Chapter 9 「知と暴慾の世界」
アチワはギラついた眼で、こちらを見ていた。
あの小汚い薄ら笑い。その全てが憎たらしい。どうにかならないものなのか。
「ウヒィッ、 ユミちゃんたら、なんて顔をしてるんだ。」
アチワは私のしかめ面を見て笑った。奴のその笑いは、とにかく不気味だ。粘り気があって、鼻が捻じ曲がりそうになる異臭が醸し出ているような、そんな笑いだ。
はっきり言って、気味が悪い。
「もう私の方からお前に話すことは何も無いの。ね? お願いだから早く死んで。」
「え? いきなり、ヒドくない、ヒドくな