セカンド、ターン。
人生2回目の車での自損事故をした。今回も車だけがあられもないすがたになって、わたしは生きていた。
怪我はなかった。鞭打ちも特になく、事故後の病院での検査もオールクリアだった。
いつもどおり朝の薬を飲んで、準備をして、車に向かった。行きたくなかった。その日は特に、仕事に行くのが嫌で、車のエンジンをかけたものの、やけに朝日が綺麗で魅入っていた。
気がついたらアクセルを踏み込んでいた。死にたかったのだと思う。ブレーキ、という単語よりアクセル、という単語が頭の中にたくさんあったのは、鮮明に覚えている。
事故の詳細は省略。とりあえず最終的に横転して車は廃車にすることになった。わたしはもう車に乗りたくない。ただそれだけの気持ちが強くなった。
不幸中の幸いにもわたし一人の自損事故で、わたしは生きている。
分岐点なのかもしれない。生きることに対する、わたしのこれからに関わる、とてもたいせつなことを決める分岐点だ。
頭の中はごちゃごちゃ色んなことを考えていた。
きょうは久し振りに農業の道に進みたいと決意する夢を見た。久しぶりの畑の作物たちは枯れてしまっていて、わたしは時間の限り耕し、肥やしを巻き、植え、水を掛けようと奔走していた。それでもやっぱり最後まで終わらなくて、引き返すか、どうかと選択を迫られる夢で、いつもそこで終わってしまう。
おおきなものがなくなって、ぽっかりしている。すっきりにちかいけれど、すこしさみしいから、ぽっかりだ。
またね。