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わたしの相撲愛 その2

相撲はテレビ向きスポーツ


大相撲名古屋場所が始まった。私はスポーツ全般が好きだが、近年はもっぱらテレビ観戦だ。この頃思うのは年を取り体調に不安を抱える者にとって、相撲ほどテレビ観戦向きのスポーツはないということだ。

サッカーは画面から目が離せず集中力が必要、野球は1試合約3時間と長く見続けるのはしんどいし、視機能の衰えで途中から眼が霞んでくる。ラグビーは密集でボールが見えなくなるし、敵と味方の区別がつきづらい。相撲はルールが単純だし個々の勝負が短く、全取組を観る必要もない。目がぼやけてもそれほど困らない。合間には仕切りという(観るものにとっての)休み時間があるのでこれらの問題点を克服できる。相撲は伝統芸能でもあるので時間の流れが年寄り向きなのだ。

仕切りの意味


私が幼少期から相撲好きなのは、「その1」に書いたとおりだが、小学校に入学した頃、親戚のおじさんに、仕切りは何のためにあるのか聞いたことがある。おじさんは即答、「そんなの決まってるっしょ。客に尻を見せるためだべや」。直球の北海道弁でまじめに答えられ、無垢な私は何の疑問も感じず納得したのだった。

まわしが欲しかった頃


本気で相撲が好きで、母と祖母に「家にまわしはないのか」と聞いたことがある。あるわけがない。「じゃ作ってやろう」という話になったのだろう、白いこども用ふんどし(こども用、大人用があるかは知らん)を数日後に渡され、すこしうれしかった。作る母も母である。たしか3度ほど身につけた。半世紀以上前のことだが、母は洗濯後外に干すのをためらったのだろう、茶の間の物干しロープに吊るされひらひら揺れていたのを覚えている。

若貴ブーム、知ってます?


40代以上の方は知ってると思うが、1990年代前半に若貴ブームというのがあって、相撲を超えた国民的関心を集めた。相撲エリート一家の兄弟の成長と角界での出世物語だ。当時私の職場では兄弟の取組のとき、その時間帯(だいたい夕方5時台)には休憩室で大音量でテレビをつけ、多くの人々が中継を見るために仕事をやっつけて集まり大騒ぎだった。ふだんほとんど見かけない職員がなぜかいたり、その密集ぶりはコロナ禍なら一発レッドカードものだった。一度だけあった若貴の優勝決定戦では兄若乃花が弟貴乃花に勝って優勝したがその一番は八百長臭プンプンだった。貴乃花は自分から転がっている(ように見えた)。あの一番から若貴兄弟の確執が始まったという説もあるが今更どうでもいいことだ。

照ノ富士と宇良がいまの推し


さて今は・・・2023年7月場所が始まり、3人の関脇による大関昇進争いが話題を集めているが。。。
大けがと病気で大関から序二段まで落ちながら復活して横綱になり両膝の手術を経て堂々の横綱相撲を見せる照ノ富士、同じく大けがから立ち直り活躍する技巧派宇良を推している。宇良は負けたときの悲しそうな顔がすごく印象的だ。正攻法で勝ちたいからと体重を増やしていると聞く。いじらしくて応援したくなる。両力士とも両膝のガチガチのサポーターとテーピングが痛々しいが、どうか身体を大事にして長い間楽しませてほしい。


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