ウォーキング・ベース・ギター完全攻略!⑧ 『ハーモナイズド・ベース・ラインの構築 前編 』
今回の『音楽解体新書』では、シリーズにてお送りしている『ウォーキング・ベース・ギター奏法』のピーク・ポイントともいえる演奏法となる『ハーモナイズド・ベース・ライン』の奏法に関しての講座シリーズをお送りします。
今回の講義はこれまでの「ベース・ライン形成の講義シリーズ」と「ウォーキング・ベース・ギターの講義シリーズ」の解釈をうまくミックスすることで更なる解釈が可能となります。
まだ未チェックの読者の方は是非以下のリンクからお楽しみいただけると嬉しいです。
ハーモナイズド・ベース・ラインとは?
『ハーモナイズド・ベース・ライン』とは、かつてJim HallがサクソフォニストのJimmy Giuffreのバンドに所属してた際にJimmyのチャレンジングなバンド編成によって提案されたもの。
ウォーキング・ベースと内声を同時に運用するJim Hall発案のコンピング法で、ストローク・プレイを中心としたスウィング期のギターのあり方を発展させたかのような演奏法です。
後述するJimmy Giuffreのアルバム「Western Suite」では、2管×ギターの「変則トリオ編成」となっていて、ベーシストもピアニストもいない状況にてJim Hallはその両方の役割を担う必要があったわけです。
今回採用した音源
今回『ハーモナイズド・ベース・ライン』の講座ように採用をしたのは、「ハーモナイズド・ベース・ラインといえばこのアルバム!」とでも言わんばかり有名な一枚の『Undercurrent』に収録された「My Funny Valentine」における演奏です。
ハーモナイズド・ベース・ライン その他のおすすめ音源
この記事に付随して作成したYouTubeでの無料講義でも触れていますが、先の録音よりも4年ほど前に『ハーモナイズド・ベース・ライン』による伴奏が録音された音源があります。
ハーモナイズド・ベース・ライン基本構築
演奏弦の制約と役割
まずは演奏弦の制約から。
これまでの「ウォーキング・ベース・ギター」の講義で解説してきた、「6~5弦」にはベース音、「4~3弦」には内声を配置するといった法則が完全にマッチングしていますね。
ベースラインの作られ方
『ベーシストに学ぶベースラインの構築』の講義でも触れてきた、コード・トーンとコード・トーンの間にパッシング・ノートを挿入する方法を垣間見ましたが、今回はその法則に則っり『ダイアトニック・アプローチ』といった法則に昇華させています。
『ダイアトニック・アプローチ』とは、ダイアトニック・コードをパッシング・コードとして採用する法則として今回分類用語として作成してみましたが、この解釈がJim Hallのハーモナイズド・ベース・ラインを体系的に理解するために重要なものとなります。
限定ページではJim Hallの演奏から垣間見ることのできる『ダイアトニック・アプローチ』についてさらに触れていきます。
上記譜面の解説は以下の動画にてお楽しみください👇
『ハーモナイズド・ベース・ライン』のさらなる理解
詳しくは解説動画の中で解説をしていますので、是非動画の方もお楽しみいただけると嬉しいです。
教材の内容
教材には8種類の演奏サンプルの譜面(TAB譜面付き)と約1時間にわたる解説ビデオが付属します。
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