行動する人と、行動しない人の違い。
これには沢山の視点からの論文などありますが、一つの視点からお話しします。
行動しない人には、
行動するための理由がある。
何かやらなくてはいけないことがあるとき、人はそれするために理由を探します。
例えば分かりやすく言えば、
「テスト勉強をしなくてはいけないのに、掃除を始めてしまう。」
これは有名で、セルフ・ハンディキャッピングと言われる失敗を恐れてとる先延ばし行動と言われています。
端的に言えば、自分自身への言い訳づくりです。
ただ私は、こういった行動は先延ばしだとは考えていません。
「テスト勉強」をするときに掃除をしてしまう人はの多くは、思い込みが強いこと。そのテスト勉強が人生の中で新しい体験であることに気が付いていないがために、いつもどおりの習慣的な行動だと思い込んで、無意識にしてしまっている行動だと考えています。
目的とは関係ない行動をとる人は、
その目的が新しい挑戦・経験であるため、
古い習慣的な行動では解決策が出ないにも関わらず、古い習慣的な行動を続けてしまう人。
「テスト勉強をしなくてはいけないのに、掃除を始めてしまう。」人は、実際は今までの勉強方法では取り掛かることができないが、どうしたら良いか分かっておらず、ひとまずテスト勉強の準備に、習慣的な行動として勉強前のルーティーンである掃除を始めます。
本来いつもどおりの過去の経験と同じテスト勉強であれば、簡単な掃除をしながら頭の中で、
「勉強は、模擬試験をやって、間違っていた場所だけ復習したら、終わり。」
と勉強方法の正解を導き出します。
ですが、掃除をし続けてしまう場合は、
「勉強は、模擬試験をやって、いや、模擬試験の前に分からないところがあるから前回の復習をして、前回のことはほとんど忘れている、どうすればいいんだ?あれ?あーいつもなら掃除が終われば勉強方法の正解が分かるから、とりあえず掃除を続けてみよう」
と無意識に、”掃除が終わる=勉強方法の正解が分かる”にすり替わっているのです。
本来のテスト勉強まえの行動では、掃除することがメインではなく、
”テスト勉強前に勉強方法の整理を頭の中でする”なのですが、
その答えに到達できないため、結果的に勉強方法とは関係のない、
”掃除を終わらせることによる達成感を求める”ようになってしまいます。
行動しない人は、
自分自身が目的のための行動に必要な、
ルーティーンがあることに気が付いていない。
テスト勉強前にしている掃除に意味があると気が付いていないんです。
テスト勉強前の掃除は、最初は些細な事です。
「机の上に教科書をおくために机を簡単に片づける。
(勉強前に軽く頭の整理をする。)」
しかし、”机の上を片づける”がスムーズにできないと大きく発展し、
「部屋を完璧に掃除する」へ発展していきます。
そして結果として、「掃除が終われば勉強が始められる」となってしまい、終わりのない掃除が始まってしまいます。
行動しない人は、
行動するためには、
行動すための行動が完璧に完了する必要がある。
たびたび、行動しない人は行動するためには、強い目標や、やる気、成功体験が必要だと言われることがありますが、それは必ずしも正しくないです。
行動しない人は、
行動するための行動があればいい。
どんな行動でも、共通した行動を作れば良いだけです。
習慣の上書きをすればいいだけなんです。
ただ、その行動には適度な達成感が必要です。
オススメなのは、ちょっと面倒くさい2段階行動です。
そして、味や嗅覚や肉体疲労(痛み)を身体に摺り込みすることでそれが行動だと認識させます。
「コップを洗う、コップ1杯の水を飲む。」
「お茶を淹れて、香りを嗅ぐ。」
「キッチンタイマーに現在時刻の分数2桁を秒としてセットする、アラーム音が鳴るまで正座してじっと待つ。」
「家の周りを一周歩く。家に入る。」
「ちょっと出すのが面倒な場所にしまってあるいつもと違う歯磨き粉を出す、30分かけて歯を磨く。」
このように2段階行動をルーティンにして、何かをするときにどんな状況、状態でも強行的に行動するようにします。
行動に対する結果は不要です。
すると、過去の習慣(ルーティーン)は上書きされて、
”2段階行動をする=行動しなくてはいけない”となります。
この少し面倒くさい2段階行動の分かりやすい例は、通勤・通学です。
学校や会社に行くまでは嫌なんです。
ですが、到着してしまえば嫌でも授業を受けますし、仕事をできちゃうんです。
行動する人は、
行動するための共通ルーティーンがある。
もしくは、ルーティーンがなくても行動できる人。
動物は習性が必要なのですが、サイコパス的な思考を持つ人はルーティーンが不要です。
そんな人たちを理解しようとしても、普通の人には無理なので気にしなくていいと思います、
うちはうち、よそはよそ。
自分のペースで色々試すことが結果につながります。