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【かえるのうた】誰かの眼

母が引っ越して来てから、生活のリズムが変わりました。例えば、夕方の散歩。新しい習慣が加わりました。悪天候やその他の事情によりできない日もありますが、可能な限り散歩しています。

悠長に散歩なんかしていたら、仕事が進まない!とかもう1人の自分が言ったりもしますが、それは無視して、心身の健康のために歩くことにしています。歩くと、BtoBのラブレターのアイディアが降ってわいたりします。なので、仕事が進んでいるとも言えます。

それに、この散歩は、親孝行の一種なのだと思っています。

それから、母の健康のためでもあります。


今日は曇天でした。行くかどうか、ふたりして迷いました。結局、行くことにしました。諦めなくて良かったです。

不思議な光景を目にしました。

見た通りに描けなかったのですが、もっとずっと雲は分厚く横に長く続いていて、山々も続いていて、その間から太陽が顔を覗かせていました。

母は最近、雲が山のところにあってそこに太陽が隠れてしまうので夕日の最後のところを見られないと残念そうにしていたのですが、今日はどういう風の吹き回しか、雲は山々を覆っていませんでした。

とても美しい日の入りを、ふたりして眺めました。

引っ越して来たばかりの頃や

その後なかなか思うように夕日を観られなかった頃の話を

想い出しました。あれからもう何度も、キラキラのオレンジを目撃しているのですが、今日のはまた違った感じでした。私の人生を遠くから見守ってくれているとても大きな存在の眼だったのかもしれません。それが、大丈夫だよと言っていました。


今日は、母に対する感謝の念が強まった日でもありました。突如、それは現われました。うまく言えませんでしたが、ありがとうを伝えました。

母には楽しく長生きして欲しいです。今までが壮絶過ぎたので、もう、辛い思いは嫌です。どんな形で別れの時が来るのか、今はわかりませんが、悔いの残らないよう毎日を積み重ねていこうとあらためて思いました。

ありがとうございます。それでは、また。