ピタットハウスから学ぶ数A論理①
はい、今日は日曜日なので軽い話題を。
みなさん、こんなCMを見たことはないでしょうか?
「いけーばわかる、行かないとわからない! ピタットハウス!ハイハイハイ!」
「行かないとわからない!」の部分が字余りすぎて、耳に残ってる方も多いかと思います。 また、霜降り明星さんが漫才の中で取り上げてたりもしましたね。
私はこのCMを見て、「行けばわかる」と「行かないとわからない」?
ん、わかってる人は皆ピタットハウスに行ってるのか?わからない人は皆ピタットハウスに行っていないのか?
と、少し考えてしまいました。
行く=わかる、行かない=わからない
のように一見きれいに見えるのですが、本当にそうなのか 数Aで苦手意識のあった「pならばq」の集合と論理の単元に沿ってピタットハウスを考えてみました。
まず、数A集合と論理の概要は上記のwikipedia内でわかりやすくまとまっているのでこちらを参照いただき、こちらに沿って考えてみたいと思います。
■ピタットハウスに行くことは、わかるための必要条件!? 十分条件!?
まず論理でつまずくのがpはqの必要条件なのか、十分条件なのか?というところですよね。
では「行けばわかる」について分解して考えてみましょう。
「行けばわかる」は「行く」ならば「わかる」
と置き換えて考えることができます。
このとき、「行く」ことは「わかる」ための
十分条件
となります。
ではなぜ十分条件なのか?
「行けばわかる」は、「行った人は皆わかる」と言い換えることができますよね。
ピタットハウスによると、「行く」ことができれば必ず「わかる」ことができるのです。
つまり、「わかる」ためには、「行く」ことができれば十分なわけです。必ず「わかる」のですから。
「行った」人の中に「わからない」人はいないのです。
というわけで「行く」ことは「わかる」ための十分条件なのです。
では逆を考えてみましょう
「わかる」ことは「行く」の
必要条件となります。
ではなぜか?
端的に説明すると、「わかる」人の中に「行っていない」人もいるからになります。
必要条件を考える際に、命題の逆を考えると理解がしやすくなります。
「pならばq」の逆は「qならばp」となります。
今回のピタットハウスのケースでは「行けばわかる」の逆は「わかるなら行っている」になります。
(命題の逆、裏、対偶についてくわしくはwikipediaをご参照ください)
「わかるならば行っている」を言い換えると、「わかっている人は全員ピタットハウスに行っている」となります。
さて、これはどうでしょう。真とはいえなさそうですよね。
専門家などは、ピタットハウスに行かずとも理解できているだろうと思いますよね。
そうです。故に「わかっている人は全員ピタットハウスに行っている」は偽となります。
ですので、「行く」ならば「わかる」という命題において、「わかる」は「行く」の必要条件であるが十分条件ではないと言うことになります。
ピタットハウスが言うには、ピタットハウスに行けばわかるとのことですが、わかってる人が全員ピタットハウスに行った人なのかというとそうではないのです。
そこで一方は十分条件だけれども、もう一方は必要条件となるのです。
今回はピタットハウスのCMから、必要条件と十分条件について考えてみました。
次は命題の逆・裏・対偶について考えたいと思います。
ろいやる