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「びあけん」1級を受けました

日本ビール文化研究会が主催する「日本ビール検定」1級を受けてきました、という話。3ヶ月ぶりの更新になってしまった...。

さて、以前、2級の記事で宣言した通り「びあけん」の1級を受けてまいりました。過去の受験については下記。

さて今回。結果から言いましょう。




受かってましたーーーやったーーーーー。

ギリギリで(合格ライン80点)。

今夏の2級受験に続き、今回も CBT 受験でした。試験の概要は前回記事に書いた通り。直前まで受験日を一週間後ろに勘違いしていたり、受験会場のテストセンターが Google のレビューで評判最悪だったり(行ったら普通だった)、紆余曲折あったものの閑話休題。

何よりまず書いておきたいのは、初受験で合格できたというのは、自分の知識や能力だけでなく、ネット上のビールファンの皆さんの発信を読んだりヤリトリさせていただいたりという、積み重ねによるものだと思います。この場を借りて御礼申し上げます。

やったぜ。

とはいえ、前述のとおり80点ギリギリの合格です。今後、堂々と「びあけん」1級取得者として名乗っていくためにも、是非また試験を受けて、より高得点を狙っていきたいと思います。実際、試験楽しかったし。

今後のために、今回の試験で得た学びをまとめてみました。これから受験を考えている方にも、参考にしていただけると幸いです。

① 公式テキストを読もう

1級試験については屡々「公式テキストに載っていない内容が出る」ということが言われます。確かにそういう問題も出ると思います。

一方で、だからといってテキストの内容を軽んじたり、なおざりにしては、決して良いスコアは望めないと感じました。

なお、ここでいうテキストとは、公式テキストと副読本の『ビールの図鑑』とします。

配点の四割を占めるのは4卓問題。消去法で正解以外の 3/4 を消していくにあたっては、テキストの知識が大いに役立った実感があります。つまり、正解ドンズバの知識(テキスト外)をもっていなくても、他の選択肢について「なんかテキストと違うな...」という点が察知できれば、その問題は拾えるということです。

これには、ちょっとメタ的ですが、マニアックな知識についての誤答が作りづらく、逆にテキストの一部書き換えなら作りやすい、というような事情はあると想像します。

② 過去問をやろう、凹むけど

まぁ、これは多分ほとんどの試験で言えることですが、過去問に取り組み、間違った箇所を見返して不足していた知識を補う、というのが鉄則になります。

自分の場合は、一級の過去問題は70点ラインがひとつの壁となり、知識の追い付かない状態に凹みました。ただ、その中でも、問題を解くことで自分の弱点(だいたいの年代は覚えているが前後関係がわかっていない、等)が見えてきて、どういう方向性で鍛えればいいかわかった気がします。

また、公式過去問題集は2年分の収録(しかない)になっています。1級の部分しかやらないのは勿体ないし、知識勝負は経験がモノを言う部分もあるため、2級の問題にも取り組むと良いと思います。過去の2級問題が四択の一部になったり、単答記述に書き変わったりということは十分あると思います。

③ 我々はクイズノックではない

伊沢君のアレですね。

試験ではマニアックな、所謂カルトクイズ的な問題も出るというのは、否定できないです。個人的には、時事問題や、銘柄・ブルワリーを問う問題でそういうのが出る印象を持ちました。

ただ、そういう部分について徹底的に対策をする、たとえば時事問題の部分で国内ブルワリーのあらゆる動向を押さえたりするのは、得点効率の点から言って、良くないと思います。調べるべき範囲の膨大さに対して、出題数(イコール配点)が少ないということです。

逆に、醸造工程に関する問題と、飲酒と健康維持にまつわる問題、この2分野については、過去問と今回試験をやった限りでは、マニアックな方向にブレる可能性が低いと思っています。テキストを徹底することで十分対応できる。まぁ、生産技術やヘルスケアについての「カルト知識」ってちょっと想像しにくいですし、検定の主旨から言っても逸れそうです。

なので、カルトクイズ的な問題を狙って稼働をかけるよりも、確実な得点源となる分野をしっかり掘ろう、と思っています。時事問題、楽しいですけどね。

④ ビールを造ろう...合法的に。

前頁と矛盾するようですが、文系人間(自分の場合は、プラス、怠惰人間)が、醸造の工程とその意味を「文章と用語と図」のみで理解するのは、正直、中々ハードルが高いです。自分でチャート等を作って覚えていくやり方が考えられますが、そういうことを仕事外でできる時点で、たぶん理系脳がだいぶ発達なさった人間です。

自分の場合は、過去の工場見学や今春に木内酒造で参加させてもらった醸造(仕込み)体験が、テキストの内容を理解するのに大変役に立ちました。馴染みのない漢字やカタカナ言葉が、実際に体験した工程と擦り合わせることで、具体的なイメージとして理解できた。

もちろん、テキストを理解するために醸造体験をするというのは本末転倒の感がありますが、見方を変えると、認定保持者たる者それくらいは経験しておくもの、という言い方もできるかもしれません。80点野郎が偉そうですが。

⑤ 年表の紹介

1級に限らず、SNS で検定受験者の方の取り組みを見ていると、結構自分で年表をまとめたり、国毎の歴史の推移をノートに整理されている方がいらっしゃるようです。すごいと思います。

ちょっと自分は、仕事の都合 ※ などがあり直前期に十分な時間が取れず、今回は他の方が作った年表を参考にさせていただきました。有料ですが、見やすくまとまっていて、値段以上の価値を感じます。大枠の流れを押さえたらば、直前期の追い込みに是非。

※ 仕事に関して言えば、ハードワークのつもりながらイマイチ妻はじめ周囲はわかってくれないので、単に無能なのかもしれません...いずれにしろ、無能でも有能でもマネーを払えば神年表が買える(悪役感)。

大まかな点としては以上五点。あとは、2級受験のとき同様、長谷川小二郎さん主催の講座を受けました。健康分野を得点源にするというのは、完全に講座で学んだことです。今後の開催については氏がSNS等で発信されると思うので、こちらも是非。

とにかく、楽しんで受けることができてよかったです。結果発表までドキドキでしたが、封筒を開けたときの興奮には、三十代の日常生活で得難いものがありました。これを弾みに会社関係の試験も身が入るかと思いましたが、現実は甘くなく...さておき、試験の振り返りは以上です。

受験後のお楽しみ。

ビヤホールライオンで、黒ラベルの注ぎ分け提供をやっていました。「一度注ぎ」がライオン伝統の、注ぎながら泡をコントロールするタイプで、「パーフェクト黒ラベル」が所謂シャープ注ぎに近いようです。この試験、受かるとライオンの割引券もらえるの、良いよね('21年12月現在)。

さて、恐らく今年最後の投稿なので年末の御挨拶をば。

十年近くビールを愛飲してきた私ですが、この一年ほど SNS を中心にビールファンな方々と交流を持てたことで、改めて趣味としてのビールを楽しめるようになったし、今回の試験のように知識を深める意欲も再燃しました。皆様のマニアックでカラフルでエクストリームなビールの投稿を見るにつけて、この分野での自分の「モノ知らさ」も痛感しています。

世の中が色々落ち着かない中で「飲酒」という世間的にはややネガティブな趣味をアップデートして楽しめているのは、人生トータルにとっては、良いことなのだと思います。色々な意味での適正飲酒になっているというか...。

世の中が落ち着いたら、鶴見川と多摩川を渡って、もっと都内のビアバーにもお邪魔したいと思っています。今後とも御愛顧のほどを、宜しくお願いいたします。

以上

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