ゴールデンウィーク闇鍋ゲーム雑感
Milk Inside A Bag Of Milk Inside A Bag Of Milk
精神疾患をテーマにしたテキストアドベンチャーゲーム。日本語化が最近?なされて話題になっていた。
主人公の「自分の世界が仮にゲームだったら」という認知を用い、メタフィクションを成立させている。嫌味な感じがしないのは、「誰かに操作してもらっている」と認知することが主人公にとって必要な手続きであるためだ。
リアリティとかの話は筆者には踏み込み難いため省略する。
2はゲームとしてかなり遊びやすくなっている。少女の考えをたくさん聞けるのもいい。というかアートワークがかなり好み。
ホタルを探すパートでセーブをしたが、最初の死のイメージを見た時点でエンディングが固定されていたことを後から知った。ただその固定された「分からないでしょ」エンド※は1をやったプレイヤーにとっても、少女にとっても苦しい寓話的なエンディングでよかった。
ストーリー的に大きな分岐はなく、エンディングの差分は「夢の内容の変化」でしかないので、全要素を回収してたどり着くエンディングがグッドエンドである必要はない。つまりかなりスッキリしないので救いを求める人にはオススメしない。
件のエンディングは思考を全部まとめても、考えることがありすぎてうまく処理できない(ので注意が分散して…)みたいな意図なのか?と思った。鏡を見るエンディングが怖くていい。
どうでもいいけど実績解除が機能していなくてちょっと虚しかった。
Coffee Talk
人類以外にもいろいろな種族が共存する2020年のシアトルでカフェのバリスタとして働き、客たちの日常を見守る、カフェ版「VA-11 Hall-A」
小説家志望のライターが恋愛小説しか書かない時点でアレだが、その内容が(おそらく)人間同士の男女の恋愛のみという保守っぷりに驚いた。一応作中ではゲームブック的なものに挑戦していたが、アプリの短編小説(設定上は有料で読んでる)は全て同族異性恋愛小説で、そんな小説がウケるか?
VA-11 Hall-Aフォロワーなのでどうしても比較してしまうが、雑談で世界観を見せる気概がなく、会話がつまらない。多種族が共存しているにも関わらず、わざわざゲームで聞きたいとも思わない、人間同士でも成立するようなどうでもいい会話が続く。異星人との会話は面白かった。
総じて種族が多いことが設定として生きていない。不老不死のエルフ、人の血を飲む吸血鬼、暴走すると死者が出る人狼が共存できているのが嘘くさいし、「エルフ族はサキュバスを見下してる」程度のあまりにくだらない差別しか出てこないのも嘘くさい。
ストーリー展開にいまいち惹かれないまま漠然と続けたゲームへの印象は、エピローグでガラっと変わる。主人公、異星人だった!?
何らかの目的をもってタイムリープを繰り返しているようであること、グッドエンドのための条件?のようなものが示唆される。予想外の展開だった。(ここら辺の考察はかなりおもしろかった)
VA-11 Hall-Aは各人の抱く哲学に切り込んでいたから面白かったのだと思う。あと単純にゲーム性があった。ジュークボックスをセットする楽しみがあった。おまかせされて酒を見繕う楽しさがあった。
酒が人を裸にする一方、カフェはあくまで社交場であり、その差を表現したかったのでは?という考察を見て納得したが、じゃあそもそも「舞台がカフェ」って面白くないのでは…?
1+2セットで購入したが、2はPCスペックの都合起動しなかったのでまたいつか。
The Bridge
パズル熱をぶちまけろ!
エッシャーの騙し絵風の鉛筆タッチで描写されたパズル。プレイヤーは画面を回転させながら、学者のキャラクターをゴールへと誘導する。基本は回転により問題を解決していくが、時には騙し絵を利用したものもある。
Briadをクリアした時にアート×パズルなら次はこれ!と勧められて購入したものをずっと寝かせていた。
なにせ一番好きな画家がエッシャーなので楽しめた。ピアノメインの音楽もアートワークに非常にマッチしており、難易度も難しすぎずちょうどいい感じ。
面は全部で4×6程度なのでボリュームは少なめかもしれない。(実際物足りなかった)
素晴らしいゲームなんだがローカライズがかなりダメなのが難点。ただクソ翻訳好きなら盛り上がれると思う。筆者は爆笑した。
Friday Night Funkin'
ブラウザで遊べるDDRライクの音ゲー
(かなり前)-8氏が共有しておりエロフラだと思ってプレイし、一向にエロくならないな…これエロフラじゃない!?となってやめた
(ちょっと前)M.I.L.F.のカバーをたまたま聴いたことをきっかけにFNFの音楽に入る
という経緯を経てプレイ とりあえずイージーで一周!ノリのいい曲がいいのと基本的に相手の譜面を反復するタイプなのが肌に合っており、もう少し上の難易度でも遊べそうなのだが、テンキーすらないノートの矢印キーでは操作の限界だった。
「好きな女の子との交際を認めてもらうため彼女の家族とボーカルバトルをする」というストーリーはぼんやり知っているつもりだったので 途中から意味不明な映像が流れはじめてかなり困惑した。あの死体ツリーは何だよ!?
いい曲だ…。
Muse Dash
音ゲーやりたい!欲が昂って購入した、2ボタン音ゲー。adofaiともコラボしている(画像の曲)。
安かったのでまあいいんだが、失敗だった。
美少女文化的な曲が苦手だと聴ける曲が少なく※、adofaiコラボの曲は気を遣って選曲したんだな…と感じた。ただ中華圏のユーロビートみたいな音楽を結構好きだと気付けたのは収穫。
Night wonderのすぐ後にドーナドーナが出てきたのが一番の盛り上がりだった。アダルトゲーム曲がこんな序盤に出てくんの!?
ゲーム性は楽しい、ボスが可愛い。歯車の判定が見た目より速いのは音楽に合わせるとその通りなんだけどちょっと卑怯。ハンマーも卑怯。ハンマーと幽霊の組み合わせは絶望。
あと音ゲーに連打って要らなくない…?と思った。
午前五時にピアノを弾く
一風変わったビジュアルノベル。起床しての5時から霧が晴れる8時まで散歩をするがその間に眠気・渇き・狂気・充電のいずれかのパラメータがMAXになるとゲームオーバー。無事8時を迎えることでストーリーが進んでいく。無料で遊べる。
「記憶」をテーマにしたテキストは、しっとりとした短編小説のようで非常に読感がいい。難易度選択によりゲームパートをほとんどカットしストーリーのみに集中することができる…じゃあゲーム性いらなくない?と思ったところに飛び込む「エンディング1」の文字。分岐あった!!?
エンディング回収のためにじっくり遊んでゲーム性部分の楽しさや必要性が見えてきた。
通常エンドだけで満足だったが真エンドは「記憶をテーマにするなら当然描かれて欲しいもの」が描かれており非常に好み。
図らずも良いゲームに出会えた。
Despotism 3k
哀れな人間どもを利用して発電施設を稼働し、規定期間を処理し続けるゲーム。何らかのタイミングで無料配信されていた時に入手し今更やった。
見ての通り悪趣味なゲームなのだが、発生するランダムイベントのブラックジョーク感が小気味いい。
初周は繁殖しすぎて発電が疎かになり死んだ。人間の繁殖力はすごい。親切なチュートリアル、負け続けるとイージーが解放されるなど、難易度設定がきちんとしており遊びやすかった。
FTL: Faster Than Light
ご存知、シンプルかつ高難易度な宇宙船戦闘ローグライク。ランダムイベントが彩る旅路はストーリー性が高く、テキストの語り口が没入感を高めてくれる。絶対好きだろうな…と思って買ったけどまあ好き。
全然クリアできない、セクター6以降火力不足で相手のシールドが抜けず膠着状態になることがままある。相手の船見て武装の判断をするのが必須らしいが、まだそんな知識がない。強い武器積んで防御を整えても一瞬で終わるのが最高にローグライク。
↑これが割とクソマップであったことも周回プレイしていて分かってきた(ここまで詰んでいるのも珍しい)。
とりあえず通常クリアはしたい。というわけで外付けハードディスクから本体に移したので頑張るぞ。カマキリ最高!
やっぱりローグライクのこういうところが好き。