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エッセイ

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記事一覧

親愛なる友へ

いつの日か、また会おう。 その日を楽しみに、僕は生きていける。 どんな辛いことがあってもね。

「不思議の国のアリス」の魅力

「不思議の国のアリス」は、1865年、イギリスで出版される。 児童文学とされていますが、大人まで楽しめます。 結論の読んだ感想として、むちゃくちゃ面白かったな。 子供より大人が読んだ方が楽しめると思ったくらい。 自分が小さいときに読んでいたら、あまりのハチャメチャぶりに付いて行けず、偏見を持って嫌になっていたかもしれない。 (まじめに読み過ぎると、??が多い) 他の人のレビューにあったのを掲載します。(これはもう、言い得て妙) 本書は、現実離れした奇抜さ(シュール)、自由

二杯のビールを飲みながら【エッセイ】

仕事が終わり、帰宅した。 ビールのプルタブを開けて、缶を持ち上げる。 自分で自分のコップに注ぎ、一口、飲んだ。 「うまい」 初めて、ビールを飲んだのはいつだったか。 ティーンエィジャーの昭和の時代で間違いないはず。 率直に苦い、まずいであり、大人たちはよくこんなものを飲めるなと思った。 当時は、キリンラガービールを飲む人が多かった。 味、香り、苦みがしっかりしてビールらしいビール。 父が毎日、すごく飲んでいた。 はたち前後で、甘味のあるチューハイを飲むようになる。 アル

流れ星に願いを

母は、テレビを観ながら言った。 「流れ星、きれいね。一度見てみたいわ。流れているあいだに願い事を言えると叶うとか本当かな」 数年ぶりか。 母は、テレビで流れ星を観るといつも同じことを言う。 「流れ星、観たことある?」 これもいつもの質問だった。 「あるよ。五回くらい」 「へぇ、すごいね。わたしもいつか見てみたいわ」 自分は宇宙、星が多少なりとも興味があり、夜景を見るのも好きだったので、夜空を見ていて、そのときに何度か。 「流れ星を見たいなら、ずっと、夜空を眺めていれば

夢の中と現実がシンクロした話

自室の椅子に座って、くつろいでいた。 ハッとして時計を見る。「うわっ、遅刻だ」 廻しは、すでに締めていて、急いで稽古場に向かった。 武蔵川部屋の朝稽古の始まる時間には、すでに10分が過ぎている。 中に入ると、先輩力士から罵声を浴びた。 「遅刻は三日連続だぞ。いい度胸してるな!」 「てめえ、いい加減にしろよ!」 「すみません」 平謝りするしかなかった。 師匠である武蔵川光偉 (第67代横綱 武蔵丸)がこちらを見ている。 ただ、何も言わず、悲しそうな目をしていた。 異国のア

夢の中から現実世界へ【エッセイ】

夢の中で、大金を手に入れた。 ジュラルミンケースの中に札束がぎっしりと入っており、一億円はある。 夢の中と気付いているので、どうやって現実の世界に運ぶかが問題だ。 何かに使ってしまおうかとも考えるが、とっさに思い付かないし、モノであれば、またそれを運ぶ課題は同じ。時間もあまりない。 結局は家に持ち運ぶことにして、抱きかかえてベッドに横になることにした。 夢から覚めて、ケースがありますようにと祈るように目を閉じた。 目を覚ますと、クッションを抱えていた。 思わず、壁に投げつけ

坂本龍一の音楽と自分

坂本龍一氏が2023年3月28日(71歳)が亡くなった。(以下、敬称略) 世界的に有名になったきっかけといえば、 映画音楽の「戦場のメリークリスマス」です。 これは本当に名曲で、心地良いメロディで構成されています。 坂本龍一は、YMOのメンバーでした。 現在52歳の自分にとって、YMOの活動時期は、1978年~1983年でほとんどが小学生時代となる。リアルタイムで聴いて多大な影響を受けた人たちは、今の50歳以上の方々でないかなと思います。 YMOといえば、テクノのシンセサイ

将棋から学んだこと

実践将棋が好きだった。 ネット(将棋倶楽部24)で同じレート(実力)の人たちと対局をする。 レートとは数字であり、勝つと増え、負けると減る。 一定の数字になると、階級が上がり、その上の段位となる。 実践では、大局的な策略を練り、戦法を駆使して戦う。 ある局面になると、いくつかの覚えた手筋を使う。 手筋とは、駒の効率的な動きや有利となる動き方。 対局数は、2000局を越えた。 レートはどこまで上がったのか。実践経験は豊富。 凡人は、1000~800点の間を行ったり来たりする

泥酔の男 【エッセイ】

土曜日、始発の電車に乗るため、自転車で駅に向かっていた。 近くまで来ると、パトカーが二台停まっています。 タクシーもあって、一人の男が警察官に囲まれて、尋問を受けている。 その男は、顔を少し赤られながら、叫んでいます。 「離せ、ボケ!」 「ボケとか言わない。落ち着きましょう」 タクシーの乗客だったことは明らかですが、無銭乗車や暴力などの犯罪ではなく、運転手は泥酔状態でどうなるかわからない男の身を心配して警察に連絡したのか。 警察官は、穏やかに対応しています。 鞄の中から見つ

離婚について 【エッセイ】

結婚したことがある人は、誰でも思うことだと思います。 結婚したことがない人が、結婚論を語ると 「実際は、そうじゃないんだけど」 離婚したことがある人は、誰でも思うことだと思います。 離婚したことがない人が、離婚論を語ると、 「実際は、そうじゃないんだけど」 離婚は、誰がどうみても仕方のないケースの他に 「性格上の不一致」という傍からみれば、よくわからないこともあります。 性格の不一致は、お互い我慢が足りなかったんじゃない? もしくは、性格が変わっているから、などと思われ

掃除の仕方

〇片付ける 必要頻度が高いものほど、目に付く場所に置く 低いものほど、手に取りにくい場所に置く 関連のあるもの同士は、近くに置く 同じようなものは、一か所にまとめる 使ったあとは、定位置に戻す 〇捨てる 明らかなゴミは捨てる 必要がないものは捨てる ときめかないものは捨てる 〇床にモノを置かない 部屋が散らかる元になるため、重要なこと 〇掃く 電気掃除機で床のごみ、埃などを取る (ほうきとちりとり、コロコロなども有効) 〇拭く 布巾などに水、洗剤を付けて、壁、窓、床な

小説、エッセイのネタ作り

【小説、エッセイのうまくなる基本】 ●毎日書く ●数を書く そうは言っても、毎日だとネタに困ります。 自分の場合、以下の重ね合わせで小説やエッセイを書いています。 参考になれば、幸いです。 【基本的なネタ】 ●経験したこと、思ったこと、感じたこと ●人から聞いた話 ●持っている知識を深堀りする ●夢で見たこと 【日常】 ●街を歩く、交通機関を利用する  人、モノ、建物、風景を見る ●何かあれば、メモをする  思ったこと、感じたことを書く ●日記を書く  何でもいいから書

不倫について 【エッセイ】

不倫について、どう思うか? 25歳の頃、女友達、ゆきちゃんに聞いたことがあります。 「好きだったら、良いんじゃない。奥さんには悪いけど」 相手が既婚者だったら、恋愛対象にならない。 と、2タイプに分かれますが、ゆきちゃんは前者ということでしょう。 数ヶ月後、また話をしているときに似たようなことがあったと聞きました。 同年代の好きな人がいるけど、相手にされない。 一人暮らしをしていて遊びに行って、コタツに入りながらテレビドラマを一緒に観ていて、それが終わったら抱かれたと。 そ

毛糸のパンツ 【恋愛エッセイ】

内館牧子は現在、74歳。脚本家、作家、作詞家で生涯、未婚。 ずいぶんと昔、「将棋世界」という雑誌で、連載コラム「月夜の駒音」を書いていた。僕にとって、忘れられない記事がある。 内館牧子と仲が良かった男性が部屋で二人きりで居た夜のこと。 妖しい雰囲気となり、彼女も意識した。 そこで、「ハッ」とする。 毛糸のパンツを履いている! 寒い季節であった。 男性が肩を抱いたとき、恥ずかしい思いで強く抵抗した。 裸を見られることより、毛糸のパンツを見られる方が恥ずかったのである。 抵抗し