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SmartHRのUXライターはどんな目標を立てているのか
こんにちは、SmartHRでUXライターをしているinabaです。
UXライターはまだまだ世の中に少ない職種です。UXライターの目標設定や人事評価についての情報も世に出ているものは少なく、興味がある方がいらっしゃるのではと、記事を書いてみています。
あくまでSmartHRにおける私個人の経験であることを踏まえて見ていただけたらと思います!
SmartHRは目標設定も自律駆動
SmartHRには「自律駆動」というバリューが存在します。以下はコーポレートサイトより引用した説明です。
自律駆動
SmartHRは「100の問題を100人で1問ずつ解く組織」を目指す。
そのために、情報をオープンにし、フラットな状態をキープすることを約束する。
ひとりひとりが指示を待つのではなく、みずから解くべき問題を見つけ出そう。
そして、自分で判断し、主体的に行動を起こしていこう。
バリューにあるように、SmartHRではみずから問題を見つけ出すことがよしとされています。
「これに取り組んでください」と、業務指示のような形でマネージャーやチーフから課題がおりてくることはほとんどありません。(こういう課題に取り組むメンバーを探してるんだけど、興味ある人います?といった声かけがあることはあります。)
目標設定でも同じです。それぞれがみずから今期取り組む課題を探し、目標を決めます。
こうした動きを想定しているからか、目標設定にはひと月ほどの期間が用意されています。これまで働いていた会社の目標設定期間と比較するとかなり長く、驚いたことを覚えています。
どうやって目標を立てているのか
ここからは、入社した直後の目標設定を例に、実際にどうやって目標を立てているのかについてご紹介します。SmartHRで働くUXライターが行なう目標設定の「あくまで一例」として読んでください。
私はまず取り組むべき課題を発見するために、開発チームのメンバーや関係者にヒアリングをしました。ただし、むやみに課題を聞いて回ると、UXライターが解決できないものにばかり出会ってしまう懸念があります。
そこで、「UXライティンググループの仕事」で解決できそうな範囲に絞り、課題を探していきました。
UXライティンググループの仕事
1. 開発チームのコンテンツ作成のリード
2. コンテンツによるユーザーの自走支援
3. ライティングガイドを通じた学習コストの軽減
課題が見えてきたら、そこから半期で取り組むものを選び、目標を立てていきます。私が実際に立てた目標は、以下です。本当はもう1つありますが、そちらは声をかけていただいて担当したものなのでここでは割愛します。
ユーザーが文書配付機能を雇用契約書以外にも活用できることに気づき、利用できるようにする。そのためのコンテンツを作成する。
(※基準として設けた内容は具体的すぎるので、こちらも割愛。)
私が入社直後に担当することになった「文書配付機能」は、リリース当初「雇用契約書機能」と呼ばれていました。機能がアップデートされ、さまざまな書類が配付できるようになったため、途中で文書配付機能に名前を変えたという経緯があります。
そのため、雇用契約書以外にも使えることを知らないユーザーさんが意外と多くいらっしゃるという課題がありました。また、書類作成時の設定がハードルになっているということもわかりました。このあたりは文書配付機能を担当するPMMの方に教えていただき把握した課題です。
私が入社直後の目標にこの課題を選んだのは、中長期的に使ってもらうための効果が期待できそうなことに加え、自分の中でインプットとアウトプットのサイクルを小さく回せそうだと思ったからです。
UXライターなどコンテンツを作る職種の場合、アウトプットをつくる過程でプロダクトやユーザーやドメインについてのインプットをします。アウトプットに必要なインプットをすると、ユーザーのメンタルモデルや次なる課題に気づくきっかけになります。つまり、コンテンツを作成する目標を入れることで、アウトプットによる成果と、プロセスによる学習や課題探索の加速という一石二鳥を狙いました。
ちなみに、UXライターの場合、「能力重視A型」という制度タイプが適応されています。能力重視A型は、会社業績に中長期的にインパクトを与えることを重視しているため、半期における売上や粗利といった数値目標でなくても構いません。(ただし、指標が明確かつ計測可能な目標を立てる必要はあります。)
自律駆動で課題を見つけやすい環境がある
どんなふうに目標を立てていくのか、イメージしていただけたでしょうか。チームやプロダクトの課題、自分のできること、伸ばしたいスキルなどの重なりを踏まえて、目標を立てていることが伝わっていれば嬉しいです。
誤解がないよう最後に補足したいのですが、SmartHRには自律駆動を求められる以上に、自律駆動しやすい環境が用意されています。
私が目標設定をする中で実感した「自律駆動しやすい要因」について紹介して、この記事を締めくくりたいと思います。
1. マネジメント層が目標設定に厚く(熱く?)コミットしてくれる
目標設定をするひと月の間、何度かマネージャーやチーフと1on1の機会が設けられます。立てた目標に対して、成果に繋がりそうか、ストレッチできそうか、などの観点で意見やアドバイスをしてもらえます。
個人的には目標時点で評価基準について口頭ですり合わせができることで、評価に対して納得感が高まったのがよかったです。
2. 面倒見のよい人が多い
わからないことを聞きに行くと、皆さんすごく丁寧に教えてくれます。Slackでつぶやいただけで、回答してくれる方も多数。
これが、エンジニア、デザイナーなど開発チームで関わっている人だけでなく、PMMやチャットサポート、カスタマーサポート、セールスなど普段の業務で直接関わるわけではない方々にも当てはまるのがすごいことだなあと思っています。
「この人に相談しにいくとよさそう」と相談先を紹介してくれる仲人力の高い人が多いのも弊社の特徴です。
3. 情報がめちゃくちゃオープン
前職はクライアントワークだったので、必要な情報があると資料の手配などをお願いする必要がありました。ときには、他部署の資料なので見れないし提供できないとお断りされるパターンも…。
しかし、SmartHRでは必要な情報を好きなタイミングで入手できます。異なる部署の資料も探せる場所にあり、簡単にアクセスできるようになっています。ドキュメンテーションの文化が根付いているため、過去の検討や調査に関する情報も手に入れやすいです。ある程度情報が揃った状態から検討が始められます。
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