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やさしさにふれて
後輩くんとの文章練習、今回は募集中のお題 "やさしさにふれて" です。
タイトルもド直球。
今回はだらだらとした話なので、ビールでも飲みながらどうぞ。
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10月の終わりの土曜日、友人とご飯を食べようということで、車で甲府(山梨県県庁所在地)に繰り出したときの話です。
気になるお店があって、そこが instagram のメッセージで予約ができる。
というので前日からメッセージを送っていたんです。
が、返事もなく。
コロナなので忙しいかな?とか思いつつも、お店に伺ってみる。
結局は満員だったわけですが、何と instagram を見てない (友人として承認されてないので気づけなかったと言われたが・・・) ということでして、友人はちょっと怒り気味。
私は仕方ないな〜なんて思いながら、次のお店を探す。
あれもダメ。これもダメ。と心が折れかけながらも、馴染みの店にたどり着く。
ここでは 20:00 までなら〜と言われて席に案内される。
これはラッキーだ!と笑顔でテーブルについてメニューを眺める。
今は 18:30 だから 20:00 までは楽勝だ。
すると電話がかかってくる。 20:00 の予約を 19:00 に早めたいと。
あら〜なんて思いながら、ここも仕方ないと席をたつ。
”ここ座っても良いですよ?” と声がかかった。
隣の 6人組の家族が私たちを誘ってくれた。
赤ちゃんもいる。 席が端に余っているので座って良いと。
嬉しい。驚いた。でもとっさに断った。
だってコロナもある中で、赤ちゃんがいる席に入ることはできない。
でも嬉しい。身体が熱くなった。
世間はコロナだ。もしもがあると危ないから。といいながら笑顔で席をたった。
誘ってくれた家族の行為が私の冷えた身体に染み入った。
私もあの行動ができるだろうか?
今の世の中で?
自問する。ありがとう。
そのあと店を出ながら歩くと、芝生の広場でソーシャルディスタンスを取りながら好きな時間をするイベントがあったので、そこに入った。
出店でピザを頼んで芝生に寝っ転がりながら Netflix で映画をみる。
その日は散々だったし、寒空の下だっけれど、あの家族のおかげで、それをつまみに過ごすことができた。
ホラー映画を見た。
私たちの心のあり方から一番遠いジャンルの映画だ。
それが面白いのだ。