Metamorphose 2023で思うこと、素晴らしさ そして今までのMetamorphose Music Fes
静岡県御殿場市で2023年10月14日(土)15日(日)に開催された、11年ぶりに復活した音楽フェス Metamorphose 2023(メタモルフォーゼ)に参加してきました。当方は御殿場駅近辺のホテルを土日の二泊取得で参加しました。
初日は14時くらいから20時半の終バスまで。二日目は昼くらいから最後まで滞在していました。
素晴らしい音楽体験だったのは間違いないのです。ただ、いろいろ思うことがありました。少々長文になってしまいますが、投稿したいと思います。
また、過去伊豆会場に毎年参加していたのですので、かつてのMetamorphoseや伊豆会場についても記載しておきます。
良いことと改善点がものすごくはっきりしたフェスだと思うので、もし次回以降開催できるのなら改善してほしいことを記載してみました。
私も全部体験したわけではなく、友人とかから聞いた点もあります。
改善要望点ですが、フェスとして、このまま放置したまま、来年度も開催すると競争力が弱いよなあと思う点が何点かあります。
やっぱある程度お客さんが集まったほうが、楽しいフェスが長年継続できる気がするのですね。特に、最近は音楽フェスが異常なくらい開催されていますよね。
今回の開催概要
Metamorophoseはかつて、2000年代初頭に御殿場の遊園地や苗場、修善寺のサイクルスポーツセンターで開催されていたフェスです。過去については後述しますが、2011年の台風による中止、その後2012年春に幕張で開催して以降しばらく開催が止まっておりました。日本ではあまり大規模な会場で見れないデトロイトテクノ系のアーティストやジャーマンプログレ系のアーティストが見れる大変貴重な電子音楽の音楽フェスでした。
今回、11年ぶりに復活したというわけです。
御殿場の遊RUNパーク玉穂というところと、その近隣の馬術競技場で10月14日(土)10月15日(日)に開催されました。富士山が見える素晴らしいロケーションです。
今年はダンスフロアのLUNAR STAGEと芝生の中のメインステージである、SOLAR STAGEの二か所に分かれておりました。
(なお、昔のメタモルフォーゼだとPLANET STAGEというのもありました)
SOLAR STAGEからLUNAR STEGEまでは徒歩10分から15分くらい。
富士山を見ながら歩けるのが素晴らしいです。
途中、結構車の多い道を渡るのですが、警備員もちゃんと配置されていました。
2023 Metamorphoseについて、他の方やメディアのレポート
レポートしてくれたり、言及している方がおりますのでいくつか
???と思ったこと
タイムテーブル
タイムテーブルが出そろったとき、夜のLUNAR STAGEのタイムテーブルはああ、往時のメタモルフォーゼで人気だったDJとか出るのね、ということでまあこんなものかなと、なんとなく納得したものです。
音やレーザーが素晴らしかったのですが、後述するように、イベントが終わった後の朝方のアクセスや告知に課題が….
LUNAR STAGEのラインアップ
LUNAR STAGEは夕方から朝方まで、夜中中開催されていました。
音とレーザーはかなりすばらしいのですよね。
タイムテーブルですが、テクノとハウスが混じっているので、ちょっと落ち着かなかったという意見もあったようです。また、ハウスでもロングミックスが売りのDJなのに、時間が短くてもったいないという意見もあるようです。
ちなみに私は終バスの2030で御殿場駅前のホテルに帰り、配信を聞いておりました。配信もよかったのですが、配信が告知されたのが当日の夕方だった気がします。
朝方は大雨だったようです。この朝方が色々あったようで..詳しくは後述しますが..
以下は会場にいた人からの直接の伝聞になるのでご容赦ください。
終演後に観客がアンコールで盛り上がる中、アンコールもなく、すぱっと朝終わってしまい、外車の持ち主を探すアナウンスのみが流れて、会場がドン引きしたと聞きました。
そして、大雨の中、屋根付きの会場から朝6時に出されてしまったのですよね。
そして、一番の課題だと思うのですが、かなりの大雨の中、テント組や自家用車組以外はどこにも行くところがないという。
夜中の飲食屋台が1か所くらいしかなったのですよね(ドリンクはもう少しあったかも) 初回なので寂しいのはまずは仕方ないかなと。
SOLAR STAGEのラインナップ
SOLAR STAGEは初日と二日目の昼間に開催されていました。正直.. 全然知らない人だらけだ…というのが正直な印象でした。勉強不足か、GEZANとドリアンコンセプトとアフリカバンバータ、羊文学、LOS HERMANOSしか知らなかったです。(とはいえ、二日目にこのラインナップを体感すると、実際のアーティストの演奏とこのタイムテーブルの流れはびっくりするくらい素晴らしかったわけですが)
日本人の若手のバンドをそろえたようでして、ファンク、ロック、JAZZといった感じです。
過去のメタモルフォーゼだと、もう少しダブ寄り、というかジャーマンプログレの影響を受けたバンドとか電子音楽のアーティストが多かった気がしており、今回のラインナップはかなり不思議な感じでもあります。
メタモルフォーゼ=電子音楽というイメージが強かったですが、純粋にそれっぽいのはドリアンコンセプトとアフリカバンバータ、トリのLOS HERMANOSくらいで、シーケンサーやリズムマシンを使うバンドがほとんどいなかったのもまた不思議な感じでした。
メタモルフォーゼに来るお客さんというのは基本生音もありですが、ドラムマシンやシーケンサーのビートに抵抗感のない人がほとんどだと思われます。
今回、日本人の若手を入れることで、新しい世界を体感してもらだたり、新しい客層が来てくれることを狙ったのでしょうか。
ただ、夜中のDJ陣を見に来る客層と、昼間のラインナップを見に来る客層が殆どかぶっていない気がしており、非常にもったいないかなあと。
また、夜中のテクノハウス陣と昼間のメンツが同じフェスなのかしら?と思う雰囲気の違いもありました。
今はフェスが非常に乱立しており、タイムスケジュールも朝霧JAM等、他のフェスとの差異をうまく打ち出していかないとなかなか厳しいのかなとも思うところもありました。
個々のアーティストのパフォーマンスはいくつか見たのですが、本当に素晴らしかったです。
今回のメタモルフォーゼをきっかけにファンになったバンドもありました。
デトロイトテクノやシカゴハウスの元になったファンクやソウルを生でやっているバンドを見れたのもとても貴重な経験です。
あと、昼間はステージが一つしかない時間帯がほとんどなのに、転換の時間が非常に長く音がなかったりマイクテストをしている時間が多々発生していました。それもまたのんびりしたムードを良くも悪くも出していたような気もします。
このラインナップと客層が今一つしっくり来ていないせいで、集客にも影響してしまっているのでないでしょうか。
電子音楽は以前のメタモルフォーゼやWIREのような大規模フェスこそないもの、小箱のイベントは全国でも最近非常に増えてきています。また、海外のヒットチャートを見ても打ち込みものが大半を占めるようになり、水面下では電子音楽の勢いを感じさせます。今回のMetamorphoseは電子音楽シーンとほとんどリンクしていなかったように感じられたのも違和感を少し感じました。(ただ、電子音楽といってもテクノというよりもあらゆるジャンルで一般化してきているというか)
早朝に終わって会場からすぐ出されてしまった
私も友人から聞いた話なのですが、早朝に、高原の大雨の中、屋外で難民になってしまった人が多数発生したようです。(多分数十人?)
最近よくフェスが開催されている、川崎港湾部など、都会のフェスなら夜中のアクセスはなんとかなることが多いのですが、御殿場地区は決して都会ではなく、今回のメタモルフォーゼの会場は標高800mくらいの高原で、駅からも7キロ前後離れているところなので…
改善案:閉鎖時刻の告知と注意点をもっと案内するか、アクセス手段の確保が必須です。または最初からアクセスが確保できない時間に営業しない。
ダンスフロアのLUNAR STAGEですが、朝方まで踊った熱心なファンがたくさん居たみたいです。
終了後、朝方、外は数十ミリのかなりの大雨。
そして、山なので体感気温10度以下。
6時に終わった後、そのまま屋根付きのところで体力回復しようとか思った人もいたでしょう。ところが、朝6時に全員追い出されてしまったという。
また、どのエリアにも入れる二日券を持っていても、木のたくさんある、LUNAR STAGEにはテント券持っている人以外は入れなかったようです。
そのため、必死に雨に打たれるか、大雨の中御殿場駅まで7キロほど歩く羽目になった人が数十人規模でいたようです。
これは運営に対して怒りを抱いてしまう人も多いのかなと。
よく見ると各会場の閉鎖時刻とか書いてあるのですが、会場が閉まる朝5時から始発バスの出る朝9時代までいるところがないというのはこの案内からは読み取れませんね….
次のアクセス手段のところにも記載しますが、以下のような対策が必要だったかもしれません。
夜中から追い出し時間のアクセスを用意する、
どんな気候かわからないので、待機場所を用意する
会場の閉鎖時間と追い出しについて、アナウンスを周到にする。
そもそもアクセスが確保できない時間はイベントを開催しない
上記の案内ウェブサイトに赤字で 朝5時以降、会場内にとどまることはできません。テントもしくは車がある人のみ残ることを推奨します。
また、終バスの時間以降は御殿場地区のタクシーも確保できませんので、あらかじめご了承ください。
など書いておいたほうが良かったかもしれません。
契約とかの問題で泣く泣く閉める必要があったのでしょうか。
体調崩す人も出たのでないでしょうか。
アクセスバスの運行時間帯が、夜中もフェスをやっているのにもかかわらずデイタイムのみ
夜中から早朝の時間にかけて、参加者が多数基地にしていると思われる会場から御殿場駅近辺へのアクセスが一切ありませんでした。
また、タクシーも全然捕まらなかったようです。
改善案:夜中やるのなら、値段高くてもよいからアクセスバスを何としても確保するか、タクシー会社と話をつけておいて何台か回してもらうようにする そもそも最初から夜中にやらない
当初、会場へのアクセスバスは30分に1本で繁忙期は頻発ということでアナウンスされていました。フェスのタイムスケジュールは1日目が昼から朝6時まででした。
2日前が朝から夜2000まででした。
(と、なると当然開催時間中、終夜ずっと運行されていることを想像しました)
特に、初日の夜中はこのフェスの主要客層が楽しみにしているテクノがずっと鳴り響いているわけで、できれば朝まで楽しみたい、深夜まで楽しみたいという人が多かったのでないでしょうか。
なお、開催直前(確か二週間か三週間前)に、アクセスバスのスケジュールが発表されました。
(詳細はリンクをご確認ください)
https://www.metamo.info/sitefiles/bus_station.pdf
御殿場駅発
14日(土)9:40始発~20:00最終便
15日(日)9:00始発~20:00最終便
会場発御殿場駅行き
14日(土)10:10始発~20:30最終便
15日(日)9:30始発~21:00最終便
あれ、夜中のバスがない…夜中踊って、私みたいに駅近くの宿に帰りたい人はどうすればいいんだ?タクシーで帰ればいいのか?という疑問が。
キャンセルも少し考えました。
初めての会場だとタクシーの状況もわからないので、私は泣く泣く2030に会場から御殿場駅に帰りました。(むなしいのでホテルで配信聞きながら寝ていましたが)
あとから聞いた話だと、夜中のタクシーを捕まえるのは至難の業で、電話数十回かけてもつながらなかったり、タクシー会社によっては深夜0時で営業を終了しているところもあったようです。運よく予約が取れた人だけ駅に帰れたという状況でした。
フェスの宿泊手段や過ごし方って何種類かあります。
フェス会場でテントを張る
車中泊
会場近くの宿を取る
A.会場近く B.会場近くの市街地(今回だと御殿場駅)野宿する
長丁場のフェスの場合、疲れたら、上記のような手段で基地で休息をとるわけです。
4の野宿は一度大雨のフジロックでやったことありますが、これはやめたほうが良いですね。会場にもよりますが、屋根付きの仮眠スペースを確保するのはなかなか難しいですね。
今回のメタモルフォーゼは3.と4.の人がアクセス手段がなくなり途方にくれたわけで、前述の状況も相まって大雨の中、外に放り出された人もいたわけです。
2.の車中泊の人は駐車場までのバスが夜中も頻発していたらしく、なんとかなったみたいですね。
今回のメタモルフォーゼのように夜中までやるフェスの場合、夜中もアクセスバスを確保するか、朝方にまとめてシャトルバスを出すフェスが大半です。フェス参加者全員が全員キャンプをするわけでない 車でくるわけでないのです。そのあたりのケアが足りなかったのは、今回なかなか余裕がなかったのでないでしょうか。
また昨今は運輸業界の人手不足というのが非常に挙げられており、非常に大変だったことも想像できるのですが…
今回のバス会社は観光バス会社や貸切バス会社とかでなく、サーキット輸送など付近一帯の大規模イベント運行で非常に実績のある富士急グループでした。良さも反面機動力に欠ける部分もあったのかもしれません。
また、バスが出せないイベントだと、タクシー会社にあらかじめ連絡して、ここのタクシー会社に連絡するように、などとアクセス手段を書くこともできたかもと思うと色々辛いものがありますね。(伊豆のRDCとかそのあたりきちんとしていた気がします 残念ながら行ったことないですが)
川崎とかの都市部でやるイベントなら、バスがなくても入口にタクシーが待機してくれることもあるのですが、残念ながら今回のメタモルフォーゼではそういうことはなかったです。
来年度、もし開催するのなら深夜帯・早朝の駅周辺へのアクセスやアナウンスは絶対に改善してほしいところです。
フェスの宿泊まり+公共交通利用客は客層の高齢化に従い、これからも増えてくるはずです。
フェスは自分で責任を持って自分で行動を、という意見もありますが、フェスもこれだけ増えると快適さもある程度上げていかないと、わざわざ足を運んで選択してくれるお客様も減ってしまうのでないでしょうか。
(特に今年は9月10月にかけてほぼ毎週関東近郊でダンスフェスが開催されていて、お客さんの選択肢もどんどん厳しくなっていくのでないでしょうか 選択するつもりはなくても、身体もお金も有限なので、色々なフェスに行くのは大変ですよね)
飲食と物販
今回、飲食について事前のアナウンスが全くなく、あまり期待せずに行ったのですが、確かにイマイチでした。個々のお店はおいしかったのですが…コンセプトとか..
また、ドリンクにも偏りが…
改善案:今後の検討を… あとドリンクはホットも必要
昨今のフェスは飲食に非常に力を入れているフェスも目立ちます。その中で、メタモルフォーゼは開催前に全くアナウンスがありませんでした。(以前の伊豆開催だと伊豆の名店をそろえているというアナウンスがありました。鮎焼のおじさんは名物でしたよね)
実際、会場の個々のお店はおいしいものの、昨今の飲食案内などに力を入れている、他フェスと比べると非常に見劣りするものでとても残念でした。
しかしながら、それでも御殿場名物らしい「みくりやそば」とかも美味しかったです。
https://gotemba-mikuriyasoba.com/
あと、ドリンク、会場内で温かいドリンクがほとんど売っていません。高原で10月に開催されたイベントなので、あったかいお茶とかコーヒーとか売ってもいいのではないでしょうか。会場内であったかい飲み物を探しましたが、コーンスープくらいしかありませんでした。ホットミルクとかほしかったです。どぶ漬けの冷たい飲料はなかなか売れなかったのでないでしょうか。
食事も、豚汁とかもつ鍋といったからだが温まる食事がいいかもしれませんね。あと踊って食べられるおにぎりとかほしいという声もフェス好きの声であるみたいです。(そういえば、もつ鍋を売っているお店はあったかも)
私も何度か訪れているのですが、同じ静岡のFRUEは非常に飲食に力を入れています。開催前にお店のラインナップも発表されますね。東京や地元静岡の隠れた名店が集まりつつあり、飲食目当てで参加しても良いくらいです。
地元のものすごくおいしいほうじ茶とかも飲めるのが素晴らしいです。
また、行ったことがないのですが、長野のEACH STORYなんかも飲食に力を入れているみたいです。
https://www.eachstory.site/
フェス全体の高齢化として関係してきますが、アルコール飲まなくなる人もこれから増えてくるので、ノンアルの飲料が充実しているというのも今後ポイントになる気がします。(私も三年前にお酒は卒業しました…お酒は好きなんですけどね)
メインステージ脇の崖下いったところにまぜそばと牛タン焼き屋台もあったのですが、案内がほとんどなかったので、なかなか行った人も少なかったのかもしれません。
なお、物販は売店が一か所だけで、Tシャツと一部バンドのグッズくらいしか売っていませんでした。寒いのでパーカーとか、ストール、布とか買おうと思っても残念ながらなかなか手に入らなかった感じです。
キャンプエリア
私は宿泊なのでキャンプエリアについては伝聞情報なのと、最近のほかのフェス事情をあまり知らないところをご容赦ください。
こちらについてはまずキャンプエリアが8000円と高額なところの評判が悪いようです。
あと専用の水場がなかった?少なかった?とか。
当然ながらシャワーも?
過去のメタモルフォーゼで一回テントを持って行ったことありましたが、確かその時は3000円くらいだった記憶がありました。
よく専用のキャンプ場で行うフェスもありますが、そういうところは常設の水回りとかあってキャンプフェスも楽しいのだろうな、と想像できました。
あと、全然話題になっていなかったのですが、駐車場エリアの隣にオートキャンプができるスペースもあったのですね。
世間でもインフレで物価高なので仕方がないのかもしれません。
なお、メタモルフォーゼのキャンプエリアは良い点もありましたので後述します。
駐車場が遠い
これはある意味仕方がないのかもしれませんが、一般駐車場が会場から数キロ離れた場所にあるのですよね。その代わり、駐車場行きはバスを夜中中出してくれていたみたいです。
その他のポイント
トイレについて
トイレは普通かなあと。和式の仮設トイレしか使えず、施設併設のトイレはlunarのそば以外は閉鎖されていたように思えます。
仮設トイレはスタッフの人がマメに掃除してくれていて比較的綺麗で、ほとんど行列もありませんでした。
夜は仮設トイレの中には照明がありましたが、入るまでの周辺が暗闇で少々使いづらかったです。
ただ、男女は分けたほうが良いですね。男子小便器が数個あるだけで行列がだいぶ解消されて清潔感が多少維持されやすいかと。
しかし、仮設トイレってこれだけフェスとかで使われる機会が多いのですが、30年間ほぼ進化していないように見えます。
実はこれでも設置とかメンテナンスとか、色々見えないところで進化してるのでしょうか。
良かったこと
会場のロケーション 水はけがよくて富士山の下で踊れる
大規模な屋外ステージがある、SOLAR STAGEと、屋内のクラブみたいな体育館みたいなLUNAR STAGEがありました。
会場自体が富士山のふもとなので富士山もよく見えて気持ち良いです。
初日は多少雨も降りましたが、二日目は午後は天気も回復し、雪をかぶった富士山が見えました。
また、SOLAR STAGEは芝生の裏に森が広がっているのですが、とても気持ちが良いです。
あと特筆すべき点が「水はけが非常に良い」これはなかなかないことで、大雨があると田んぼ状態になるフェスが多い中、これはとても良いことです。
前の伊豆会場や今回の御殿場だと、首都圏だけでなく、名古屋や大阪など中京圏や関西からも訪問しやすいのがとてもいいんですよね。(WIREも新幹線で関西から来る人多かった)
テントエリアとステージが非常に近い
今回はそれほど混雑していなかったこともあり、オートキャンプを除き、テントエリアとステージが非常に近かったです。テントの人は音を楽しみつつ、泊まれた人も多かったのでないでしょうか。また平坦地にテント張れるのも、テント組みには良かったかもしれません。
音がとてつもなく良い
どちらのステージも音が良かったのですが、LUNAR STAGEの音がものすごく良かったです。
WIREや新木場agehaといった大規模なテクノフェスやクラブが亡き今、爆音のクラブ風の音が聞ける場所ってなかなかなく、ものすごく切れ味鋭い音で感動できる音でした。
なんでしょうか、、とにかく爆音でしたが気持ちの良い音で、天井の響きもまた良かったというか。
屋外のSOLARは富士山を見ながら、森の中に響くアーティストの歌声に包まれるなんて本当に最高でした。特に今年は二日目の午後からは雨が降ったと思ったら急に天気がよくなってきたのですよね。
SOLAR STAGEもとても音が良かったです。
※しかし騒音問題とか大丈夫だったのでしょうか。比較的市街地に近く、夜中の音とか少々心配です。
数キロ先には須走という集落がありますね。
どうも今回のメタモルフォーゼは音とステージ二つで予算がかなりかかったのでないかと。
RADIO REBOOTでDJブースのモニター環境について言及されていましたが、モニター環境もとても良かったようです。
アーティストのパフォーマンス
前述のようにタイムテーブルとか課題は多いのですが、各アーティストのプレイは物凄く、素晴らしいものがありました。
正直、SOLARSTAGEは知らないアーティストがほとんどだったのですが、皆さん非常に素晴らしく、チケット代を取り返した感じがします。
LUNARSTAGEの爆音と、途中からのレーザーはとても素晴らしく、ずっといたいと思える空間でした。
電子音楽好きにとっては天国みたいな空間でした。
(そのせいで朝方地獄を見た人もいたのですが)
二日目午後からトリのLOS HERMANOSまでの流れはステージと観客のコミュニケーションなども非常に交わされて、素晴らしく濃密な時間帯だったと思います。観客があまりいなかったせいか、逆にアーティストからすると異常に観客が近く思えたのでないでしょうか。観客からしてもそうですね。始まる数分前でも最前列に行けたので。(フジロックのグリーンステージなどではかなり厳しい)
終わりに なんだかんだとても楽しく、Metamorphoseは、Metamorphoseだった
色々な人にモヤモヤするものを残した今回のフェスですが、いざ参加して見ると、とてつもなく楽しかった事は確かです。
あと何回かメタモルフォーゼの神様、というか各フェスにいるかもしれない、神様みたいなのが降りてる!って感じる瞬間がありました。
色々凄みを感じる時間があったのは確かです。
多分ですが、運営の方も短い準備期間と限られた予算でなんとか作り上げようという工夫は間違いなく感じられました。色々課題は残りましたが、まずは「Metamorphose」というフェスがいったん復活しただけでも良かったのでは。来年は飲食とかいろいろ工夫して継続できるようになると良いですね…でも、フェスの運営は色々と大変そうですが…
見ている観客側はなんとでも言えますが、運営の方々は見えない苦労とかものすごくあるのでないでしょうか。
主催のMAYURIさん他、運営の方々もお疲れさまでした。ありがとうございました。
アーティストの皆様も、本当にありがとうございました。
かつてのMetamorphoseについて
2000年くらいから2011年まで開催されていた大規模なテクノフェスです。
当初はレインボー2000が開催されていた御殿場のぐりんぱで開催。
その後苗場に移ったあと、そのあとは修善寺のサイクルスポーツセンターで長年開催されていました。
2011年の台風で中止になり、翌年に幕張メッセで開催した後しばらく息をひそめていたフェスでした。
当方、御殿場でも参加していて、そのあとの伊豆会場は毎年参加していました。
修善寺のサイクルスポーツセンターは本当に良い会場だったのです。
テクノっぽいダイナミックな建物。
常設の建物なのでトイレも屋根も豊富。
地下道とか遊園地でもブースが作れたり。
会場内に温泉もある。
周りにも温泉がたくさん。
毎年、周囲の色々なところに泊まって温泉に行っていました。
あと、修善寺会場ですが、地下道があって、そこが毎年ドラムンベース会場になっていてものすごく盛り上がっていました。
これは今でも覚えているけど、毎年ものすごい盛り上がりでした。フライヤーに書いてあったかな。
その後、2011年に台風で修善寺会場のメタモルフォーゼが中止になってしまいました。
そのあとの幕張を経て、そのあとしばし開催されていなかったのですが、今回11年ぶりに復活したわけです。
ただ、修善寺会場も2020東京オリンピックのオリンピック自転車競技会場として使われたので、もし台風で中止になっていなかったとしてもどこかで大規模な見直しをするタイミングが来てたのかもしれません。
音楽はテクノが中心なんですが、サイケやジャーマンプログレ、エレクトロニカとか多彩な出演者で毎年楽しませてもらっていました。
あと、デトロイトテクノ系の人が来るのが非常に良いのですよね。
日本国内でデトロイトテクノ系の人が来るイベントはあまりない....
そして、11年ぶりに静岡県御殿場市で復活したわけです。
メンツもあまり発表されないうちからいったん早割を申し込んでしまいました。
あと、最後の開催から11年たっているので、どうしても顧客の平均年齢は高くなってしまいますね。このフェスに限らず、日本全体が高齢化して、客も高齢化が進みつつあります。私もおじさんになりました….いつまでフェスに行けることやら。 新しい客層や若い人にも参加してもらいやすいようにして、そういった時代に対応したフェスの形というのもあっても良いのでないでしょうか。
自己紹介
1995年の富士急コニファーフォレストのナチュラルハイからあちこちの電子音楽フェスに参加してる電子音楽マニアのおじさんです。
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