。ずっとそんな感じでした。

まぁ、とりあえず30km走ったところで(あと、60kmもあるのか…)と割と重めの絶望をしたので軽く休みたいと思い、更に10km以上走りました。

更に1時間以上掛けて10km以上も走ってしまったのは、走り屋としての根性が芽生えたただ、座れそうな場所がなかったのです。

しかも、途中道を間違えて1kmも緩い下りを下ってしまいました。こんにゃろうです。

ウインナー入チャーハン

やっぱりウインナーを食べるだけでもその後の元気が違いますね。

これを食べた時点で14時半。コジャイケまで残り43km。前半の逆風で散々体力を奪われていたので「目標を20時に設定して再スタート」です。

無の30km走行

とりあえず、昼食を食べてからの30kmはほぼ無で漕ぎます。

時折上り坂を押したりしましたが、ひたすらゆっくりとペダルを回していきます。

景色が林道っぽくなっていく
数台車が集まってた滝。涼しくて癒やされる道。

「あれ、これ押して歩いたほうが早いんじゃないか?」(逆風のせい)と思う瞬間もありましたが、ひたすら無で漕いできます。

途中から風向きが変わり、追い風になり一瞬テンションがあがります。でも、本当に一瞬でまた逆風になったりとワケわかめです。

そんな感じで無心で進んでいると、いつのまにかちょっとした登り坂とかを考える前に立ち漕ぎとかしてしまう自分に気づきました。

最初の頃の自分であれば、「これ漕いだらきつい」とか考えて「絶対自転車から降りてたなー」なんて思うと、なんか、自分の成長を感じて「嬉しさ」みたいなのもが少し込み上げてきました。

時にはボロボロになりながら余計な事を考えず無心で進むのもいいいかも知れません。

コジャイケ15km手前に現れる長い坂の始まり


とは言いつつ昼食から30km程走って「そろそろ限界や」と思っていたところにロングな登り坂が登場です。(噂には聞いてたけど)

でかい岩山?がこちらを見下ろしてる感じがスタート地点の番人ぽくて、「おぉやんのか!?てめぇ!!」と一応心の中だけで威嚇しておきました。

とりあえず精神的にも身体的にもキツキツなので、道端に座り菓子パンを食べます。この時のために昨夜街でパンを買っていて良かったです。

丘を越えて坂を登ればあなたの住む街へ

とりあえず、ひたすら押し登っていきます。後ろからも前からも車がビュンビュンくるので漕ぐのもあぶないです。

そもそも、もう登り坂を漕ぐ体力など無いですが。

2kmくらいの坂かな?と僕の勝手な想像を裏切って、5kmも登らされてしまいました。

ほら、いつものあの感じです。アウストラル街道が大好きな。「よっしゃ!!登りきった!!」と思ったところで少しだけ緩い坂を下さらせてまた登らせるやつです。

坂の中間から振り返った景色

気づいたら1時間以上経ってましたが疲れすぎて、「もうこの際何でもいい。いくらでも押し登ってやる」と変なテンションになってました。

そして、「ゼェゼェハァハァ」いいいながら登りきり、コジャイケの街が見下ろせる絶景ポイントに辿り着きました。

遠くに見える街がコジャイケ

ここは周りにある景色から自分は山の頂上にいるんだということがよく分かります。

正直、この前半戦の旅で一番感動したのはここでした。登りきって「俺はてっぺんまで来たぞ!!がっハッハッハ!!」というしょうもない独り言を、独り言とは思えないくらい大きな声で叫んだ時に「自転車旅おもしろい!!」って思えました。

これには言葉で言い表せない感動があった気がします。多分「疲労と景色がミックス」されないと見えないものがあるということでしょう。

とりあえず、第1の丘を越えました。第1??

最後また登らせてくるコジャイケ

さすがのアウストラル街道も5kmの丘を越えた後は長ーい下り坂を用意してくれてました。

どれくらい長いかと言うと、下りながら歌っていたカントリーロードがフルで3周しても下り切らなかったほどです。

多分5回以上歌えたかもしれませんが、3回歌ったところで飽きてしまいそこからは無心で下っていきます。

そして、薄々感づいていましたがてっぺんから見たコジャイケの街は登ってきた丘がある山とは別の山にあったのです。

「あれ?意外と遠くない?」と思いながら下っていくと、やっぱりありました。

街の手前で最後の登り坂です。しかも1.5kmくらいです。あとは気力で登っていきました。

久しぶりの鶏肉以外

コジャイケの街はこれまで通ってきたどの街よりも圧倒的に大きく、少し迷いましたが無事目星を着けていたHostel Nattiに到着です。

宿のベッド

20,000ペソで個室、キッチンあり、Wi-Fiあり、ホットシャワー、綺麗でなかなか最高な宿です。(最初はキャンプしようかと思ってたけど、疲れすぎてやめた)

シャワーを浴びてさっそく、デカスーパー(ユニマーク)に行きました。

目的は「肉肉肉(できれば牛肉」です。これまでまともなキッチンもなかったし、そもそも商店が小さすぎて牛肉を食べれてなかったので楽しみにしてました。

結局豚肉

と、思ってたのですがデカいスーパーユニマークにいい感じの小ぶりな牛ステーキがなく豚ステーキなら良い感じなのが売っていたのでそっちにしました。(後で気づいたけどスーパー以外に肉屋もありそこには、gで売ってた。)

牛ステーキは「意外とそこまで美味しくないな」と思うことが多い反面、豚ステーキは「意外とめっちゃ美味しいな」と思う事が多いので好きです。

とりあえず、久しぶりの鶏以外の肉は最高に美味しい。

このあと、うまいビールも飲んで爆睡。3日くらい洗濯したりデカい街を堪能したりして再出発します。

プチ情報まとめ

◆ビージャマニウアレス〜コジャイケ道
・7号線(未舗装50km)と240号線(舗装路)の分岐は街をでて10km〜15km地点にあり。右折で240号線イン。分岐の看板のコジャイケまでの距離表示を見ると7号線が66km,240号線が71kmとなっていたので差は多分6kmくらい。

・240号線は30kmくらい走るとエル・パルセオというところから「プエルトアイセン」(右折)と「コジャイケ」(左折)に分岐する。※右折のほうが道なりっぽくそのまま進んでしまった。→左折移行は時折勾配の多い坂もあるが、いつも通りの緩いアップダウン。木々に囲まれて涼しい。寒いかも。この道中にいくつか湧き水ポイントがあるが、そこまではほとんどなかった気がする。

・コジャイケまで15km手前から大きな5kmの登りが登場。それを越えてまた少し坂を登れば街に到着

◆コジャイケ宿
・Hostel Natti
・20,000ペソ/泊
・個室、キッチンあり、Wi-Fiあり、外に洗濯物も干せる、綺麗、大好き
・ユニマークまで徒歩3分くらい。目の前に肉屋がある

他にも沢山宿とかキャンプ場ありそう。最安で15,000ペソの宿があるようだけど見つけられなかった。大体20,000ペソが相場だと思う。


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