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トイレでカミさまのお話。

何年も前の話。

カミさんも私も、
それぞれ掃除はできる人です。

ある日。
気になったことがありました。
トイレブラシが無くなってたんです。

『あれ、トイレブラシは?』

『汚れてきたから捨てた』

『おぉ。
    んで、
    いまトイレ掃除なにでやってんの?』

『手』
 

『お、おぉ。』
(手かぁ。さすがだなぁ。手なんだなぁ。)

ということで手でゴシゴシやり始めました。

トイレクイックルも使いますが、
素手。
外も中もゴシゴシやります。

抵抗感有り有りですよね、
トイレに手、
突っ込むんですよ?

流れていく奥の奥の、
ギリギリまで。

何度がやってたら慣れましたけど…。

すごいなと思ったのは、
まずこの便器。
東洋陶器。
略してトートー。

『東洋陶器』って、
言いづらいし長いから、
『あ、ども、トートーの〇〇ですぅ』
って慣例的な表現が、
そのまんまTOTOになったんだべな。
ロマンだ。

想像は置いといて、
触ってわかる陶器のなめらかさ。
コーティングも技術も進化してるはず。
ホント汚れ付きにくいし、
落としやすいわ〜感心!

そんなことを考えながら、
ウチのカミさんスゲーな。
ほんとにそう思った。

◆  ◆  ◆

ある日。

そんな姿を見てカミさん絶叫。

『何やってんの!?』
(目に見えてドン引き)

『トイレ洗ってんの』
(いいか落ち着け自分)


『手袋は?』


『ぇええ!?』
(隠しきれない動揺…)

その鍛錬?のおかげか?
素手で触ることが一層楽しくなった、
そんな気がします。

掃除、料理、洗車。
いろんな手仕事が、
これまでと違う良い感覚です。

感覚大事よね。

それと、
面倒な事に一歩踏み込めるようになった。
ような。

ありがとうトイレでカミさん。

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