「“売れる”へ焦点をあてるビジネス論!」in名古屋 by 石川涼氏
はじめに、今回のNoteは、石川涼氏が名古屋で開催した「“売れる”へ焦点をあてるビジネス論」についてのYouTube動画をもとに作成しました。
この勉強会では、石川氏が長年の経験をもとに「売れるための戦略」や「ビジネスにおける視点」について語っており、彼の独自のアプローチが満載です。以下に、彼の発言やビジネスのエッセンスをまとめてご紹介します。
1. 成功の根底にある“常識の逆張り”
石川氏は、ビジネスで成功するためには「逆張り」が重要だと強調します。彼は、同業者が皆ホットペッパービューティなどの集客プラットフォームに依存している状況に対し、あえてそれを使わない選択をしています。これは、プラットフォーム依存を避けることで独自のブランディングを確立し、顧客との直接的なつながりを持つためのアプローチです。また、石川氏は「なぜみんなと同じことを疑わないのか?」と問いかけ、みんながやっていることをそのまま取り入れるのではなく、批判的な視点で見ることの重要性を語ります。同じことをして安心するのではなく、敢えて違う方向性を選ぶことが、新しい可能性を切り開くことにつながるといいます。
2. 顧客中心のビジネスモデル
石川氏は、「顧客の満足こそがビジネスの成長に最も重要」と語ります。顧客が価値を感じられる体験を提供することが、結果としてブランドの成長や信頼性を高めるという考え方です。彼は、「お客様が喜んでくれるような体験を提供することで、その人が友達を連れてきてくれる」と言い、個々の顧客体験を通じて自然な口コミ効果が生まれると説明します。例えば、FR2の店舗入り口をスケートボード愛好者が楽しめるように改装することで、スケートコミュニティとの結びつきを強化しました。こうした独自の体験を提供することで、FR2ブランドはスケーターやストリートカルチャーを愛する人々に深く愛される存在となり、彼らの忠誠心を高めることに成功しています。
3. ビジネスのロケーションの重要性
「場所」が持つ意味について、石川氏は独自の考えを持っています。例えば、富士山が見えるサロンを開設することをアイディアとして挙げ、サロンで髪を切りながら美しい風景を楽しむことで、その立地自体がブランディング要素の一部になると述べています。オンラインショッピングが一般化した現代において、特別なロケーションでの体験を提供することが、新しい価値を生み出す鍵であると語りました。石川氏は、FR2の出店に際してもロケーションを厳選し、観光地や話題性のある場所に店舗を設けることで、訪れるだけで特別な体験を提供しています。こうしたリアルな体験は、オンラインでは提供できない価値があり、それが顧客にとっての強い魅力となるのです。
4. 欧米志向を超えたアジアでの展開
FR2のグローバル展開の際、石川氏は欧米市場よりもアジア市場を優先しました。台湾やシンガポールといった親日国での出店からスタートし、日本発のブランドとしてアジア市場での認知度を高め、欧米のファッションブランドに対抗するためのポジションを確立しています。彼は、「アジアが次の成長市場」とし、アジア市場を基盤にブランドを育てることで、アジア全体に影響力を持つ存在になることを目指しています。特に彼は、アジア市場での成功が、欧米市場への足掛かりになると見据えており、アジア市場を通じて世界に発信できるブランド作りに挑んでいます。彼にとって、アジア市場での成功が、日本発のブランドが世界で輝くための新しいステップであると考えています。
5. 自分のブランドの強化が最優先
石川氏は、社員の教育以上に、まず強力なブランド力の構築を優先していると述べます。「強烈なコンテンツがあれば、人材は自然と集まる」とし、ブランド力が高まることで、働く人もそれに誇りを持つことができると考えています。実際、新卒の採用も強い意志を持って「自分たちのコンテンツに共感してくれる人材」を選び、コンテンツを守る力がある社員を大切にしています。石川氏は、ビジネスにおいて「ブレないブランド作り」が何よりも重要であり、従業員に優しくする以上に、ブランドそのものを成長させることが従業員を守る方法であると信じています。
6. オンラインとオフラインのバランス
石川氏のオンラインとオフラインの戦略も注目すべき点です。オンラインでの購入が日常化しているからこそ、リアル店舗での特別な体験を重視。FR2は、オンラインショップをやめ、観光地や特別なロケーションに店舗を構えることで、訪れること自体が顧客にとっての特別な体験となるようにしています。これにより、「買うこと」以上の体験を提供し、ブランド価値を高めています。また、地方のお土産店が失われている現状を見て、FR2の店舗を観光地に設けることで、訪れた人々に“リアルな体験”と“限定感”を提供する方針を採っています。
7. 将来のビジネス視点
最後に石川氏は、「現場での小さな成功体験を積み重ねることが重要」と述べました。彼は、常に顧客のニーズに敏感であり、ビジネス環境が変化する中で柔軟に対応することを重視しています。将来の計画についても、アジア市場の成長に着目し、特に人口が急増しているインドネシアなどの東南アジア諸国でのビジネス展開を考えています。彼はまた、ビジネスにおいてネットワーク作りよりも、まずは自分が成長することが重要だとし、他者に頼らず自分の力で道を切り拓くことの大切さを語ります。最終的には、アジアで成長するビジネスの基盤を作り、それを世界に発信することで、日本発のブランドの影響力を広げることが目標です。
まとめ
石川涼氏のビジネス論には、多くの学びが詰まっていました。今回の勉強会を通じて、特に印象に残った学びは以下の通りです。
逆張りの発想
競争が激化する市場の中で、常識を疑い「他と違う視点を持つこと」の重要性を知りました。周囲と同じことをするのではなく、敢えて異なる方法を選ぶことで独自性が生まれるという考え方は、新しい可能性を切り開く鍵になります。顧客中心の視点
顧客を喜ばせることが、ビジネスの成長に直結するという石川氏の視点は、あらゆるビジネスにおいて通じるものでした。顧客の満足が口コミ効果を生み、ブランドの強化に繋がるという考え方は、ビジネスの根幹を成すものです。場所の力を活かす
オンラインが普及する中でも、ロケーション自体が価値を持つことを示してくれました。特別な場所で特別な体験を提供することが、顧客に強く響くと感じられました。強烈なコンテンツの創造
石川氏は、社員の教育以上にまず自分たちのコンテンツを強くすることが大切だと述べています。強いブランドを作ることで、自然と人材や顧客が集まり、ビジネスが成長していくのだと再認識しました。オンラインとオフラインのバランス
オンラインの利便性が普及した今だからこそ、オフラインでの体験価値を高めることの重要性が浮き彫りになりました。オンラインで買うだけでは味わえない、特別な体験が顧客に新たな感動を提供することが可能です。未来を見据えたアジア市場の展望
アジアが次の成長市場だという石川氏の見解は、特に今後のビジネス展開において大きな示唆を与えます。アジアの中でも特に成長が期待される国々での展開が、今後のビジネス成功に繋がることが期待されます。
今回の勉強会からは、石川氏の独自の視点と斬新なアプローチを通じて、ビジネスを成長させるための本質的な学びを得ることができました。「売れる」ためには、顧客視点と逆張りの発想、さらにはユニークなブランド体験が不可欠であると痛感しました。石川氏の言葉を参考に、自分たちのビジネスにも新しい視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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